ニューキー・パイクス

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    2000年になって『Chiba Notorious』というタイトルで、副題が"Nukey Disc""Pikes Disc"という2種類のトリビュート盤も出たニューキー・パイクス。そこには、ココバットやブラフマン、レンチ、リーチなどが参加しており、この事実だけでもいかに今のシーンのバンドに影響を与えたかがよくわかる。
    89年1月、キルロイというスラッシュ・メタル・バンドをやっていた吉本典正(b)と岩田有史(g)、さらに松岡至(dr)、そして三橋厚志(vo)で結成される。拠点は東京〜千葉だった。90年5月に7"EP「Three Men And The Monkey」をリリース。これが最初のレコードなのだが、いきなりドイツのレーベルからだった。そして翌年4月、英国のHeresyの元メンバーのレーベルから、1stアルバム『Nukey Pikes』を発表する。このころまでのサウンドは、80年代のUSハードコア全般をベースにしていたような感じだ。パンク/ハードコアを基本に、ブルース、ハード・ロック、ファンク、カントリー、グラインド・コア、ポップスなどを、絶妙のセンスでブレンドし、シンプルに楽しめるサウンドだった。そしてニューキー・パイクスは、さらに進化していく。94年2月に2ndアルバム『No Point』、95年6月には自主レーベルの<SURGE DRIVE>から3rdアルバム『Consume』をリリースする。ますますサウンドはハードかつ混沌としていき、やがてバンドのテンションの針はレッド・ゾーンを振り切ってしまう。そして、97年12月のライヴを最後に解散した。
    音楽的には何でもありのバンドだったが、しっかりしたアティテュードをもっていたから説得力があった。詞に関しては、社会的な視点で物事を捉えたものであり、音を聴いてもわかるが自分自身との闘いでもある。全てのハードコアを集約していた内容だ。解散後、吉本はスクリューウィジン、岩田はサンキング、松岡はイドラなどで活動中。 (行川和彦)

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