Lidia baich

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    Lidia baichリディア・バイチ

    ヴァイオリン界に妖精が現れた。あのロリン・マゼールをも驚嘆させた、リディア・バイチとは、どんなヴァイオリニストなのか……。一見したところは、あどけなさを残す金髪の美少女。しかし演奏を聴くと、ヴィルトゥオージティ溢れる技巧と、温かくなめらかで深みのある音色に裏打ちされた、彼女独特の音楽表現が広がった。10代にして、これほどまでに自分の世界を確立できる演奏家は、そうはいない。
    ロシアに生まれ、ごく幼い頃より音楽的天才ぶりを発揮していた。彼女の強い希望で小型のヴァイオリンが特注され、5歳から本格的にレッスンを始める。わずか8歳で国際コンクールに優勝し、その後も次々とオーストリア内外のコンクールで優勝をさらった。ウィーンの楽友協会、ザルツブルクのモーツァルテウム、フランクフルトのアルテ・オーパー、モスクワのフィルハーモニーなど、ヨーロッパでも有数のホールで演奏を行っており、著名音楽祭から招かれることも多い。使用楽器は、名器カルロ・ベルゴンツィ(1723年製)で、これはオーストリア国立銀行より貸与された物である。