メイシアターに鳴り響く、大阪フィル
のメンバーによる弦楽合奏の調べ!

吹田市文化会館メイシアターが、1年間の改修工事を経て4月にリニューアルオープンする。
吹田市文化会館メイシアター
関西を代表するオペラ団体、関西二期会、関西歌劇団の本拠地でもあり、北摂エリアのクラシックコンサートの会場としても中心的な役割を果たして来たメイシアターは、1985年(昭和60年)4月に朝比奈隆指揮、大阪フィルハーモニー交響楽団の演奏でオープン。大(1392席)、中(492席)、小(156席)の三つのホールを有し、ホール特性を生かした自主事業を展開して来たことで、音楽だけでなく演劇の世界でもたいへん話題となって来た。
大阪フィル創立名誉指揮者 朝比奈隆
杮落とし公演に先駆け、テスト演奏でいち早く大ホールの音出しを指揮した朝比奈隆は、「天井の高さも広さも申し分なく、理想的なホール」と絶賛。その後、事あるごとに大阪フィルはメイシアターのステージに上がることとなるが、2015年(平成27年)の30周年記念シリーズのラストを飾るプログラムで、桂冠指揮者の大植英次がヴィヴァルディ「四季」とベートーヴェン交響曲第3番「英雄」を指揮した事は記憶に新しい。
そして今回、リニューアルオープン記念として大阪フィルの弦楽器のメンバーが新装されたメイシアターのステージに上がり、ヴィヴァルディの「四季」を演奏する。
メイシアターの事務局長 古矢直樹は、「メイシアターは杮落としも大阪フィルから始まり、リニューアル再開後も大阪フィルから始まります。抒情的な美しさが人気のヴィヴァルディ「四季」を、大阪フィルのコンサートマスター崔文洙氏を中心に、指揮者を置かない形でお届け出来るのも珍しいのではないでしょうか。ぜひ多くの方にお聴き頂きたいと思います。」と語る。
大阪フィル首席客演コンサートマスター 崔文洙
30周年の時に「四季」のソリストを務めたのは大阪フィルの首席コンサートマスター田野倉雅秋だったが、今回は首席客演コンサートマスターの崔文洙が務めるのも興味深い。大阪フィルの弦セクションの音色は、重厚かつ華やかな響きが特徴的。日本を代表するコンマス崔文洙はこれまでにも「大阪クラシック」などで、大阪フィルの弦楽合奏を束ねて来た経験が有り、今回のプログラムでも大いに期待が持てる。特に「四季」の独奏部分はヴィルトゥオーソ的な技量が必要とされ、まさに崔文洙に打って付けの曲だ。平昌オリンピックでフィギュアの宇野昌磨選手がショートプログラムで取り上げた事でも知られるヴィヴァルディの「四季」。もちろん皆さまお待ちかねの“冬”も演奏されるので、普段あまりクラシック音楽を聴かない人も楽しめるのではないか。この演奏会がクラシック音楽を楽しむきっかけとなれば、素晴らしいことだと思う。
なお、メイシアターの翌日、大阪フィルハーモニー会館でも同じプログラムで演奏会が行われる。