Hedwig & The Angry Inch

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    Hedwig & The Angry Inchヘドウィグ・アンド・ジ・アングリー・インチ

    マドンナが楽曲の権利使用を申し入れ、デヴィッド・ボウイはグラミー賞をすっぽかして観劇、さらにはロサンゼルス公演に出資、ルー・リードも大絶賛——という新世紀最初で最高のロック・ミュージカル『ヘドウィグ・アンド・ジ・アングリー・インチ』。
    オフ・ブロードウェイでの2年半以上のロングラン公演をうけて、この舞台の監督/脚本/主演であるジョン・キャメロン・ミッチェル自身が映画化。性転換手術(男→女)を経てドイツからアメリカへ移住してきたヘドウィグの怒りと哀しみに満ちたロックンロール行脚がこの物語の肝になるわけだが、とにかく全編で繰り広げられるドラマチックかつパンキッシュかつグリッターなソングスは白眉である。グリーン・デイやホールなどのディレクターでもあるスティーヴン・トラスクが作詞作曲を手がけ、ボブ・モールド(ハスカー・ドゥ/シュガー)がリード・ギター(!)、バックにはガールズ・アゲインスト・ボーイズというサポート陣。そして、何よりヘドウィグの、時にジョン・ライドン、時にデヴィッド・ボウイ、時にフレディ・マーキュリーを思わせるヴォーカルに魂が揺さぶられること必至だ。
    ちなみに"ヘドウィグ"は「ヘッド・ウィグ=金髪のゴージャスなカツラ」、"アングリー・インチ(怒りの1インチ)"は、性転換手術の失敗でヘドウィグの股間に残ったでっぱりのことを指す。

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