既存の価値観をブチ壊す。Monthly Mu & New Caledoniaが生み出す粋なグルーヴ|BIG UP! Stars #19
5人の音で勝とうという気概を持った音楽だ。野心に燃え、自由なグルーヴを持ったブラック・ミュージック、それがMonthly Mu & New Caledoniaである。出会いは昨年の6月、「ローファイ・ヒップホップ」をキーワードに、門口夢大(Vo)がネットを通じて集ったRyuko Suzuki(G)、達人(G)、せんせい(B)の3人に、タケリョウスケ(Dr)が加わり現体制になった。今年の2月頃からライヴを開始した若いバンドであるが、早くも今年のりんご音楽祭に出演するなど精力的に活動している。ファンクやヒッピホップからの影響を感じる隙間の多いグルーヴと、楽器同士の痛快なリレーは既にこのバンドの個性だろう。何より、渋みを感じる挑発的なヴォーカルが気持ちいい。爽やかな風を感じる新曲「El Sol」の最後には、<world is mine>という意志が綴られている。門口は言う、「決まりきった価値観をブチ壊したいんだ」と。そして、この音楽は好きに解釈しほしいと。そう、何にも縛られる必要はない、好きにやろう。