【nolala インタビュー】
飾らない自分のまま
曲を作っていきたかった

L→R 美寿々(Ba&Vo)、千陽(Gu&Vo)、ひな(Dr&Cho)

ある意味、バンドの代名詞にもなっている“私は別れた彼氏を全員曲にするタイプです”という千陽(Gu&Vo)のツイートどおり自らの恋愛体験をもとにした楽曲が共感を呼んでいる京都の3ピースガールズロックバンド、nolala。結成から7年を経て、リリースする1stフルアルバム『i my me mine』は歌詞の世界観はもちろん、タイトなバンドサウンド、ツインヴォーカル、そして3声のハーモニーというnolalaらしさを改めて追求した、とても聴き応えある作品に仕上がった。

一曲一曲に自信を持って、
世に出せる曲を作ろうと思った

きっと自信作だと思います。結成から6年、1stフルアルバムを完成させた現在の手応えからまず教えていただけますか?

千陽

これまでは“いい曲が作れそうだったら作る”というふうにやってきたんですけど、今回はいついつまでにこれだけの曲数を書き上げなきゃいけないというスケジュールが決まっていたんです。でも、絶対に妥協はしたくなくて、それをちゃんとまっとうすることができたというか、自分の中でちゃんといいと思える曲でフルアルバムを作れたという意味では、すごく自信のある作品だと思います。

美寿々

前作の1st EP『sequence』(2021年12月発表)で初めてやった作詞作曲を今回2曲担当して、自分が作った曲に関しては“ギターはこういうふうに弾いてほしい”とか“ミックスはこうしてほしい”とか言って、今回が初めてと言ってもいいくらい隅々まで要望を伝えたんです。バンドとしてはこれまでの7年間の集大成としてアルバムを完成させることができたと思うんですけど、それもあって私個人としては一歩踏み出せたと思える作品になりました。特に作詞作曲に関しては、ここからまた始まるみたいなイメージも個人的にはあります。

ひな

収録されている全12曲どれもがいい曲で、1曲だけ以前録った曲を再録したんですけど、それのラスサビのメインヴォーカルを担当させてもらったことに加え、曲ごとにスネアを変えたり、シンバルを変えたりしながら、ドラムのレッスンにも行って、ドラムの叩き方を一から変えた上でレコーディングに臨みました。そんなふうに3人それぞれに戦うことができたぶん、自信作になりました。

曲作りを進めるにあたっては1stフルアルバムに入る曲と考えていたと思うのですが、バンドにとって初めてのフルアルバムを作るにあたってはどんな作品にしたいと考えていたのでしょうか?

千陽

コロナ禍を挟んで、音楽の求められる感じとか、売れているバンドのジャンルとかが変わったと思うんですよ。だから、そこを意識した…例えば最近バズったMVを観漁って、そこから見つけられる情報をもとに曲を作るのもひとつの方法だと思ったんですけど、売れるための曲を書くということは、場合によっては自分の好きではないこともしなきゃいけないかもしれない。自分たちの集大成であるアルバムにそういう要素が少しでも入ってしまうと、アルバムに100パーセントの自信を持てなくなってしまうと思ったんです。なので、アルバムを作るなら“これがバズるだろう”とか“これが売れるだろう”とかではなく、ありのままの自分を表現することはもちろん、一曲一曲に自信を持って、世に出せる曲を作ろうと思いました。それでフルアルバムをこのタイミングで出すというスケジュールをマネージャーからもらった時から、メンバーには“飾らない私を愛して”というタイトルのもと、飾らない自分のまま曲を作っていきたいという話をしたんです。結局、アルバムタイトルは“i my me mine”になって、“飾らない私を愛して”はアルバムのリリースツアーのタイトルになりましたけど、曲作りを始めた時はそんなふうに考えていました。

話が横道に逸れるのですが、アルバムではなくて、例えばシングルの1曲だけとか、タイアップ曲とかだったら、現在のシーンのトレンドに合った曲を作ってみることも試してみたい気持ちはありますか?

千陽

あります。ぶれずにいくほうがカッコ良いという考えもあるし、それをまっとうしているバンドもいますけど、結果を出せなきゃ意味がないし、遊びでバンドをやっているわけではないので。それがちゃんと売れるという結果につながるんであれば、そういう曲の作り方もしてみたいし、それがきっかけになって自分たちが大事にしてきた曲を好きになってもらえるという道もあると思っています。自分たちの曲を聴いてもらえるなら入口は何でもいいんですよ(笑)。

なるほど。先ほど締め切りがある中、妥協せずに曲を作っていったとおっしゃっていましたが、千陽さんのツイートからは曲作りが順調に進んでいたことがうかがえました。実際には?

千陽

実はアルバムを作るにあたって、勤めていた会社を辞めたんですよ。それまでは会社に勤めながら、休みの日にバンドをやるという中で、時間を作って曲を作っていたんですけど、スケジュールを考えると、それじゃ絶対に無理だと思って、半年以上、働かずに曲作りしていたんです。なので、順調と言ってもいいタイミングはたくさんありました。ただ、私が作った曲をレコーディングまでにふたりに演奏できるようにしてもらう時間を逆算していたにもかかわらず、それどおりにいかないことも多かったので、ふたりには負担をかけてしまいました。そういう意味では、もっと頑張らなきゃいけなかったと思うところもあります。

いい曲ができすぎて、フライングして弾き語りのライヴで披露してしまったこともあったそうですね。

千陽

ありましたね。「marrie」と「ごめん、ありがとう。」がそうですね。

美寿々さんとひなさんは順調に曲作りを進める千陽さんを見ながら頼もしかったり、ワクワクしたりもしたんじゃないですか?

美寿々

ツイートを見て頷きながら、“みんな、アルバム楽しみにしててな”と思っていました。

ひな

逆に私は、いい曲をもっといい曲にできるドラムをつけなきゃとちょっとプレッシャーを感じていました(笑)。

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