Afro-Cuban All Stars

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    Afro-Cuban All Starsアフロ・キューバン・オールスターズ

    ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブのキューバ側コーディネーターとして、大きな力を発揮したフアン・デ・マルコス・ゴンサーレスが率いるバンドがアフロ・キューバン・オールスターズである。フアン・デ・マルコスは映画『サルサ』で日本でも有名になったソン復興バンド"シエラ・マエストラ"にトレス奏者として結成時から参加していたが、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブの録音を機に、以前から発想を温めていたこのアフロ・キューバン・オールスターズを結成した。
    このバンドのコンセプトは、20代〜70代という新旧の世代が集うバンドで「キューバ音楽の黄金時代」といわれる50年代のナンバーを中心に今の時代感覚で演奏し、キューバ音楽の過去と未来をつなぐ存在として演奏活動することである。BVSCからイブライム・フェレールや"カチャイート"ロペス、ロス・バンバンのペドリード・カルボら多数の豪華ゲストを迎えて制作された『ア・トーダ・クーバ・レ・グスタ』と『ディスティント、ディフェレンテ』の2枚のアルバムを発表し、00年11月には3作目のアルバムも発表した。
    1944年生まれのフェリクス・バロイ、1927年生まれのベテラン、マヌエル"プンティジータ"リセアの2人の男性シンガーを中心に、女性歌手テレシータ・ガルシーア・カトゥールラも加えて、00年10月に初来日公演を成功させたが、そのステージを最期に00年12月"プンティジータ"が74歳で亡くなった。——彼のためにもフアン・デ・マルコスの次なる活動が期待されている。