【Acid Black Cherry】『Acid Black Cherry TOUR 『2012』』2012年7月18日 at 日本武道館
5月からスタートした全国21カ所22公演で行なわれたツアー『2012』が、7月18日と20日の日本武道館でファイナルを迎えた。このツアーは、3月21日にリリースされた3rdアルバム『2012』を引っ提げたもの。タイトルの数字が意味したものは、今作を作るまでの時間の中でyasuが経験し、そこで感じたことの全てだったと思う。yasu個人としての思い、そしてアルバム制作真っただ中に起こった天災…。彼自身、このアルバムを作るに至って、改めて自分の生き方を振り返ったのではないだろうか。彼はそんな想いを歌に込め、全国にそれを届けたのだ。ストーリー仕立てで幕を開けたライヴは「doomsday clock」から間髪入れずに全力で届けられていった。サポートメンバーである、YUKI(Gu)、HIRO(Gu)、SHUSE(Ba)、淳士(Dr)との息もピッタリである。途中インスト曲「the day」が流れる中、アルバムの中に存在するストーリーがビジョンに写し出され、ライヴはストーリーをなぞるかのように進んでいく。「Fallin’ Angel」「in the mirror」と続けて届けられる闇と絶望を描いたディープなブロックから、「イエス」「so…Good night」などで構成された希望にあふれる未来へとつながれていった本編は、メッセージとしても、ライヴとしても手放しで楽しめるステージであった。アンコールではアコースティックで日替わり曲が届けられるなど、純粋にyasuの声で魅了したブロックも設けられていた。このアルバムを作るきっかけとなった「その日が来るまで」が会場に響き渡った時、このアルバムがこの時点で完成したと実感させられたのだった。