【インタビュー】ファンキー加藤、柔らかみのある力強さでリスナーの背中を押す新シングル「希望のWooh」
9月26日にリリースされるファンキー加藤のニュー・シングル「希望のWooh」は、彼の真骨頂といえる“応援ソング”となった。同曲は、彼がここ最近の活動を通して肌で感じたことを反映させただけあって強い説得力に満ちていて、柔らかみのある力強さでリスナーの背中を押すことも魅力といえる。新たな顔を見せたカップリング2曲も含めて必聴といえる意欲作を完成させたファンキー加藤に、じっくりと話を聞いた。
■ネガティブな感情や弱ってしまった心に寄り添える曲を作りたい
■そういう思いのもとに作ったのが「希望のWooh」です
――3月から“超原点回帰”と銘打って、ショッピングモールなどでの開催も含めたフリーライブ・ツアーを、ずっと行っているそうですね。
ファンキー加藤:僕の中には、沢山の人に自分の音楽を聴いてもらいたいという思いが常にあるんです。そういう中で、今年の3月に『今日の詩』というアルバムをリリースして、ひと通りプロモーションをさせてもらったんですけど、自分の音楽をちゃんと理解してもらうにはやっぱりライブが一番いいなと思うんですよ。それで、FUNKY MONKEY BABYSの初期の頃にやっていた、ショッピングモールとかも含めたフリーライブを全国各地でやることにしました。FUNKY MONKEY BABYSの初期は歌う場所がなかったので自分たちで作ろうという活動をずっとしていたんです。それに、僕がソロ・デビューするタイミングでも“原点回帰”と銘打って、フリーライブ・ツアーをしたんです。そういう背景があったので、今一度いろんな場所でフリーライブができたらいいなと思ったんです。歌える場所があるなら、どんな場所でも歌っていきたいという思いは昔からずっとあるから。
――キャリアを積んでいるアーティストでいながら、意欲的にこういう活動をされているというのは素晴らしいです。
ファンキー加藤:いやいや(笑)。特にソロになってからはフットワークが軽くいけるというのがあって。ソロの場合は地方に行くにしても交通費や宿泊費といった経費を、グッと抑えることができる。今回はスタッフさんも最少人数で各地に行っているんです。それに、フリーライブ・ツアーという形だと、普段はなかなか行けない場所とかにも行ける利点もあるし。今まではどうしても大都市中心のライブが多かったので、他の街に住んでいるファンの皆さんには遠出して来て頂いていたと思うんですよ。だから、今度は僕が皆さんの街にいきたいという気持ちがありました。
――その言葉が本心であることは、フリーライブ・ツアーの日程を見るとわかります。本当に、いろいろなところに行かれていますね。
ファンキー加藤:ここまで毎週末ライブをしているのは、初めてかもしれない。大変な面もあるけど、今回のフリーライブ・ツアーはやって良かったと思っています。フリーライブというのは、本当に皆さんが気楽に来てくれるんですよ。ファンキー加藤を応援してくれている人はもちろん、買い物の途中で立ち止まって見てくれる人とかも大勢いらっしゃって。普段だったらなかなかライブ会場には来られないような人たち……すごく小さい子どもとか、おじいちゃん、おばあちゃんも聴いてくれるんです。そういう人たちも含めて、本当に幅広い人に自分の音楽を聴いてほしいという強い思いが僕の中にはあるので、毎回すごく生き生きと歌えていると思います。
――加藤さんが何者かをまったく知らなくて、純粋にいい歌を歌う人だなと思って惹かれる方も沢山いらっしゃるでしょうね。
ファンキー加藤:そういう人がライブ後にやっている握手会に並んでくれて、「あなたのことは全然知らなかったけど、すごくいい歌ですね」と言ってくれたりするんです。それが、最高に嬉しいですね。それに、そういう“はじめまして”もあれば、逆にめっちゃ久々の再会もあったりするんですよ。それこそ10年くらい前にFUNKY MONKEY BABYSの握手会に並んでいたけど、その後仕事だったり、育児だったりでライブから遠のいてしまっている人が来てくれるんです。「久しぶりじゃん!」と言って。「お互い、歳とったね」みたいなことを言いあえるという(笑)。各地でそういう嬉しい再会があったという意味でも、このタイミングでフリーライブをやって良かったと思う。僕にとっては周りがどんな目で自分を見るかということよりも、目の前にある本物の笑顔が絶対的に大事だから。今回のフリーライブ・ツアーは嬉しい出来事や幸せな瞬間が本当に多いです。