Dragon Ash 20th Anniversary Live
Show「MIX IT UP」【ライブレポート
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「MIX IT UP」ライブレポート
20年とは、生まれた子供がちょうど成人を迎えるのと同じ歩みの時を重ねたことになる。ある程度の経験を重ねてからの20年ならまだしも、右も左もわからない状態の中いろんな環境に揉まれ、様々な経験を重ねて成長してゆく最初の20年間には、誰もが身体や記憶に忘れられない想いや思い出を刻んでゆく。しかも刻みゆく跡が深い人ほど、人一倍深みを持った存在として成長もしていく。Dragon Ashは、まさにそんな存在だ。
この日のライブは、ブロックごとに時代の変遷や、その時代の中で彼らが放った息吹を感じられた内容だった。
冒頭を飾る1stミニアルバム収録の『天使ノロック』
嬉しい驚きだったのが、冒頭を飾ったのが1stミニアルバム『The day dragged on』に収録していた『天使ノロック』だったこと。20年前のこの日に同作品をリリース。当時はパンキッシュなスタイルを彼らは標榜していた。その楽曲を20年経った今触れても、新鮮どころか、より尖ったパンキッシュな楽曲として身体や意識へ突き刺さり、気持ちを熱く昂らせてくれた。
続く楽曲が、ちょうど20年後の同日に配信でリリースしたラウドなミクスチャーナンバー『Mix It Up』。その組み合わせが、最高に洒落が効いてて恰好いいじゃないか。
観客たちの意識をガンガンに揺さぶる、クレイジーなヘドバンナンバー『Headbang』を挟み、10周年ベスト盤に収録していたトライヴァルなダンスロック曲『For divers area』を突きつけ、Dragon Ashは飛び跳ね続ける観客たちを続出させたようにフロアーを鉄板のごとく熱していった。もちろん、次々とダイブする観客が途絶えなかったのは何時ものこと。
次のブロックはゆったりとしたメロウな楽曲を軸に構成
次のブロックでは、心に様々な情景を映し出すゆったりとしたメロウな楽曲を軸に構成。心にサンセットな風景を覚えさせた『Walk with Dream』に触れながら、歌が作り上げるゆったりとしたグルーヴに身を預ければ、凪と情熱な音の景観をラテンなビートの上で交錯させてゆく『繋がりSUNSET』を聞き、胸に熱い昂りを覚えずにいれなかった。
シャキシャキッとした軽快なビートを刻んでゆく『Velvet Touch』に乗せ、軽やかにステップを踏みながら心が踊りだせば、ソリッドでドープな『TIME OF YOUR LIFE』を通し、ゆったりと高揚を抱きながら上がってゆく心地好さを揺れる身体に覚えていた。
音楽にDragon Ashのイメージを重ね合わせる人たちがいまだ多いという証
次のブロックでは、リズムに重点を置いた楽曲を中心に構築。カリプソ/サンバなどのリズムを軸に据えたラテン音楽の要素が生きた情熱的な『Freedom』に刺激され、激しく身体がステップを踏めば、スパニッシュな『Ivory』に触れ心へ静かな、でも血が熱を帯びるような沸き立つ情熱を感じずにいれなかった。
何処かレイドバックした感覚を抱きながら、メロウにムーディに歌に酔いしれた『few lights till night』。一転、Dragon Ashの代名詞とも言うべきHIP HOPを軸に据えた『Let yourself go,Let myself go』が流れだすと同時に、場内から嬉しい雄叫びが次々と上がってきた。この時代の音楽にDragon Ashのイメージを重ね合わせる人たちがいまだ多いという証か!?それは、次のブロックで確かに証明された。
俺たちの歌が、みんなの側へ寄り添い続けられるなら
KenKenの轟くベースが炸裂。ヘヴィミクスチャー&パーティラップナンバー『The Live』の演奏に合わせ、会場中の人たちが理性が壊れるくらいの勢いで暴れ出した。続く、Kjのラップ冴えるラウドな『Amploud』を合図に、一気に場内はラップスタイルで言葉をブーストしていた時代のDragon Ashの姿へシフト。『百合の咲く場所』で心地好く、サビでは思いきり心を開放していけば、スリリングな熱を持った『Fantasista』を通し、観客たちは叫ばずにいれない気持ちに身体中が支配されていた。沸き上がる情熱をぶち撒けないと、自分を保つことなんて到底出来なかった。
「願わくば俺たちの歌が、みんな心の糧になっていけるのなら。みんなの側へ寄り添い続けられるなら」。Kjの言葉に続けて届けたのが、20th Anniversaryシングルとして3月29日に発売を予定している『Beside You』だ。なんてスケールの大きな、まさにこれぞスタジアムロックナンバーだ。とても雄々しい楽曲だが激しいわけではない。むしろこの歌は、触れた人たちを大きな光で抱きしめてゆく。歌できつく身体を抱かれたとき、とても嬉しかった。また、気持ちに寄り添う最高の歌のパートナーが生まれたようだ。
最後も、未来へ向けた光を全身へ浴びるように『光りの街』に触れながら、この興奮をしっかりと身体に刻んでいった。
この日の熱狂を記憶の中へ
アンコールでは、スタッフやファンたちがDragon Ashの20周年をケーキとバースデーの歌で祝福。互いの関係性を確かめあうように『運命共同体』を歌い、共に心と心で抱きしめあっていた。
互いに抱き合いながら、気持ちを一つに溶け合わせていた。何時だって、何時までだって、共にこの景色を作り上げながら熱狂の中で熱い接吻を交わしあおうと誓うように。
最後の最後にDragon Ashは『Curtain Call』を通し、互いに感謝の気持ちを分かち合いながら、この日の熱狂を記憶の中へと刻んでいった。
Dragon Ashは、6月から10月まで続くライブハウスを中心とした長いツアーを行う。この日の熱狂は、これから始まる物語のためのとても濃い序章だ。
でもこれだけ序章が濃かったら、次からはもっとヤバいんじゃないの!?
TEXT:長澤智典
20年とは、生まれた子供がちょうど成人を迎えるのと同じ歩みの時を重ねたことになる。ある程度の経験を重ねてからの20年ならまだしも、右も左もわからない状態の中いろんな環境に揉まれ、様々な経験を重ねて成長してゆく最初の20年間には、誰もが身体や記憶に忘れられない想いや思い出を刻んでゆく。しかも刻みゆく跡が深い人ほど、人一倍深みを持った存在として成長もしていく。Dragon Ashは、まさにそんな存在だ。
この日のライブは、ブロックごとに時代の変遷や、その時代の中で彼らが放った息吹を感じられた内容だった。
冒頭を飾る1stミニアルバム収録の『天使ノロック』
嬉しい驚きだったのが、冒頭を飾ったのが1stミニアルバム『The day dragged on』に収録していた『天使ノロック』だったこと。20年前のこの日に同作品をリリース。当時はパンキッシュなスタイルを彼らは標榜していた。その楽曲を20年経った今触れても、新鮮どころか、より尖ったパンキッシュな楽曲として身体や意識へ突き刺さり、気持ちを熱く昂らせてくれた。
続く楽曲が、ちょうど20年後の同日に配信でリリースしたラウドなミクスチャーナンバー『Mix It Up』。その組み合わせが、最高に洒落が効いてて恰好いいじゃないか。
観客たちの意識をガンガンに揺さぶる、クレイジーなヘドバンナンバー『Headbang』を挟み、10周年ベスト盤に収録していたトライヴァルなダンスロック曲『For divers area』を突きつけ、Dragon Ashは飛び跳ね続ける観客たちを続出させたようにフロアーを鉄板のごとく熱していった。もちろん、次々とダイブする観客が途絶えなかったのは何時ものこと。
次のブロックはゆったりとしたメロウな楽曲を軸に構成
次のブロックでは、心に様々な情景を映し出すゆったりとしたメロウな楽曲を軸に構成。心にサンセットな風景を覚えさせた『Walk with Dream』に触れながら、歌が作り上げるゆったりとしたグルーヴに身を預ければ、凪と情熱な音の景観をラテンなビートの上で交錯させてゆく『繋がりSUNSET』を聞き、胸に熱い昂りを覚えずにいれなかった。
シャキシャキッとした軽快なビートを刻んでゆく『Velvet Touch』に乗せ、軽やかにステップを踏みながら心が踊りだせば、ソリッドでドープな『TIME OF YOUR LIFE』を通し、ゆったりと高揚を抱きながら上がってゆく心地好さを揺れる身体に覚えていた。
音楽にDragon Ashのイメージを重ね合わせる人たちがいまだ多いという証
次のブロックでは、リズムに重点を置いた楽曲を中心に構築。カリプソ/サンバなどのリズムを軸に据えたラテン音楽の要素が生きた情熱的な『Freedom』に刺激され、激しく身体がステップを踏めば、スパニッシュな『Ivory』に触れ心へ静かな、でも血が熱を帯びるような沸き立つ情熱を感じずにいれなかった。
何処かレイドバックした感覚を抱きながら、メロウにムーディに歌に酔いしれた『few lights till night』。一転、Dragon Ashの代名詞とも言うべきHIP HOPを軸に据えた『Let yourself go,Let myself go』が流れだすと同時に、場内から嬉しい雄叫びが次々と上がってきた。この時代の音楽にDragon Ashのイメージを重ね合わせる人たちがいまだ多いという証か!?それは、次のブロックで確かに証明された。
俺たちの歌が、みんなの側へ寄り添い続けられるなら
KenKenの轟くベースが炸裂。ヘヴィミクスチャー&パーティラップナンバー『The Live』の演奏に合わせ、会場中の人たちが理性が壊れるくらいの勢いで暴れ出した。続く、Kjのラップ冴えるラウドな『Amploud』を合図に、一気に場内はラップスタイルで言葉をブーストしていた時代のDragon Ashの姿へシフト。『百合の咲く場所』で心地好く、サビでは思いきり心を開放していけば、スリリングな熱を持った『Fantasista』を通し、観客たちは叫ばずにいれない気持ちに身体中が支配されていた。沸き上がる情熱をぶち撒けないと、自分を保つことなんて到底出来なかった。
「願わくば俺たちの歌が、みんな心の糧になっていけるのなら。みんなの側へ寄り添い続けられるなら」。Kjの言葉に続けて届けたのが、20th Anniversaryシングルとして3月29日に発売を予定している『Beside You』だ。なんてスケールの大きな、まさにこれぞスタジアムロックナンバーだ。とても雄々しい楽曲だが激しいわけではない。むしろこの歌は、触れた人たちを大きな光で抱きしめてゆく。歌できつく身体を抱かれたとき、とても嬉しかった。また、気持ちに寄り添う最高の歌のパートナーが生まれたようだ。
最後も、未来へ向けた光を全身へ浴びるように『光りの街』に触れながら、この興奮をしっかりと身体に刻んでいった。
この日の熱狂を記憶の中へ
アンコールでは、スタッフやファンたちがDragon Ashの20周年をケーキとバースデーの歌で祝福。互いの関係性を確かめあうように『運命共同体』を歌い、共に心と心で抱きしめあっていた。
互いに抱き合いながら、気持ちを一つに溶け合わせていた。何時だって、何時までだって、共にこの景色を作り上げながら熱狂の中で熱い接吻を交わしあおうと誓うように。
最後の最後にDragon Ashは『Curtain Call』を通し、互いに感謝の気持ちを分かち合いながら、この日の熱狂を記憶の中へと刻んでいった。
Dragon Ashは、6月から10月まで続くライブハウスを中心とした長いツアーを行う。この日の熱狂は、これから始まる物語のためのとても濃い序章だ。
でもこれだけ序章が濃かったら、次からはもっとヤバいんじゃないの!?
TEXT:長澤智典
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