メロフロート結成して最初に出来たシングル『ミチシルベ』を現在の感覚で書き換え、メジャーでリリース!【インタビュー】
――皆さんは2011年にKENTさんとYu-Kiさんのお2人で結成されたということですけど、結成の経緯は?
KENT:地元は別々だったんですけど、それぞれ高校を卒業して夢を持って大阪へ進出して、1つのライブハウスのイベントで出会いました。
――それまで音楽活動は?
KENT:いえ、これからスタートするっていう時に出会いました!
Yu-Ki:そこでKENTが僕の歌声を良いって言ってくれて、僕もKENTに対して、僕にない歌い回しで綺麗に歌い上げる感じが良いなって思ったんで、一緒にやろうかってなりました。
――それからKAZUMAさんが加入されたきっかけは?
KENT:当時は19歳とかだったんで、我が強くて衝突することが多くて。
Yu-Ki:仲良くなかったんですよ。
KAZUMA:おぅ〜(驚)!
Yu-Ki:ステージでは重なり合うものはあったんですけど、ステージに立つまでが大事じゃないですか(笑)。KENTは割と大雑把で、僕は細ところまで気になるタイプだから合わへんな〜と思って(笑)。恋愛と一緒で急に付き合ったらそうなるじゃないですか!アカンとこ見えてきますんで。
KENT:それ当時言われましたね〜。「恋愛と一緒である程度好きじゃないといかんやん。でも嫌いやねん!!!」って(笑)。
全員:(爆笑)
KENT:でもまぁ19やからな!
Yu-Ki:うん、ただただ年齢のせいで相手を思いやる気持ちが足りてなかったっていう部分が多いですね、あとは自分が正しいって思いがちな多感な時期やったんで。それで「一緒にやるのはお前じゃないかもな。」っていう時が。
KAZUMA:そんな時やったんよな。
Yu-Ki:新しい風が欲しいと思ったし、KAZUMAは僕らの音楽を見てくれてたんで。
KAZUMA:ほんまに声とかパフォーマンスに魅力しかなかったんで。僕は1人でやってたんですけど、みんなで一緒にやる方が好きなんで“この2人と楽しい事したいなぁ”って思ってて。それで一緒にやってみぃひん?ってのがきっかけで。
――KAZUMAさんが加入された事でよくなったなと実感したところはどんなところ?
KENT:ステージに立つまでのところですよね、2人の思っていることを間に入って中和してくれるんですよ。
――ちなみに血液型を聞いてもいいですか?
KAZUMA:僕ABです!
Yu-Ki:僕とKENTがBです!
――なるほど、だからぶつかるのかしれないですね(笑)
Yu-Ki:ちなみに僕の両親もBで、両親のさらに両親まで全員Bの家系なんですよ(笑)。
KAZUMA:やばいやばいやばい(笑)。
――では続いて、みなさんが音楽活動を始めたきっかけについて聞かせてください。
KENT:単純に僕は歌うことが大好きで。幼稚園の頃は、朝起きれんくていつも送迎バスに間に合わず毎日オカンに車で送ってもらってたんですよ。その車内で流れてる曲をずっと歌ってて、小学校上がっても流行りの曲を学校でずっと歌ってるような幼少期でしたね。
そんな感じで学生時代を過ごしていったんですけど、好きな音楽と並行して高校まで野球もやっていたり大学受験もしたんですけど全部途中で匙投げ出して。親とか、大好きなおじいちゃんに自分が輝いてる瞬間を見せられたことがないなぁと思って。さすがうちの孫だ、息子だ、って思ってもらえるのってなんだろうって考えた時に、やっぱ歌ちゃうかな?と思ってマジで歌を職にして頑張っていこうって決意して走り出しました。
Yu-Ki:幼稚園のくだりはいらんかったな。
KENT:いらんかったな!
Yu-Ki:聞きながら終着点どこやろって思ったわ!
――家族を想った時に音楽の道に進もうと決められたんですね。Yu-Kiさんはいかがですか?
Yu-Ki:僕は何もなくダラダラ好きなことだけやって過ごしてきたんで、誇れるものが何もなかったんですよ。周りに評価してもらえることが。
そんな時にホンマ単純なんですけど、高校の時にみんなでカラオケ行った時に「めっちゃ上手いやん!」って囃し立てられて“あれっ、俺上手いんかな。”って(笑)。そしたらカラオケ上手いっていう噂が回り始めてカラオケに誘われるようになって友達も増えて歌が好きになったんですよ。
うちは金持ちじゃなかったんで、金持ちになりたい、勉強もしたくない、“チイ”も欲しいって。
――“チイ”?
Yu-Ki:“地位”ですね!名声。ONE PIECEみたいな(笑)。
全員:(笑)
Yu-Ki:それで音楽をやろうって高2の時に決めました。そっから勉強もよりせんくなって。音楽で“俺はBIGになるんや!”ってずっと言ってました。きっかけはそのタイミングだったんですけど、音楽はずっと好きやったんだと思います。
――なるほど。KAZUMAさんは?
KAZUMA:僕は小3から高3まで野球一筋で甲子園目指してたんですよ。大学入って何か頑張ることないかなって思った時に、やるなら楽しいことしたいと思って、好きだった音楽をやろうかなって。
その時周りに音楽やってる人っていなくて、誰もやってないからやろうって。でもやるからには辞めたくないっていう部活魂でやってきて今に至るっていう感じですね。
メロフロートの曲作り
――今作も2曲とも作詞は“メロフロート”となっていますが、皆さんでどういう風に作詞をされているんですか?
KENT:基本は3人で書き出すんですけど、まとめるのはYu-Kiですね!
Yu-Ki:インディーズの頃は僕がほとんどテーマ決めて書いていて2人は作詞に入ろうとする感じじゃなくて最終決定だけだったんですけど、今は3人でテーマを選んで、それに沿って書いたものを出し合って話し合いして決めてますね。
――作詞を始められたのも皆さんメロフロート結成してから?
全員:そうですね。
――作詞するにあって大変だなって思うこととかは?
Yu-Ki:大変ですね、やっぱり。得意な人もいると思うんですよ、自分は多分得意じゃない方だと思うんですよね。人より言葉は好きだと思うんですけど、インプットがないとアウトプットできないです。だから今正直時間のゆとりがほとんどなくてインプットが少ないっていうのもあるし、がっつり時間を確保して書きたいタイプなんで苦戦することもありますね。
――なるほど、歌詞が降ってきたって言うように一瞬で出来上がるのではなくて考えて書かれているんですね。
Yu-Ki:完全にそうですね。降ってくるっていうのは多分ウソなんですよ!!(笑)
全員:(爆笑)
KAZUMA:あれウソなんや!(笑)
Yu-Ki:考えないとシナプス繋がらんもん!ひらめくことはあるけど、水飲んでたら急に「サヨナラはもう 置いていけばいい」とか降ってくること絶対ないですもん!そう思ってる時点で得意な方ではないのかなって自分で思います(笑)。
メロフロートとして初めてできた楽曲『ミチシルベ』
――『ミチシルベ』もインディーズ時代の曲だからなおさら時間をかけて書かれたような?
Yu-Ki:そうですね、結成して一番最初に作った曲なんです。そう考えたら19の頃によくここまでできたなって僕は思いました。
――『ミチシルベ』の作詞に関して何か印象に残っているエピソードはありますか?
Yu-Ki:僕らは音先行で曲を作るんですけど、当時、KENTが提案してきたものが夢について歌ってる歌詞だったんですよ。でもどう考えてもこのメロディーは夢ちゃうやろ!って言い合いになりましたね(笑)。
KENT:そやな(笑)。「拳掲げて」みたいな。
Yu-Ki:そんなんどこに入れんねん!って。で、今回改めて出すってなって、歌詞も書き換えようってなったんですけど、複雑な思いもあったんですよ。でも大事なのは『ミチシルベ』をもう一回世の中に送り出すっていう事なんちゃうかなって思った時に、5年越しに今の自分らの言葉で紡いだものを出すべきだって思えました。
――歌詞を変えてみて、自分たちも変わったんだっていう事を実感したポイントは?
Yu-Ki:当時はニュアンスで歌詞を書いてたんですけど、単語1つとか1文字にしても僕たちがこの曲で歌いたい事が伝わるものを選びましたね。今の『ミチシルベ』の方が好きです。
――このタイミングで『ミチシルベ』を再録された理由は?
KENT:やっぱり『ミチシルベ』を世に広めたいってい想いはずっと抱えてて、今24歳になって周りも結婚をしだす歳になって。新たに曲を作ってもよかったんですけど、『ミチシルベ』っていう曲で結婚をお祝いしたいなっていう想いでこのタイミングで収録しました。
――『ミチシルベ』の中の好きなフレーズは?
Yu-Ki:僕は「サヨナラはもう 置いていけばいい」っていうフレーズが好きなんですけど、僕と君との間にお別れの言葉はもういらないよねって、サヨナラっていう言葉は捨てて向き合っていこうっていう想いがこもったところです。
KENT:僕もサビはもちろんなんですけど、自分のバースも感情が入るところでして、2番の「鳴らない携帯 すれ違った日々もあったね」からの1ブロックは特に気に入ってますね。毎回歌う度に色々思い返しながら感情込めて歌う好きなポイントです。
あとYu-Kiバースの「瞬く間に ココロ恋に落ちて 君は僕の太陽になった」ってところも好きですね〜。
Yu-Ki:ここは俺も好きや。
KENT:そうそう!アイツは俺の光になったんや!って思う。
全員:(爆笑)
――KENTさんは歌詞じゃなくてもこういうこと言ってそうですよね(笑)
KENT:いやいや(笑)!
Yu-Ki:そういう感じっすよ!彼はかなりナルシストなんで(笑)
全員:(笑)
――KAZUMAさんの好きなフレーズは?
KAZUMA:僕はシンプルに「幸せの鐘ならす 2人は今 重なる愛を 誓うから」からサビに入っていく流れが大好きです。決意の瞬間やなって思う。
最近連れの結婚式に行ったんですけど、ほんまにこんなシーンを目の当たりにしてこの歌詞とリンクしましたね。
この部分は曲的にも一番盛り上がるところで、Yu-Kiもグッと気持ち入ったところで音がスッと無くなってサビに入っていくところは音源でもそうですけどライブでも注目して欲しいですね。
メロフロートのライブってどんな感じ?
――メロフロートさんがライブ全体を通して意識していることは?
KAZUMA:来てくれる人たちが持っている最大のボルテージのリミッターを外せたらなって思ってやってます。最終的に、“私こんなに楽しめるんや”“自分らバイブスこんなにあんねや”ってところまで持っていけたらなって毎回思いますね。
楽しむために来てくれてるはずなんで、あとは楽しみ方をこっちがどう提供するかっていうところかなって思います。
――メロフロートさんのライブはワイワイできるような感じのライブなんですか?
Yu-Ki:必ず!!もうライブ慣れしてへん子でも、その瞬間に一緒に手挙げちゃってたり。
KENT:ライブよかったから明日からも頑張ろう、頑張った先にまたライブ来ようって思ってもらえるようにメッセージも思いっきり届けます。
ライブ始まって真っ先に出てくるのがKAZUMAなんで、衝撃ですよね(笑)。
KAZUMA:まずひと笑い起こりますよね(笑)。
――現在は下剋上ツアーを回られていますけど、見所は?
KAZUMA:下剋上ライブは同じ日にCDをリリースする同じ事務所の2組と一緒にやっているんですけど、CDの売上枚数が1番多かった人が優勝っていうツアーです。
Yu-Ki:CDの中に投票用紙が入っていて、投票してもらえた数ですね。
KAZUMA:ライブは3組とも同じ思いを持ってやっているので、どれも楽しめると思うので、その中でいいなって思ってもらって今回のCDも届けられたらなって思いますね。
やっぱり優勝はしたいですけどね!
――優勝したら何かあるんですか?
KAZUMA:地位と名誉やな?
Yu-Ki: ONE PIECE。大事っす。
――それから全国ホールツアーっていうのも回られていますよね。
KAZUMA:チケットの料金がなぜか800円っていう!
Yu-Ki:より多くの人に遊びに来てもらえるように、チケットの値段を下げようって思って、その代わり満席にしようっていうテーマでやってます。低価格だけど、照明とか音響のクオリティはぬかりなく作り込んでますよ!ま、機材運んだりっていうのは全部自分たちでやってますけど(笑)。
それでみんなに満足してもらえたら、また来ようって思ってもらえるはずだし、800円だと周りの人も呼びやすいと思うんですよ。ホールだから座席もあるし。そういう部分で革命的なことをやってるんちゃうかなって思います。
カップリング『まだガキだけど』
――『まだガキだけど』の方は最近作られた楽曲なんですか?
KENT:はい!
――『ミチシルベ』のカップリングとして選ばれた理由は?
Yu-Ki:カップリングどんな曲にしようかっていう時に、『ミチシルベ』は結婚とか新しい旅立ちへの一歩を歌っている曲なので、カップリングも旅立ちっぽいテーマで統一したいなって思っていて、ちょっとだけ哀愁のあるトラックで、ノスタルジックになれるような曲がいいっていうことで。『ミチシルベ』で歌っているような岐路にまだ立っていない人でもふと我に返れる曲にしました。
――地元のことを歌われていますもんね。
Yu-Ki:地元を想って書いてはいるんですけど、地元のワードもちょろっと入れながらも、僕らだけの世界観にならんように気をつけました。誰が聞いても自分と重ねられるような。
ただいまって言える場所と、おかえりって言ってくれる場所があるから今日も頑張れてるんやでっていう風にとらえてもらえたらいいなって思います。
――ジャケット写真の後ろに通っている電車は阪神電車?
Yu-Ki:違います(笑)!もしそうしてしまったら僕だけのこだわりになってしまうんで(笑)。
KENT:確かにな(笑)!
――ラップの部分では韻も踏んでいて、メロフロートさんの守備範囲の広さが伺えますね。
KENT:練習してるんで(笑)!やっぱり韻を踏んだら気持ちがいいんで、結構こだわって書いてますね。
Yu-Ki:久しぶりにこういう系の歌詞書いたなっていう感覚ですね。
最後に…
――それでは最後になりますが、このインタビューを見てくれた皆さんに一言お願いします。
KENT:この曲は自分たち2人が音楽やろうと決めて最初に作った曲ですし、改めてメジャーになって3人で頑張っていこうって思いを込めた決意の1枚でもあるので、より多くの方にこのCDを届けていきたいなっていう想いでまた頑張っていこうと思います。