エアロスミスの4thアルバム『ロック
ス』は取り扱い要注意の刺激物!?
エアロスミスの曲「バック・イン・ザ・サドル」がラジオから流れてきた時の衝撃は今でも忘れることができない。スピーカーから3Dでスティーヴン・タイラーの唇が飛び出してきそうな爆発的なシャウト、ヘヴィかつブルージーなサウンドに
一発で持っていかれた。歌詞については何をこんなに激しく歌ってるんだろうと素朴な疑問を持ちつつ、後にエロい歌詞だと知ったのだが、生々しさとバンドがすぐそこでプレイしているようなスリルたっぷりの臨場感は海を超えてダイレクトに伝わってきた。“エアロスミスのライヴが観てみたい”。そう熱烈に思わせてくれたのが「バック・イン・ザ・サドル」である。この曲から始まり、最初から最後まで抜きさしならない緊張感と荒々しさ、ライヴバンドの“熱”を放ち、突っ走っていくアルバムが1976年にリリースされた4thアルバム『ロックス』である。
生命力のカタマリのようなバンド
ジョーイ・クレーマー(Dr)。人気に火が付いたのは、3rdアルバム『闇夜のヘヴィロック』と『ロックス』を発表した時期で、日本でも彼らの知名度はグングン上昇していき、キッス、クイーンとともに3大バンド的扱いで取り上げられることが多かった。当時、最もポピュラーだった音楽雑誌『ミュージックライフ』の表紙を飾る存在でもあり、ど派手なメイクとエンターティメント性たっぷりのステージが人気のキッスやロックの貴公子的ムードをふりまいていたクイーンと比べると、女子からの人気は今ひとつだった(デビューアルバムのタイトルからして“野獣生誕”だし)ように思うが、個人的にはエアロスミスが一番好きだった。思い出としては風疹にかかって高熱でウンウン苦しんでいた時にスティーヴン・タイラーのアップのアクの強い写真をガン見して頑張ったことがある。なぜ、そんな行動をとったのかは当時、よく分からなかったのだが、振り返ってみたら、あの顔から並々ならぬ生命力みたいなものを感じていたからかもしれないと思う。
アルバム『ロックス』
著者:山本弘子
アーティスト
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