【THE だいじょぶズ インタビュー】
“THE だいじょぶズ”だから
大丈夫じゃなきゃダメ!

L→R MASA(Ba)、松野浩介(Vo&Gu)、白井 岬(Gu)、亀井 栄(Dr)

“あふれ出る涙はここに置いて、感情のまま突っ走れ!”と日々の風景や思うことをアツく真っ直ぐに、ユーモアも添えて届けるTHEだいじょぶズの3rdアルバム『雨発晴行』が完成。聴き終えたあと、晴れやかな気持ちになれる快作です!

今はまさに“雨発晴行”で、
確実に晴れに向かっている

現メンバーになって丸5年、コロナ禍の影響もありながら活動はすごく順調そうに見えますが、現在のバンドの状態はいかがですか?

松野

地獄です(笑)。今は12カ月連続自主企画ライヴをやっていて、毎月自分たちでブッキングをして自主ライヴをやりながら、リリースツアーも控えているので。なかなか余裕もなくてスリリングというか、常にヒリヒリしています。

亀井

でも、今はまさに“雨発晴行”という感じで、確実に晴れに向かっている気はしますね。

最高じゃないですか! 今作が完成して、その向こうに晴れ間が見えた感覚もありました?

白井

それはありましたね。すごく大変だったんですけど、そこからつながる道筋もはっきり見えました。まぁ、変わらず余裕はないですけどね(笑)。

MASA

今回は録音スタイルをちょっと変えて、プリプロをやってしっかりと事前準備をしたり、レーベルオーナーの下田好太さんがディレクションをしてくれたりと、今までにないスタイルで録れたということも含めて達成感もあったんです。

松野

全部自分たちでやっているから、今までのレコーディングはみんなが闇雲に動いてる感じだったけど、今回は岬がリーダーみたいに仕切ってくれて、すごくスムーズにできたし、それぞれが歌や演奏に集中できたのも良かった。

亀井

お笑いや他のバンドなど、それぞれの場でキャリアを積んだ4人が集まってTHEだいじょぶズを始めてから5年が経ったんですけど、制作を重ねるごとに役割もはっきりしてきた気がします。僕はこの“雨発晴行”というタイトルがめちゃくちゃ気に入っていて、これをバシッと持ってくるのは、やっぱり松野浩介だなと思うし、好太さんのサポートがあったことで、より色濃い作品になりました。

松野

レコーディング中、差し入れにお菓子を持ってくることがあると思うんですけど、MASAは餃子を持ってきたんです。レコーディングの時に餃子食べると思います!?(笑)

MASA

そうか! 匂いが広がるから、にんにくの入っていない餃子にすれば良かったね。

どうでもいいエピソード!(笑) でも、その話だけでMASAさんがムードメーカー的な役割を果たしていることは分かりました。アルバムが完成しての感想はいかがですか?

松野

僕は収録曲を決めた時はどこか不安で、“もっと新しい曲を作って入れたほうがいいのかな?”と思っていたんですけど、完成してみたらすごくまとまりのあるアルバムになったし、“雨発晴行”と言えるものになっていると思えたのも嬉しくて。ただ曲を並べているだけではない、アルバムにする意味のある作品になったと思います。

「情熱線なみだ号」から旅が始まって、日々の風景や想うことを想起させる楽曲で紆余曲折ありながら、ラストの「褒歌斉唱」~「ベイビードント・クライ」に辿り着いた時、すごく晴れやかな気分になったし、聴く前より少しだけ強くなれた気がしました。

白井

“さすが松野浩介!”ですよね。曲や構成には絶対の信頼があるし、完璧でした。

MASA

浩介さんは自分が思い描くものをちゃんとかたちにできるし、こちらのアイディアもしっかり汲んで、ちゃんと納期までに納品してくれますから。本当に優秀な業者です(笑)。

亀井

うん。手前味噌ながら、すごく良くできた作品になったと思います。どこまでが計算で、どこまでが天然なのか分からないところも松野の魅力です。

“どこまでが計算で、どこまでが天然なのか”って(笑)。ちゃんとアルバムの全体像は最初から見えていた?

松野

いいえ、全然(笑)。いくら御託を並べようと、歌って良くなければ何も意味ないので、歌うまでは行き当たりばったりです! ただ、今回は自分の歌を入れながら“これなら大丈夫かもしれないな”と思うことができて、アルバムの全体像が見えてきたとすれば、みんなの演奏も録り終わって、僕の歌を歌っている時くらいでしたね。

テーマや方向性が見えたって曲はありました?

松野

分かりやすく言うと「褒歌斉唱」ですね。この曲で歌っている《よーく頑張ったな!》というのがこの2年間、僕がみんなに一番言いたかったことかもしれない。

《大きな声で言ってやるぜ よーく頑張ったな》と頑張っている全ての人を褒めて全肯定するこの曲に、僕はTHEだいじょぶズは今後もこういうバンドでいてほしいと思いました。

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