【じゅじゅ インタビュー】
ダークな曲が多い
じゅじゅだからこそ歌える
秘めた想い
L→R ねう、みおり、ゆらね、ちゅん
“呪い”をコンセプトに掲げるアイドルユニット、じゅじゅのニューシングル「非実在聖少女」はアーバンギャルドの松永天馬が楽曲提供。世の中に潜む闇を表現するというアプローチはそのままに、これまでになかったキャッチーさが印象的な仕上がりだ。
“呪い”をコンセプトするきっかけってあったんですか?
ねう
デビュー前にもうひとりの初期メンバーとプロデューサーの3人でご飯を食べていた時に“呪いたい人がいる”という話になって、“呪いがコンセプトのアイドルって面白いね〜”とプロデューサーが言い出したのがきっかけです。“呪い呪い”で“じゅじゅ”ってかわいいねって。
“呪い”にちなんで新しいアーティスト写真では棺に入っていますが、不気味さもありつつ華やかなのが素敵ですね。
ねう
実は棺がひとつしかなくて、ひとりずつ入って撮影をしてから合成で4人を並べているんですよ(笑)。
みおり
最初に私が入って、薔薇をどう配置するか試行錯誤されている間に顔を埋め尽くされて生首みたいになったり、楽しい撮影でした(笑)。
2019年で活動5周年を迎えましたが、印象的な出来事だったり、結成時より変わったことがありましたら教えてください。
ねう
今回のシングルもそうなんですけど、ライヴ映えする曲というか、ノリやすい曲が増えたと思います! あと、グループの雰囲気がおしゃれになった気もしますね。
みおり
去年アルバム『Melian』のリリース記念ツアーで、冬のキャンプ村でキャンプファイヤーをしながらライヴをしたのが印象的でした。ライヴは映像でも炎のパチパチする感じとレーザーや照明でめっちゃカッコ良く仕上がってたんですけど、特典会は寒すぎてもう絶対やりたくないレベルでしたね…。ひとりにつき1台のストーブあったらまたやりたいです。
今回のシングル「非実在聖少女」の表題曲では、表向きの自分を演出している女の子が叫んでいるように思えましたが、最初に聴いた時にどんな感想を持ちましたか?
ゆらね
アイドルの裏側みたいな部分を歌っていて、歌詞も結構攻めていると思いました。ダークな曲が多いじゅじゅだからこそ歌える曲ではあると思います。
作詞作曲を担当したアーバンギャルドの松永天馬さんとはお会いしましたか?
ちゅん
アーバンギャルドさんは中学生の頃からずっと好きなんですけど、楽曲提供が決まる前にご挨拶をする機会があって、その時に“曲書きますよ!”と言っていただけたのがとても嬉しかったです。
ねう
私もアーバンギャルドさんのファンだったので、ライヴハウス以外の場所で、しかもお仕事として天馬さんとお会いするのは緊張しました。レコーディングにも立ち会ってくださって、その時に“こんなにちゃんと練習してきてくれる子はあんまりいない、嬉しい”と言っていただけたので、めちゃくちゃ練習して行ってよかったです!
「非実在聖少女」のメロディーはキャッチーなのですが、特にサビのテンポが速くてレコーディングで苦労したこともあったのでは?
ちゅん
比較的に音程が高いのと、アーバンギャルドさんの印象もあったのでファルセットで歌っていたら“地声で力強く!”と言われて拍子抜けました。
みおり
私も普段高い音は裏声で歌うことが多いんですけど、サビは地声で挑戦しました。高さを出すために腹筋を使いながら歌ったんですけど、テンポが速かったので結構きつくて。でも、“良かったよ!”と言ってもらえたので、やってよかったです。
ゆらね
ラップも大変でした。当日に歌詞とリズムを聴いて、ぶっつけ本番みたいな感じでレコーディングしたんですけど、普段聴かないジャンルだったので難しかったです。
ダンスはライヴでファンの方も一緒に踊れそうですね。
みおり
はい。ダンスはお客さんも真似しやすい振り付けになってます。《アニメにもなれない》って歌ったあとに手で“にゃんにゃん”ってするんですけど、そこがよくかわいいと言ってもらえるので個人的にお気に入りです! 歌詞は同じフレーズを繰り返したり、韻を踏んでキャッチーになっているのもポイントだと思います。
キャッチーでアイドルっぽさのある「非実在聖少女」に対して、カップリングの「4:44」は音程が低く、誰にも言えない孤独な気持ちを歌った一曲ですが、この2曲並ぶにあたって歌う時に気に掛けたことはありますか?
ねう
「非実在聖少女」のほうはとにかくはっきりと強く歌うことを大事にしていたので、「4:44」ではなるべく感情を表に出すようにして歌ってます。
ゆらね
最初は“暗い曲だな~”と思ったんですけど、聴いていくうちに暗い中にも風景が浮かぶ、きれいな曲だと思うようになりました。《痛みに慣れた人でいたいのに》って歌詞では、“他人に期待をするから傷付くんだ!”と気が付いて、痛みに慣れた人でありたいと思っていた頃を思い出します。
ちゅん
サビの《繋ぎ合った人の数と 咽び泣いた夜の価値と意味は? 歩みは? 流されるまま溶けるの?》ってところを歌うと、自分の存在価値を全て否定して、ひとりで海の底にいるような感覚になるので好きですね。
ファンの方からはどんな感想をもらってますか?
ゆらね
キャッチーな曲がじゅじゅには少ないので、「非実在聖少女」は本当に盛り上がるんですよね。でも、「4:44」は回数を重ねるごとに好きと言ってくれる人が増えていて、ダークなコンセプトも好きでいてくれているんだなぁと分かりました。
これまでのじゅじゅの雰囲気にマッチした楽曲と、明るくて新鮮なナンバーを聴いて今後パフォーマンスにも期待が寄せられると思いますが。2020年2月29日に開催する渋谷WWW Xでのワンマンライヴへの意気込みはいかがですか?
ゆらね
初のバンドワンマンになる予定なので、力強いサウンドの中でパワフルなステージにできるように頑張りたいです! 今からとっても楽しみですね。
みおり
歌詞や振りを間違えないことも大事だけど、そういうことじゃなくて、来てくれてる人たちが満足してくれるワンマンこそが成功って言えると思ってます。必ず成功させます!
取材:千々和香苗
「非実在聖少女」MV
アーティスト
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