60歳・玉置浩二が絶唱、2,700人がHappy Birthday大合唱で祝福した大阪の夜
近年はライブを音楽活動の中心とし、追随を許さない最高峰の繊細かつ圧倒的なボーカルを直に観客に届けている玉置浩二。2017年はソロ活動30周年のツアー、また35周年となった安全地帯でもステージ後方まで隙間なく観客で埋め尽くされた360°解放空間で敢行された日本武道館にて圧巻のライブを披露した事も記憶に新しい。そして今年2018年もオーケストラと共演する至極のコンサート<KOJI TAMAKI PREMIUM SYMPHONIC CONCERT 2018「THE GOLD RENAISSANCE」>は惜しみない拍手喝采のなか大盛況のうちに幕を閉じた。
さらに昨年リリースされた安全地帯のオリジナル・アルバム紙ジャケット・コレクションに続き、玉置浩二がソロ名義でこれまでに発表したオリジナル・スタジオ・アルバム、全13タイトルが初の紙ジャケット仕様、そして、より一層原音に忠実なSHM-CD(ユニバーサルミュージックから発売の2タイトル)とBlu-spec CD2(ソニー・ミュージックダイレクトから発売の11タイトル)で8月15日に一挙再発売された。
そんな充実のアーカイブ作品も話題のなか<玉置浩二 CONCERT TOUR 2018 ~60’CARNATION~>が8月17日、市川市文化会館大ホールからスタートした。全国29か所31公演予定、すでに各会場で感動の渦を巻き起こしている最新ソロ・ツアー。前半のハイライトともいえる大阪・フェスティバルホール公演が行われた。2日連続公演の初日となった「9月13日」はくしくも玉置浩二の60回目の誕生日。観客2,700人が祝福したスペシャルなステージのレポートが到着した。
定刻から遅れること5分、客電が落ち、やさしいオルゴールに導かれるようにバンド・メンバーが登場し、玉置浩二はステージ中央までゆっくりと進むと背中からライトを浴びる。光のなかに主人公の等身が浮かびあがるが、どうやらその明かりはステージ側から見れば客席を照らすためのサーチライトなのかもしれない。期待に胸を膨らませた観客の顔に光が当たる。玉置浩二が観客を抱きしめるように大きく手を拡げると場内は大歓声に包まれる。そして、立ち上がりから現役最高峰のひとりに数えられる繊細かつ圧倒的なボーカルを聴かせる。日本音楽シーンの頂点に立つ孤高のアーティストが目の前にいる。その事実に、はやくも身震いが止まらない。