【バンドじゃないもん!
MAXX NAKAYOSHI インタビュー】
バンもん!による、
バンもん!のための、
バンもん!の奪回!!

写真上段左より時計回り、望月みゆ(ベース)、甘夏ゆず(ギター・シンセサイザー)、恋汐りんご、ななせぐみ、鈴姫みさこ(ドラム)、大桃子サンライズ

各種クリエーター陣が作り出すタイプ多彩な楽曲の上、これまで以上の全員感の増加もうかがえるニューアルバム『NO LIMIT』は、そのタイトル通りな天井知らずで無制限、リミッター解除な一枚。ライヴ映えする、受け手と一緒に楽曲の完成をみせる作品内容に仕上がっている。バンもん!はここから無制限に、さらに駆け上がっていく!

どんなタイプの楽曲だろうが
私たちが歌えばバンもん!

今回はタイトルの“NO LIMIT”に偽りなし! まさしく“無制限”なアルバムですね。

みさこ

もともとジャンルレスな音楽性を目指してはいましたが、今回ようやくその辺りが実現できました。規制やルール、セオリーに縛られたくない。そんな気持ちで臨みましたから。

収録曲のタイプもかなり多彩ですもんね。

みさこ

これまで以上にみなさんの好きな曲が分かれそうですね。もう全部推し曲! さまざまなクリエーターさんたちにお願いして各人がやりたい曲が出揃いました。

これだけ多彩だと自身の本質が他者に見えにくくなる懸念等は?

みさこ

まったくありませんでした。どんなタイプの楽曲だろうが、私たちが歌えばバンもん!ですから。聴いてくださる方にもそこに違和感はないでしょう。むしろ、バンもん!の楽曲だから何が飛び出してきてもおかしくないと理解してくれるはず(笑)。

私的には前作まででかなり各々の個性が際立ってきたので、今作はより各人が持つ世界観に重きが置かれる作品予想でした。それが逆に全員感がアップされていたのが少々意外で。

みさこ

その全員感みたいなものは当初から狙ってました。この6人ならではのグルーブとでもいうか。それがひとつになった面を強調したくて。前アルバムの『完ペキ主義なセカイにふかんぜんな音楽を♡』は自己紹介の意味合いもあったし。いわゆる“バンもん!にはこのようなメンバーがいます”“こういった個性を取り揃えております”みたいな。でも、それはもう今作ではうっすら滲み出ているぐらいでいいかなと。

大桃子

逆に今作は“自分たちに向き合う”がテーマにもあって。それは各個人としても、グループとしても。前作で自己紹介ができたんで、この2ndでは今自分たちがどう感じているかや、自分たちがどう見られたいか、より内側を見せていくフェイズでもありました。

恋汐

私もより全員感が増した印象があります。以前、友達がライヴを観に来てくれた際に“各々の個性はあっていいんだけど、もっとグループとしてのグルーブ感が欲しいよね”と言われたことがあったんですけど、その辺りが今ようやく上手く詰め込めたかなと。

みさこ

もともとジャンルレスだし、縛られたくなかったんです。だけど、あえてアイドルを名乗っているのは、そこに夢や希望を与えられると信じていたからで。これまでは“アイドルらしくない”をわざとやるパンク精神もありましたが、今回はそれらとはまた考え方も変わってきたんです。

それは昨年末の改名にも関連していたり?

みさこ

改名はそれを分かりやすく伝えるための手段でした。“バンもん!を今まで以上にバンもん!らしくしていく”宣言みたいなもので。姿勢にしても、これまではアイドルらしく的な縛りがあったけど、そこも無視して好きなことを好きなようにやっていこうって。

ちなみに“MAXX NAKAYOSHI”という言葉のチョイスはどこから?

みさこ

“NAKAYOSHI=仲良し”って日本語ならではのニュアンスじゃないですか。オリンピックも含め国際的な時代に入った時に、その“NAKAYOSHI”という日本語独特のフレンドリーさを含んだ言葉をもっと世界に広めたくて(笑)。“OMOTENASHI”“KAWAII”“NAKAYOSHI”みたいに(笑)。

今作が改めての1stアルバム感があるのも、その辺りに起因しているかもしれませんね。

みさこ

まさしくそれが今作のテーマでもありました。

大桃子

“これを機に本来のバンもん!を取り戻すぞ”って。改めて“なぜバンもん!が必要か”や“バンもん!ってこうだよね”等、自分たちなりの現在の回答を詰め込んだのが今作だったりもするんです。

みさこ

そもそものコンセプトは、女の子は自分たちが一番好きなことをやっている時が一番素敵で一番輝いていることの立証でしたから。それがバンもん!の夢や希望の見せ方、アイドルとしての在り方なのに、それが近年できにくい面もあって。改名以降はそれを奪還できた感があるんです。

“バンもん!を取り戻せ大作戦”みたいですね(笑)。

みさこ

(笑)。とはいえ、それは“初心に帰る”ともまた違っていて。ここまでいろいろと学び得た自分たちだからできる“今”を改めて詰め込んだ感じとでもいうか…。

ゆず

それこそ改名や今作を作るにあたり、私たち自身も自分たちを見つめ直すいい機会でもありました。これまで温めていたり、考えていたけど、やり切れなかったこととか…それらをも全て今作には詰め込めましたから。さまざまなクリエーターの方々にお願いしたのも、メンバー個人が“この人とやりたい!”とチョイスしたり、メンバー各人が各曲で何かしら関わって、これまで以上に歌うだけでなく作品制作を各人が携わったりしています。

みゆ

今回はやりたいことをやらせてもらった上に、かなり制作にも首を突っ込ませていただきました。その分、これまで以上に自分たちで作り上げた達成感はあります。

ぐみ

私も楽器が弾けない分、歌割等で参加しました。みんなの声質が分かってるがゆえに意外性や新しい面の開花も含めて、このパートはこの子が歌うべきだって。それで曲の個性もより出せたと思います。

恋汐

私も今回はいろいろな表現をはじめ、さまざまな歌の表情を出させてもらいました。新しい発見や次につながっていく大事な作品になったかなと。