T-Boz

「CRAZY，SEXY，COOL」のTLC。その“COOL”を担当するシンガー、T・ボズ。その淡々とした呟くような歌唱スタイルは、聴き込むほどに味わいが増しクセになる。96年、サウンドトラック『フレッド』に収録された「タッチ・マイセルフ」が初ソロ名義曲になる——骨太ヒップホップ・サウンド上で、女性ながらも硬派な雰囲気を醸し出した。その後もTLCとしての活動と平行して、ダ・ブラットやソサエティ・オブ・ソウルの作品群などに参加。00年にはシングル「マイ・ゲータウェイ」もリリース——軽妙バウンス・ビートと冷たいヴォーカル・ワークの新鮮なコントラストを描出し、独自の魅力をアピールした。
レフト・アイの急逝以降は、その人気も下降線を辿っているのが事実。夫であるマック10からDVを受けて離婚調停沙汰になったり、「レフト・アイの変わりはいない。だからTLCは解散する」という信念を表明したと思ったら、新メンバー・オーディションを行なったりと、どうも最近の彼女たちはパ……（これ以上は自主規制）。