JO1、“グローバルボーイズグループ
”の世界標準のサウンドを考察
ボーイズグループのJO1が“グローバルボーイズグループ”と呼ばれる理由に迫りたい。日本最大級のオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN』で、視聴者である“国民プロデューサー”によって101人の中から選ばれた11人。彼らの楽曲を聴いて感じたのは「世界標準の音楽」というものだった。
あらゆる音楽の要素を最新の形で
“今年デビューしたグローバルボーイズグループ”という認識のみで、デビューシングル(EP)『PROTOSTAR』の「無限大(INFINITY)」を聴いた印象は、「日本で、こういうグループが出てきてほしかった」というものだった。
“グローバルボーイズグループ”というスタンスがどのようなものかと考えると、4月・5月と、『Beyond LIVE』というオンライン専用コンサートで観た、SuperM、NCT DREAM、NCT 127、SUPER JUNIORなどのグループが浮かんだ。どのグループも、パフォーマンスからサウンド、歌唱と、あらゆる面から“グローバルな音楽”と表現されるにふさわしいと率直に感じたからだ。
なぜそう感じたかというと、これらK-POPのサウンドは各種ダンスミュージックやHIP HOP、ロックのエッセンスを積極的に取り入れつつも、何かの音楽テイストに偏ることのない、最新のサウンドとして捉えることができたからだ。そして、その感覚をJO1の楽曲からも感じたのである。「K-POPっぽい」というわけではなく、「あらゆる音楽の要素を最新の形で、世界に向けて“出力”をしている」という感覚だ。そこで、具体的にJO1のどこを“グローバルな音楽”と感じたかという点を、3つに分けて考察したい。
“グローバルボーイズグループ”というスタンスがどのようなものかと考えると、4月・5月と、『Beyond LIVE』というオンライン専用コンサートで観た、SuperM、NCT DREAM、NCT 127、SUPER JUNIORなどのグループが浮かんだ。どのグループも、パフォーマンスからサウンド、歌唱と、あらゆる面から“グローバルな音楽”と表現されるにふさわしいと率直に感じたからだ。
なぜそう感じたかというと、これらK-POPのサウンドは各種ダンスミュージックやHIP HOP、ロックのエッセンスを積極的に取り入れつつも、何かの音楽テイストに偏ることのない、最新のサウンドとして捉えることができたからだ。そして、その感覚をJO1の楽曲からも感じたのである。「K-POPっぽい」というわけではなく、「あらゆる音楽の要素を最新の形で、世界に向けて“出力”をしている」という感覚だ。そこで、具体的にJO1のどこを“グローバルな音楽”と感じたかという点を、3つに分けて考察したい。
JO1を“グローバルな音楽”と感じる3つの要素
まず、「サウンドのクオリティが高い」という点。あらゆる音楽にはクオリティの差があると考えられる。最終的な出音(でおと)のクオリティが高い音楽は、サウンドへの追求心、演奏スキル、録音環境やミックス技術、機材の種類、作曲編曲の詰め方など、音楽制作においてのあらゆる面が良質かつ明瞭に反映されている。JO1の楽曲は、ビートの一音一音からシンセサイザーの音色、歌声の音像処理の具合など、様々な面から、そして楽曲全体としてクオリティの高さが感じられる。
個人的には、キックとベースのスリリングさとポップさを併せ持ったサウンドに注目した。基本的にキックやベースの音は一曲の中で同一の音色ということが多いが、「無限大(INFINITY)」では、よく聴くと複数のキック音とベース音が使用(あるいは複数の音処理)されていながらも全体の統一感があり、音楽のクオリティに対するこだわりが垣間見える。
次に、「シンプルで無駄のないアンサンブル」という点が挙げられる。これは、「極限まで要約された、説得力のある音楽」とも言い換えられるだろう。「無限大(INFINITY)」は、ハウス、EDMなどの各種エレクトロミュージックやHIP HOP、ブラックミュージックと、幅広い音楽性の成分を踏襲しつつも、それらをごちゃ混ぜにすることなく、必要最低限の音を集約し、どのエッセンスに偏ることなくオリジナリティをはらませ、説得力のあるアンサンブルを構築している。
そして、これらの「クオリティの高さ」「シンプルさ」という点は、「リスナーを限定しない」ということに繋がる。一つの種類の音楽性で攻めると、ある一定のリスナー層に向かうことが多いが、「無限大(INFINITY)」を聴くと、彼らの音楽が様々な世代、嗜好のリスナーにも受け入れられる幅広いサウンドと歌唱法によって出力されている音楽であると受けられる。
最終的にはシンプルに聴こえ、爆音に近づくほど心地よく聴こえる音像の迫力とクリアさは、緻密に整合された音楽だからこそ感じられる点だ。そして、その音楽の印象を決定付ける大きな要素の一つであるビート面に注目すると、「無限大(INFINITY)」は4つ打ちビートやノンビート、HIP HOP、ダブステップのセクションなど、あらゆるビートの展開がある。それは、タイトル通り、彼らの音楽性が持つ“無限大”の可能性を表現しているようにも感じられた。「無限大(INFINITY)」は大きくわけて4つのビート展開がありながらも、複雑さを感じさせず、シンプルなクールさを感じられるのだ。
【JO1『無限大(INFINITY)』MV】
個人的には、キックとベースのスリリングさとポップさを併せ持ったサウンドに注目した。基本的にキックやベースの音は一曲の中で同一の音色ということが多いが、「無限大(INFINITY)」では、よく聴くと複数のキック音とベース音が使用(あるいは複数の音処理)されていながらも全体の統一感があり、音楽のクオリティに対するこだわりが垣間見える。
次に、「シンプルで無駄のないアンサンブル」という点が挙げられる。これは、「極限まで要約された、説得力のある音楽」とも言い換えられるだろう。「無限大(INFINITY)」は、ハウス、EDMなどの各種エレクトロミュージックやHIP HOP、ブラックミュージックと、幅広い音楽性の成分を踏襲しつつも、それらをごちゃ混ぜにすることなく、必要最低限の音を集約し、どのエッセンスに偏ることなくオリジナリティをはらませ、説得力のあるアンサンブルを構築している。
そして、これらの「クオリティの高さ」「シンプルさ」という点は、「リスナーを限定しない」ということに繋がる。一つの種類の音楽性で攻めると、ある一定のリスナー層に向かうことが多いが、「無限大(INFINITY)」を聴くと、彼らの音楽が様々な世代、嗜好のリスナーにも受け入れられる幅広いサウンドと歌唱法によって出力されている音楽であると受けられる。
最終的にはシンプルに聴こえ、爆音に近づくほど心地よく聴こえる音像の迫力とクリアさは、緻密に整合された音楽だからこそ感じられる点だ。そして、その音楽の印象を決定付ける大きな要素の一つであるビート面に注目すると、「無限大(INFINITY)」は4つ打ちビートやノンビート、HIP HOP、ダブステップのセクションなど、あらゆるビートの展開がある。それは、タイトル通り、彼らの音楽性が持つ“無限大”の可能性を表現しているようにも感じられた。「無限大(INFINITY)」は大きくわけて4つのビート展開がありながらも、複雑さを感じさせず、シンプルなクールさを感じられるのだ。
【JO1『無限大(INFINITY)』MV】
日本のシーンに一石を投じる“グローバルボーイズグループ”
ここまで述べた理由により、「無限大(INFINITY)」を聴いて「日本で、こういうグループが出てきてほしかった」という率直な感想が出たのである。
もし、「今、世界に向けてアプローチしている日本のボーイズグループでおすすめは?」と、誰かに聞かれた場合、「JO1」と答えるだろう。理由は、「サウンドのクオリティが高い」「シンプルで無駄のないアンサンブル」「リスナーを限定しない」という3点があるからだ。
YouTubeの「無限大(INFINITY)」のMVの再生回数は1千万回数に届こうかというほどのものだった。すでに、数多くのリスナーに受け入れられていることを物語っている。
ここでは主にサウンド面にフォーカスしたが、「無限大(INFINITY)」のMVでは、エネルギッシュかつクールな彼らの歌唱、パフォーマンスが味わえる。
そんな彼らのデビュー作の「無限大(INFINITY)」からは、タイトル通り“無限大”の可能性を大いに感じられる。また、オンライン配信ライブという公演形態が定着化しつつある昨今、世界のリスナーの目と耳に触れる機会は増えるだろう。日本のシーンから世界に一石を投じる存在が彗星の如く表れ、拡散する時を目の当たりにしているのかもしれない。【平吉賢治】
もし、「今、世界に向けてアプローチしている日本のボーイズグループでおすすめは?」と、誰かに聞かれた場合、「JO1」と答えるだろう。理由は、「サウンドのクオリティが高い」「シンプルで無駄のないアンサンブル」「リスナーを限定しない」という3点があるからだ。
YouTubeの「無限大(INFINITY)」のMVの再生回数は1千万回数に届こうかというほどのものだった。すでに、数多くのリスナーに受け入れられていることを物語っている。
ここでは主にサウンド面にフォーカスしたが、「無限大(INFINITY)」のMVでは、エネルギッシュかつクールな彼らの歌唱、パフォーマンスが味わえる。
そんな彼らのデビュー作の「無限大(INFINITY)」からは、タイトル通り“無限大”の可能性を大いに感じられる。また、オンライン配信ライブという公演形態が定着化しつつある昨今、世界のリスナーの目と耳に触れる機会は増えるだろう。日本のシーンから世界に一石を投じる存在が彗星の如く表れ、拡散する時を目の当たりにしているのかもしれない。【平吉賢治】
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