【清 竜人 ライヴレポート】
『清 竜人 歌謡祭』
2018年8月26日 at 東京キネマ倶楽部
2017年8月26日 at 東京キネマ倶楽部(清 竜人×吉澤嘉代子)
まずは初のDL購入楽曲が清の「痛いよ」だったと語る吉澤がサポートギターとともにステージへ。曲毎にさまざまな光景や景色、物語に佇ませてくれる彼女の歌たち。ことこの日はそこに妖艶さも加わり、より翳りが増した「おとぎ話のように」、歌謡性を場内に広げた「ケケケ」、シティポップ性とたゆたうラップも特徴的な「えらばれし子供たちの密話」、アコギの爪弾きに乗せ、まだ昨日の中で生きてたいとの気持ちが込められ歌われた「残ってる」らが曲ごとに、自身の歌世界へと誘因する。
対する清は最近の平成昭和歌謡路線を基調に「ソロ清竜人」の縮図を展開。まずは同会場特有のテラスから「Love Letter」とともに歌い降り、さすらい的な新曲「TIME OVER」等がムーディーに歌われる。対して初期の幻想的で神秘的な「All My Life」「痛いよ」もファルセットやウィスパー頻度も高い透明感を保ち、やさしく甘く場内を包み込んでいく。
また、この日は未作品化の楽曲も光った。要領良く生きることへの困惑を歌った「馬鹿真面目」、最終電車感溢れる「私は私と浮気をするのよ」、椅子に深々と座り歌われた「涙雨サヨ・ナラ」が来る新作への期待を募らせた。後半はゴージャス路線。「LOVE&PEACE」等中期の曲が彩れば、最新曲「平成の男」では平成ならではの観点があえて昭和的なサウンドにて歌われた。ラストは11月14日発売のデュエット曲「目が醒めるまで」も初披露。相手の吉澤に、この日の主旨に合点がいく。かっては大恋愛し今は離れ離れのふたりが相手を思い心を通わせる歌が胸を締め付ける。
曲毎に場内を人恋しくさせたり、強がったりさせた、この日。これだけ高い魅力や中毒性を擁していれば、これからもファンはしっかりとついていくであろう二者を頼もしく思った。
撮影:釘野孝宏/取材:池田スカオ和宏
おすすめ記事
-
『OKMusic』サービス終了のお知らせ
2024.02.20 11:30
-
音楽ファンの声、エールを募集! music UP's/OKMusic特別企画 『Power To The Music』 【vol.89】公開
2024.02.20 10:00
-
今年でデビュー50周年の THE ALFEEが開催する、 春の全国ツアー神奈川公演の チケット販売がいよいよ開始!
2024.02.13 18:00
-
音楽ファンの声、エールを募集! music UP's/OKMusic特別企画 『Power To The Music』 【vol.88】公開
2024.01.20 10:00
-
宇多田ヒカル、 初のベストアルバム 『SCIENCE FICTION』発売決定& 全国ツアーの詳細を発表
2024.01.15 11:00
人気
-
【連載】 Mrs. GREEN APPLE 大森元貴 『ナニヲなにを。』 - 第1回 『自己紹介を。』 -
2014.12.20 00:00
-
【連載】 Mrs. GREEN APPLE 大森元貴 『ナニヲなにを。』 - 第16回 『巡り合いを。』 -
2016.03.20 00:00
-
【連載】 Mrs. GREEN APPLE 大森元貴 『ナニヲなにを。』 - 第2回 『忘れられていることを。』 -
2015.01.20 00:00
-
【連載】 Mrs. GREEN APPLE 大森元貴 『ナニヲなにを。』 - 第3回 『魔法の言葉は在るということ、を。』 -
2015.02.20 00:00
-
【連載】 Mrs. GREEN APPLE 大森元貴 『ナニヲなにを。』 - 第4回 『モヤモヤの正体を。』 -
2015.03.20 00:00