「ずっと負け続けてきたけど、ようや
く光が見えてきた」Mattonが語るPAE
LLAS結成6年目の自負と覚悟【Archiv
e】|the future magazine
親しみやすい兄ちゃん風情でもない。スノビッシュでモードな服装で自分たちの美学を守り、淡々と“自然と体が揺れる音楽”を追い求めてきたPAELLASであるにも関わらずだ。
昨年5月、ライヴハウスで海外のWild Nothingなどと同期するような「Hold on Tight」という楽曲と、ナードな色気たっぷりなパフォーマンスを見て以降、PAELLASの虜になっていた僕は、昨年12月に原宿VACANTでのライヴ企画『3』にも登場してもらった。そしてバンドのモードが変わりつつあることを感じ、インタビューの依頼をした。
インタビューの最中「今年がダメならもうダメ」とまで言い切るボーカルのMattonと、never young beachのギタリストとしても活躍する、PAELLASの中心的トラックメイカーのANANの2人に、過渡期の中にいるPAELLASについて、自分たちが求める音楽像と、バンドの中で見えつつある変化の兆しについて、前後編に分けて話を聞いてみた。
俺らにはそもそも天然の不良のメンタリティーがないと思った
Matton:
小学生の頃は周りにGLAYとかL’arc~en~Cielとか全盛で聴いてるやつおったけど、俺は全然ピンとこなくて。だけど浜崎あゆみを聴いて、めっちゃいい!ってなって、その頃から歌うことが好きになった。今でも『LOVEppears』とかは好きなくらいやからな。それからベタにB’z聴いて、エアロスミス聴いてとか(笑)
中学になると、THE YELLOW MONKEYとかBlankey Jet Cityを聴きはじめて、ロック然としたバンドが好きになった。
大阪の大学が一緒のビッシーがTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTが好きっていうのもあったから、それに近いガレージロックで、メロディーは海外志向のバンドをやっていた。でも俺らはそこまでそういうキャラやなかったというか、うまくハマらんくて・・・。大阪では、黒猫チェルシーとか女王蜂とか、ガレージ感が強いシーンみたいなものもあったんだけど、だんだん向いていないってことに気づいて今のPAELLASの形になったのかな。
ー具体的に向いていないと思った理由って?
Matton:
俺らにそういう元々生粋の不良のメンタリティーと圧倒的なカリスマ性みたいなもんってなかったのかもしれんなと思って。そういう音楽はあらかじめそういうのが似合う人たちがやるものだから。今冷静に分析すると俺がブランキー好きやったのはそれが天然記念物みたいやからって思ったのもある。そういう迷いを感じている時期に、The xxとGirlsを2枚同時にジャケ買いしたのが、今のスタイルに近づく大きなきっかけで。
アーティスト
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