大貫妙子とKIRINJIがバカ田大学祭ライブで人生初コラボ!
5月3日は、矢野顕子、THE BEATNIKSの初となる奇跡の競演。THE BEATNIKSが久しぶりの新曲を発表し、矢野顕子とのセッションではYMOの「BALLET」を披露し大いに客席を沸かせた。続く5月4日は2015年にアルバム『Tint』でレコード大賞優秀アルバム賞を受賞の大貫妙子&小松亮太、そしてKIRINJIが出演。大貫妙子&小松亮太としてのステージは約1年ぶり。1曲目はまず小松亮太がステージに登場。おなじみの「THE 世界遺産」のテーマソング「風の詩」でステージが幕を開ける。「みなさんバカ田大学入学おめでとうございます」と小松亮太の言葉で会場は和らいだ雰囲気に。バンドネオン、バイオリンが絡み合うような美しい旋律を奏でる。次いで大貫妙子が登場し、アルバム『ミニヨン』から「横顔」を唄う。バンドネオンの優しく哀愁を帯びた響きと、どこまでも透明な大貫妙子の歌声が描き出す異世界の音楽に会場は心地よい空気感に包まれる。「私もバカ田大学に入学したんです(笑)」という大貫妙子。3曲目「Hiver」からは、アルバム「Tint」に収録の楽曲を披露。北海道などでは最高気温30度を記録したこの日、タイトルの通り冬を題材にしたこの曲が演奏されると会場の季節が移り変わったようだ。次いで二人の共作「ホテル」は異国情緒溢れる映画のような1曲。「1980年代」は、せっかくなら多くの人が知らないタンゴの曲を、ということで小松亮太バンドのみで演奏。「エトランゼ~etranger」はピアノとバンドネオン、そして大貫妙子だけで、ひとつひとつの音の粒がすべて見えるような、スリルのある美しい響きが会場を夢中にさせる。1974年にアストル・ピアソラが作曲の「リベルタンゴ」の熱い演奏に客席は大きな拍手を送る。続いて8曲目は大貫妙子の「美しい人よ」を熱唱。伸びやかな大貫妙子の歌声が会場に響き渡る。続いて、亡くなった母への思いを曲にしたという「愛しきあなたへ」。最後は、音楽も手がけたWOWOWドラマ「山のトムさん」よりテーマソングを披露。タンゴ調のアレンジで、可愛らしく美しいメロディが奏でられるが、間奏では巧妙に「天才バカボン」のメロディを織り込んでみたりと、遊び心も見せた。客席を優しい気分で満たした一時間のステージとなった。