西村哲也

西村哲也はローリング・ストーンズからジェネレーションＸまでさまざまなコピー・バンドを経験し、84年にグランドファザーズを結成。津山浩三、大田譲、青山陽一、鈴木秀明らと共に活動を開始する。古きよき時代のアメリカン・ロックをバンドというフィルターに通し、濃いエキスのみを抽出して作られた捻りのあるサウンドを展開。メトロトロンから２枚のアルバム『ヴェステルン・シェルナンデ』と『BBB』を発表しているが、91年にバンドは解散する。その後は、鈴木博文やコルネッツのサポート・メンバーとして活動するかたわら、ソロ活動を開始。リトル・エルニーニョから発表されたオムニバスに数作参加後、メトロトロンからアルバム『ヘンリーの憂鬱』を発表する。サイケデリック・サウンドを展開していた頃のビートルズを彷彿させる曲構成には、キャリアに裏打ちされたバランス感覚が発揮されている。