健太郎インタビュー 伝説の福岡・暴走族総長となった2週間の日々「誰にでも勝てる感じはしていた」
いわゆる王道イケメンから三枚目寄りの個性的な風貌まで、柔軟に演じてきた健太郎が、映画『デメキン』で福岡最大勢力の暴走族総長となるべく死力を尽くし、これ以上ないほど最高の初主演を飾った。バッドボーイズ・佐田正樹による自伝的小説の映像化にあたって、健太郎は“もうひとりの佐田正樹”になるべく、歩き方、言葉使いという外見の構築はもちろん、何よりもあふれ出そうな気合いを胸に、果敢に臨んだ。燃えさかるような赤髪で、顔面から血を垂れ流しながら叫ぶさまは「格好いい」という正当な枠から大幅にはみ出る衝動的ないでたちで、「男が男に惚れる」瞬間というものを目撃できる。袖振り合うも他生の縁とはいうが、拳を交えれば翌日からは親友、といったような、荒々しいティーンエージャーの躍動と仲間との絆が眩しい本作。撮影当時、10代最後の時間を過ごした健太郎が、そのフィナーレを飾るにふさわしい想いが詰まった運命の一作について語った。