【SILENT SIREN インタビュー】
19歳の夏に感じた気持ちを
引きずったまま
大人になってしまった歌
L→R あいにゃん(Ba)、ひなんちゅ(Dr)、ゆかるん(Key)、すぅ(Vo&Gu)
ちょっと切ない19歳の夏をテーマに、シンプルなバンドサウンドがフェス映えする新曲「19 summer note.」。そして、話題の「天下一品のテーマ」と現在行なっているツアー中の音源も収録したニューシングルが到着!
「19 summer note.」は夏曲で、掛け声のパートもあってライヴで盛り上がりそうですね。
ひなんちゅ
夏曲ってフェスで映えるし、“サイサイ=夏曲=フェス映え”みたいな方程式が成り立ったらいいなと。
ゆかるん
♪オッオッオーと一緒にハモれるコーラスも多いので、ライヴで盛り上がってもらえると思います。
すぅ
実はその“♪オッオッオー”からこの曲は作ったんです。まずはそれをはめ込んで、その上でAメロ、Bメロ、サビを組み立てて。キャッチーで盛り上がれるサイサイらしさがありながら、Aメロはポップすぎない感じで、そのバランスがいいなと。
途中のチャリーンみたいな音もいいですね。
ゆかるん
“ティーン”です(笑)。
あいにゃん
風鈴の音ですよ。
ひなんちゅ
電子マネーの決済音にありそうだけど(笑)。
すぅ
歌詞が《夏の始まりの音がする》だから、夏っぽい音を入れたくて。ナオキャン(サウンドプロデューサーのクボナオキの愛称)がサンプリングしてきた風鈴の音を、キーを変えてキーボードの音と混ぜて使っています。
作曲はすぅさんとクボナオキさんの共作ですが。
すぅ
コードと簡単な歌詞とか“ここでこうしたい”とかざっくりとしたイメージを持って、ナオキャンとスタジオに入って。で、その場でナオキャンがリズムを付けてくれて、私もその場の浮かんだメロディーを歌って出てきたのがAメロです。そういうフワッとした感じで作ったのが初めてだったから新鮮でした。それと今回は今まで“編曲=クボナオキ”だったけど、“編曲=SILENT SIREN”にしたくて。メンバーには曲とイメージを投げて考えてもらいました。だから、各パートでそれぞれの個性がすごく出ていますね。
サウンドのイメージがあったんですね。
すぅ
コード進行もマイナーだし、歌詞もそこまで分かりやすくポップなものでもなかったから。ドラムのリズミカルな部分やティーンという音、♪オッオッオーのコーラスも、ポップ感を補ってくれていますね。ギターは今回は半音下げチューニングで開放弦を使いながらのリフが印象的で、より夏っぽさを引き立てていると思います。
あいにゃん
それに、自分たちで編曲をやるのはバンドとして成長するために必要だと思ったし。ベースとしてはDメロでは歌メロとハモりながらメロディーを奏でるラインを弾いたり、サビ頭はオクターブにするとか、ベーシストとしても弾いて楽しめるフレーズをたくさん盛り込んでいます。
すぅ
コード進行が「八月の夜」と似ているんですけど、あいにゃんからLINEが来て“めっちゃ良いフレーズが浮かんだと思ったら「八月の夜」だった”って(笑)。
あいにゃん
そうそう。“めっちゃ良いフレーズだ!”と思ったら既存だったという(笑)。
ひなんちゅ
個人的にはアウトロの最後をロールで終わっているところは、ウワ〜っと盛り上がって変に余韻を残さないというか。そのほうがライヴでやった時も次の曲につながりやすいと思ってこだわりました。それにすぅの歌詞を読んでシンプルに“青春ソングにしたい”と思ったし、今までみたいにシーケンスをがっつり入れた曲にはしたくないみたいな、何となくそんな雰囲気は伝わっていたよね。
ゆかるん
そうそう。だから、キーボードもたくさんの音色を使ってピコピコキラキラさせるのではなく、本当にシンプルにという感じです。でも、シンプルだからこそ他の楽器との一体感とかバンド感が表現できたと思いますね。
これまでたくさん夏の曲を作ってきていますけど、その時の年齢ごとに夏の感じも変化していて、今回の歌詞は10代のキラキラした夏とは違う夏感が出ているなと思いました。年齢を重ねるごとにエモさが増したというか。
すぅ
確かに。例えば「ビーサン」は20歳くらいだった時の夏のことを歌っているけど、この曲は実際に経験した19歳の夏を歌っているのではなくて、19歳の夏に感じた気持ちやその貴重さを歌っています。夏は一瞬で過ぎ去るし、19歳という年齢も一瞬で過ぎ去る。その一瞬の季節に感じた気持ちを引きずったまま大人になってしまった歌です。
また、カップリングには3月に配信されて話題の「天下一品のテーマ」が収録されいるのですが、“天下一品”への愛が詰まってますね。
ひなんちゅ
タイアップが決まった時は“獲ったど〜!”という感じでしたね(笑)。恋愛と絡めて歌詞を書くという案もあったけど、タイトルから振り切りました。途中でリズムが変わって、ゆかラップが入ってくるところが単なるラーメンソングではない、ライヴ映えするポイントです。
ゆかるん
天下一品がない県の方からは、サイサイの力でお店を作ってほしいっていうメ[q]ルも届いたりしていて。
すぅ
うちらにそこまでの権限はないんですけどね(笑)
あいにゃん
MVでは天下一品でのバイト体験もして、めっちゃ楽しかったです。1時間程度だったけど終わったあと、みんなすごく達成感のある顔をしていましたね。月イチで1時間くらいならバイトしてもいいなって思いました。
ひなんちゅ
そんなバイトは雇いたくないけど(笑)。
あと、現在展開中のツアー『“Girls will be Bears” TOUR』のライヴ音源も収録していて。
すぅ
高崎の会場で録ったもので、あらかじめ録ると分かっていたから逆にちょっと緊張してしまったんですけどね。
ゆかるん
意識しちゃうよね。
あいにゃん
でも、ライヴハウスだからステージとの距離も近くに感じるし、どれもいいテイクだったので、どれを使うか悩みました。聴いたら絶対にライヴに行きたくなると思います。
8月には『夏のスペシャルワンマンライヴ』もありますね。
ひなんちゅ
『夏のスペシャルワンマンライヴ』は2部構成で“101編”の“101”は天下一品(テンイチ=天と一)です。もうひとつは「19 summer note.」のタイトルから取った“19編”。ちなみに天下一品の“101”と、サイサイのキーナンバーである“31”を掛けると、“3131”(サイサイ)になるんです。すごくないですか!?
取材:榑林史章
「天下一品のテーマ」MV
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