Rod Stewart and Faces

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    Rod Stewart and Facesロッド・スチュワート・アンド・フェイセズ

    世界一の酔いどれロックンロール・バンド。行く先々をパーティー会場に変えてしまうエンターテインメントに徹したステージ・パフォーマンスと、ブルース&ブギーに根ざしたルーズなロックンロールで、70年代前半に一世風靡する。
    スモール・フェイセスを母体に、ロッド・スチュワート&ロン・ウッドが加入することによって結成されたフェイセズは、70年に『ファースト・ステップ』でデビューを飾る(当初はスモール・フェイセス名義)。精力的にツアーを行い、徐々にその知名度を上げていくにつれ、各地での乱痴気騒ぎは語り草に……。そんな彼らの魅力が詰まった『馬の耳に念仏』(71年)——アルコール度数100%のロックンロールとメランコリックなバラードで構成されたこのアルバムは、フェイセズの代表作となる。そしてロッドのハスキー&パワフル・ヴォイスやロンのスライド・ギターと共に、忘れてならないのがロニー・レイン(b)の存在だろう。カントリー〜フォーク・フレイヴァーをバンド・サウンドにもち込んだ貢献は余りにも大きい。
    しかし、バンド活動と並行してソロ活動を行ってきたロッド個人の人気が飛躍的にアップすることによって、バンド名もロッド・スチュワート&フェイセズに改名。と同時に、グループは徐々に求心力を失っていく。73年にはレインが脱退し、日本人べーシスト、山内テツが加入するものの、75年にはバラバラ状態に……遂に解散の時を迎えるのであった。以後のロッドやロンの活躍はここに記すまでもないだろう。