中村歌六が宮本武蔵を演じる『白鷺城
異聞』と片岡愛之助と中村壱太郎によ
る『神の鳥』をテレビ初放送

CS放送「衛星劇場」では、毎日平日午後4時から歌舞伎を放送している。この度、10月は『白鷺城異聞』(2022年9月)と『神の鳥』(2021年11月)をテレビ初放送することを発表した。
『白鷺城異聞』(はくろじょうものがたり)は剣豪、宮本武蔵にまつわる史実や伝説を取り入れ、平成11(1999)年に二代目中村吉右衛門により姫路城特設舞台で初演された演目。中村歌六が宮本武蔵を演じる。構成・演出の松貫四は二代目吉右衛門の筆名で、生と死、平和へのメッセージが込められた舞台。
『神の鳥』 (c)松竹株式会社
その白く美しい姿から白鷺城の別名を誇る、播磨国の姫路城。本多忠刻が新妻の千姫とともに月見の宴を開くが、準備に取りかかる腰元たちは夜な夜な天守閣に現れる妖怪を恐れている様子。そこで妖怪退治のために天下一の剣豪、宮本武蔵が招かれる。宴を終えた夜更け、武蔵が一人最上階へ向かうと…。

『神の鳥』(こうのとり)は片岡愛之助と中村壱太郎の“こうのとり”の親が生贄になった子どもを助けにいく舞踊劇仕立てで構成されたストーリー。明快な筋立てと、華やかな舞台面、ぶっ返りや早替りなど、歌舞伎の醍醐味をふんだんに取り入れた演出がみどころ。
(c)松竹株式会社
幸せを運ぶ“こうのとり”を題材にした、優美な舞踊劇。
時は室町時代。但馬の国、出石神社の社頭では、足利将軍をもしのぐ権勢を誇る守護大名・赤松満祐の天下掌握を祈願する宴が開かれ、神の使いとされる霊鳥“こうのとり”が生贄として献上されている。その肉を食べると長寿を得るという伝説にならい、家臣たちが、まだ子どものこうのとりを満祐に差し出そうとすると、突如として二人の狂言師が現れる。舞い踊る二人はやがて…。

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