【angela インタビュー】
同じ野外ライヴでも趣は異なるから
いろんなangelaを楽しんでほしい
『angela 15th Anniversary Live』(2018年5月19日@河口湖ステラシアター)
昨年のデビュー15周年に開催した2本のアニバーサリーライヴが、なんとひとつのパッケージに!セットリスト、サポートミュージシャン、舞台セットから会場の空気感まで、あらゆる側面で観せ方を変えた2本の野外公演からは、angelaの飽くなき進化への渇望とファンへの愛情が満ちあふれている。
MCもアクシデントも残して
その日の空気をそのまま入れられた
15周年記念ライヴとなった河口湖ステラシアターでの『angela 15th Anniversary Live』と、15周年を記念したオールタイムベストアルバムを引っ提げて日比谷野外大音楽堂にて行なわれた『angela Live 2018 All Time Best in 日比谷野音』というビッグライヴ2本をひとつの商品に収めるとは、なんとも太っ腹ですね。
atsuko
1本分の値段で2本入ってるんだから、お客さんは喜びますよね。ただ、これで次回のBlu-rayに1本しか入ってなかったら、損してるように思われそう…。
KATSU
でも、よく考えたら前回出した日本武道館のBlu-rayにも、13周年ライヴが一緒に入ってるから、その時から1本では出せなくなってたのかも。
atsuko
あっ、そうか(笑)。まぁ、どっちのライヴもスペシャルなんで、どちらかをピックアップするくらいなら両方押し出していけ!っていうことなんでしょうね。どちらも同じ野外ライヴだけど趣が違うから、いろんなangelaの顔を観ていただければと思います。
趣が違うところを具体的に言うと?
KATSU
サポートのメンバーも、ステージの見せ方も違いますね。まず、河口湖ステラシアターは壁と天井が可動式なので、それを活かして会場全体をアートにしました。angelaのCDジャケットを手掛けていたアート集団のMIRRORBOWLERとコラボして、舞台奥に大きなミラーボールを設置したり。開場した時は壁が開いているから緑の中、太陽の光でキラキラしてるんだけど、夕方に壁が1回閉まって再び夜になって開いた時は、照明の光に照らされて輝く道を出現させるっていう。
atsuko
ひと玉で2度美味しい感じですね(笑)。あと、河口湖は前日から泊まってリハーサルして、夜にはみんなでバーベキューやったりもしてたから、ちょっと行楽感があったんですよ。それはお客さんも同じだろうから、全体的に良い開放感がありましたね。まぁ、明るい時間帯だと視力の良い私にはお客さん全員の顔が見えて、“あ、KATSUさんのお母さんがいる!”とか思ってるうちに歌詞間違えちゃったりもしましたけど。
この日はガーランドをファンから募集して、当日会場に飾られたんですよね。
KATSU
そうなんです。計算すると300メートルくらい必要で、さすがにうちらだけじゃ作れないと思って募集をかけたら、みんな協力してくれて。結果600メートルくらいになり、飾る場所がなくなったから強引にいろんな場所に…
atsuko
二重三重にしてね(笑)。ライヴってアーティスト側が発信するだけで、ファンに準備を手伝ってもらうことなんてないじゃないですか。我々も初めての経験だったので協力してもらえるか不安だったんですけど、想像以上にたくさん送られてきて! MCでも言ったんですけど、みんなの愛が重かったです(笑)。
KATSU
もちろん良い意味で(笑)。
atsuko
そうやって会場の飾りを作るなんて、学園祭以来じゃないですか。この日はセットリストもアルバムのリード曲だとかをフィーチャーして、長くファンをやってくださってる方には“うわ、懐かしい!”と感じていただけるものだったから、ほんとにぢぇらっ子(ファンの呼称)とともに歩んできたものを、ぢぇらっ子と一緒に作り上げてかたちに残せたと思います。だから、ほんと雨が降らなくて良かった! 雨が降ったらガーランドも水を含んでしまって台なしになるところだったから。
KATSU
ずっと雨予報でしたからね。それが当日の朝、起きて窓を開けた時、目の前に富士山がドーン!とあるのを見て、“あっ、今日のライヴは勝ったな!”って思いました。そう言えば、日比谷野音のほうも雨予報だったんですよ。
atsuko
“また雨予報!?”ってずっと気にしてたんで、ほんと降らなくて良かったです。
さすが晴れ女のatsukoさん! 河口湖と違い、野音はシングル揃いのセットリストでしたが、バンドメンバーも違ったというのは?
KATSU
デビューから15年で知り合った人たちの中から、自分がモンスターだと思うミュージシャンに集まってもらったんです。大先輩とか師匠ばかりなんで、映像で観返しても自分がいつもとは違う緊張をしてるし、「明日へのbrilliant road」とか「Shangri-La」とかにはホーン隊にも入ってもらったから、映像で観ても明らかに聴こえ方が違ったのは発見でしたね。
atsuko
あと、野音はリハーサルの時間がめちゃめちゃなかったんですよ! 大都会のど真ん中だから規制も多くて、音を出せる時間が限られていたりするんで。それが映像化されたおかげで、当日は気付けなかったことに気付けたのはありがたかったです。例えば私は常に客席のほうを向いて歌ってるから、後ろの状況がまったく分からないんですよ。その辺もカメラで抜いてくれているから“あっ、こんな感じで演奏してるんだ”って分かるし、アンコールでスタッフ全員が入り乱れて踊った「That’s Halloween」でも“みんなすごい格好してるな〜”って(笑)。
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同じことを二度やりたくない 常に進化し続けたいアーティスト
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