ウィーンを拠点に活躍するバス・バリ
トンの平野和 デビュー15周年記念リ
サイタルを2023年8月に開催
ウィーンを拠点に活躍するバス・バリトンの平野和(ひらの やすし)が、デビュー15周年を記念して、2022年末にCD『冬の旅』を発売し、2023年8月3日(木)には、渋谷区文化総合センター大和田 さくらホールにてリサイタルを開催する。
平野は、野球少年だった中学生の頃、合唱部に助っ人をしたことで歌に興味をもち、また高校3年生の春に音楽の先生から大学で声楽の勉強をすることを薦められた。日本大学芸術学部の音楽学科で、ウィーン国立音楽大学のロートラウト・ハンスマンのマスタークラスを受講したことがきっかけとなりウィーンへ渡る。
ウィーン国立音大を経て、2008年にオーストリア・グラーツ歌劇場の「魔弾の射手」の隠者役でデビューし、2023年はそれから15年という節目の年になる。
デビュー後はウィーンフォルクスオーパーの専属歌手として14シーズンにわたり、「フィガロの結婚」タイトルロール、「魔笛」ザラストロ、「ロメオとジュリエット」ロレンス神父、「ルサルカ」水の精など約500公演に出演し、現在もウィーンを拠点に同劇場を中心にヨーロッパで活躍中だ。
多忙な欧州での劇場生活から、なかなか帰国が叶わなかったが、昨今では、兵庫県立芸術文化センター佐渡裕プロデュースオペラ「ラ・ボエーム」にコッリーネ役で久々に日本でのオペラに登場し、数多くの舞台経験から磨かれた歌唱と演技で大きな存在感を示した。
今年は3月にびわ湖ホールプロデュースオペラ「ニュルンベルクのマイスタージンガー」、そして7月には再び佐渡マエストロの指名により「ドン・ジョヴァンニ」のレポレッロ役で出演を予定している。
8月に予定しているリサイタルでは、声楽家としてのこれまでの歩みと未来への希望を一晩で辿るプログラムを上演する。
歌手を目指すため大学入試で挑んだ平野の「原点」とも言える歌曲から、人生の節目や転換期に出会った思い出の作品、そして自身が思い描く「歌手としての理想像」に近づくための楽曲の数々を披露する予定だ。
特にレーヴェの作品やブラームス最後の声楽曲「バスのための4つの厳粛な歌」は、平野の特性をいかんなく発揮する楽曲で、詩と音楽が融合するドイツ・リートの芸術性をピアノの平野小百合とともに構築する。
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