田中雄一郎タナカユウイチロウ
日本人としては珍しくオス・フェロモンをむんむん発散させる田中雄一郎。板前に始まりキック・ボクサー、そして海外放浪とさまざまな紆余曲折を経てたどり着いた先が音楽、という経歴の持ち主である。02年にリリースされたデビュー・アルバム『虎』では、プロフィールに通じるような雑食性のサウンドを披露する。ベースとなるのはヒップホップだが、そこに三味線やサーフ・ギターなどを絡めたアジアン・テイストのアブストラクトな音像を作り上げた。ひとつのジャンルに収まりきらない強烈な個性である。