【STEREO DIVE FOUNDATION
インタビュー】
支えてくれる人たちの想いを乗せて、
新生SDFがスタート!

STEREO DIVE FOUNDATION

アーティストへの楽曲提供やアニメ・ゲーム作品のBGM制作など、多方面で活躍するR・O・Nによるサウンドメイキングプロジェクト、STEREO DIVE FOUNDATIONが3年9カ月振りにシングル「Chronos」をリリースする。“作曲家としての一面もあるからこそ、できることをやりたい”をモットーに、新たなる旅路が、今、始まる!

巻き戻せない時とどう向き合うか?
それは生きていく上で大事なこと

3年9カ月振りのシングルになるわけですが、これだけリリースの期間が空いたのには、やはり何らかの意図や理由があったんでしょうか?

特にありませんでした。僕自身、楽曲制作などの裏方仕事がベーシックになっていた感じです。ただ、前から“またSDFをやりたいね”という話をもらってはいました。今回新たにチームが立ち上がって、そのやり方に関していろんなプランがあった中で、ご縁があってアニメ『食戟のソーマ 神ノ皿』のオープニングのお話をいただけたという流れですね。なので、このオファーがあったから、いきなりやることにしたわけではないです。

なるほど。しかし、『食戟のソーマ』は料理マンガなのにもかかわらず、楽曲はアグレッシブで完全にバトルものを彷彿させるというのが驚きです。

まぁ、料理は料理でも“料理バトル”みたいな面のある作品ですからね。実際、アニメの制作サイドからも“バトル曲のようなものを”というオーダーがあったんですよ。他にも“青春”や“疾走感”、“バンドサウンド”といったキーワードをもらっていたので、それに沿ってやれることをやらせていただいたという感じですね。

既発4枚のシングルに比べてバンド色が強いのは、そのオーダーゆえなんですね。全編にわたってサウンドを牽引するピアノの音色も印象的でした。

それも“ピアノがあると青春感やさわやかさが出ていいんじゃないか”という話があったんですよ。ピアノは良いですよね。高尚なイメージも持たせられますし。その上で最初はもっとバンド感が強かったところ、それだとSDFっぽくないっていうことで、いろいろ音を加工してデジタル味を持たせたんです。

やはりご自身の中でもSDFの特殊はエレクトロやデジタルという認識なんでしょうか?

どうなんでしょうね? 1stシングルの「Daisy」はスローテンポのオーガニックな曲だったりもするし、その後は“厳つい感じの曲をください”というオーダーが続いてたんでエレクトロでしたけど。要はタイアップ次第なんですよ。作品次第で何でもやれるし、裏を返すとタイアップがないと動かないプロジェクトではありましたから。でも、それだともったいないってメーカーの担当の方に言っていただけて、タイアップ関係なく動かそうかという話が出てたんです。

そんなタイミングに『食戟のソーマ』の話が来たと。そこで生まれた「Chronos」のタイトルは時を司る神の名前でもありますが、これも“料理”という題材からは若干遠いですよね。

歌詞に関しては作品に完全に寄り添うというよりも、作品内のワードからイメージを広げつつ、どこかでリンクするようにしよう…という具合ですね。そこで今回テーマに選んだのが“時間”で。生きていく上で時間の使い方だとか、どう時間と向き合っていくかって大事なことじゃないですか。それでタイトルに“Chronos”と付けたら、今回のアニメのタイトルが“食戟のソーマ 神ノ皿”とサブタイトルに“神”の字が入っていたという。図らずもリンクさせられて良かったです。

個人的には2番冒頭の《夢の世界と同じ速さで進んでいく時を 現実にも求めていいですか》という文言に、特にハッとさせられました。

いいところに気付いていただけましたね。例えば、夢の中ではすごく長い時間のように感じていたのに、起きたら実は5分しか経ってなかったってことあるじゃないですか。普段の生活でもそういうことがあったらいいなって思ったりしますよね。1時間の作業を実時間5分に圧縮できるみたいな。例えば、1日が48時間だったら…仕事が終わったあとにお出掛けして、ゆっくり美味しいご飯を食べて、デザートなんかもいただいちゃったりして、めちゃくちゃいっぱい寝られる。でも、それって叶わぬ夢じゃないですか。だから“いいですか”の答えは“NO”であって、それは甘いぞと。“時間の使い方が上手くなりなさい”ということですね。

限られた時間をいかに生きるか、いかに使うかに向き合ってこそ、充実した人生になるということですね。ラスサビ前でも“時間は戻せない、それが人生”と書いてありますし。

たぶん、説教じみたことを含みたかったんでしょうね。自戒の念も込めて“泣いてる暇があるんだったら頑張れ!”的な(笑)。

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