BIMとcero・高城晶平による“2020年、東京のリアル”を描き出すタフなパーティーチューン【SPICE×SONAR TRAXコラムvol.15】
PUNPEEらが所属し、日本のヒップホップシーンにおいて独立した立ち位置を築き上げている音楽レーベル、SUMMIT。そんなSUMMITの若頭的存在であり、こんなことを言ったら本人は照れくさいと首を横に振るかもしれないが、なんというか、彼、BIMというラッパーは、かなり愛され上手である。たとえばそれは、去る8月28日にリリースされたばかりの彼の2ndアルバム『Boston Bag』にも顕著に表れている。本作には10代でデビューし、27歳になった“今のBIM”だからこそ集められた多種多様な客演/プロデューサー陣が顔をそろえている。今回ピックアップする「Tokyo Motion」でマイクを持っているceroの高城晶平を筆頭に、STUTS、KEIJU(KANDYTOWN)、G.RINA、kZm(YENTOWN)、初のバンドとのコラボレーションとなったNo Busesなど、今のBIMのオープンマインドなクリエイティビティを分かち合うアーティストたちとの音楽的な交歓こそが、過去最高のポピュラリティを獲得している本作の様相をよりドラマティックにもしている。