【the band apart (naked)
インタビュー】
元曲が原型をとどめてない、
別人みたいになった
L→R 川崎亘一(Gu)、原 昌和(Ba)、荒井岳史(Vo&Gu)、木暮栄一(Dr)
アコースティックバンド編成のthe band apart (naked)が、昨年10月に発表した1stアルバム『1』に続いて、2ndアルバム『2』をリリース。アコースティックアレンジの楽曲について、荒井岳史(Vo&Gu)と原 昌和(Ba)に話を訊いた。
the band apart (naked)での2枚目のアルバム『2』が完成しましたね。
原
あの、俺、いつも取材受ける時って、これ読んでる人は本当のことを知りたいっていうよりか、文章を読んで笑いたいと思ってるはずだから、大体嘘を言ってるんだけど。
いや、本当のことでいいです(笑)。
原
(笑)。でも、これに関してはnakedな感じでしか答えられないからと、一応断っておきます(笑)。
じゃあ、nakedな感じでお願いします(笑)。新作を出すまでの流れは?
原
nakedの場合はライヴが楽しいから、the band apartと全然アプローチが違うし、違うバンドをやってるみたいな感覚なので。そもそも楽器が違うからね。アコースティックだと、あんまり力んで弾けないし、そういうのが楽しいから。
荒井
あと、ライヴ自体がおしゃべりを混ぜながらゆるくできるんですよ。2016年に『1』を出して、翌2017年の年始にツアーをやったのが楽しくて、今回の制作につながってますね。
選曲はどのように行なったんですか?
荒井
アコースティックの雰囲気に合いそうなもので、アレンジしやすいものって感じでしたね。結果、ほとんど原型がないものばかりになって、プチ整形じゃ済まない別人になったんですけど(笑)。
(笑)。では、楽曲について聞かせてください。「Can't remember 2」はかなりさわやかな感じになりましたね。
原
もともとがエモーショナルな要素が強い曲だったから、もっと気楽な感じというか、パッとアレンジが出てきました。
「from resonance 2」は?
荒井
これは曲として忘れかけてて、リアレンジできるものないかなって探してたら、こんな曲あったなって。コード進行は全然違うけど、川崎のギターフレーズは原曲のものを残しつつできたので、それは良かったかなって。
シュガーベイブの「DOWN TOWN」を原さんのヴォーカルでカバーしてますね。
荒井
これはツアーでやってたんですよ。今回、俺と木暮さんが盛り上がって、CDに入れたいって話を原さんにしてやってもらった感じですね。
原さんの歌に若干の山下達郎さん感を感じました(笑)。
原
ねちっこさでしょ? 原曲がそうだから、そっちに寄っちゃうよね(笑)。
「Paper Planes」はthe band apart(naked)でのオリジナル曲ですね。
荒井
これはnakedのオリジナル曲を作って、2016年の12月くらいに会場限定シングルで出したんです。アコースティックでやる意味のある曲を作ろうって感じでしたね。
「仇になっても 2」はタイトさもありつつ、軽快なアレンジになってますね。
原
元曲が結構ガーンって印象で作ってたから、シュッとした感じになったかなって。
荒井
これはギターが難しかった。
原
案外、荒井が弾いてるラインが動くからね。
実は演奏が難しいけど、でもすごく聴き心地が良いです。
原
それなら良かった。nakedはゆるくやってるように見えて、実はあまりゆるくはやってないかもしれないね。
リアレンジする段階でも難しさはあるでしょうし、面白さも必要だと思いますし。
原
そうだね。この曲は最近やってなかったから、アコースティックでやってもいいんじゃないの?って感じでやったかな。
干され曲、復活みたいな(笑)。
原
そうそう(笑)。
そして、アルバムの締めを飾るのが「Stay Up Late 2」で。
荒井
これこそ干され切ってた曲で、曲の存在も完全に忘れてました(笑)。これは木暮さんが最初リアレンジしてたら思いっ切り暗礁に乗り上げて、一時期放置してたんです。ふと、コード進行変えちゃえばいいのかな?と思ってやったらポンポンと進んだんですよ。歌詞も英詞を日本詞にして、木暮さんとふたりで大喜利みたいに一文ずつ書くとかやってました。内容よりも言葉の音感を大事にして書いていったんです。
なるほど。このアルバムを引っ提げて、nakedでの東名阪ツアーがビルボード(名古屋はブルーノート)で行なわれるのですが、ステージ後ろのカーテンは開けたいですね。開けない人もいますが。
原
開けない人は渋がってるんじゃないかな。
荒井
うちら開けるし、なんなら俺たちが振り返る(笑)。
原
そうね。もう、渋がっても、包み隠せない渋さがないんで(笑)。開けるし、見るし、インスタにアップするし。
(笑)。では、2018年に迎える20周年話をちょっと聞かせてください。どんなことを企画してますか?
荒井
リクエストツアーをやろうかなとは思ってます。それ以外はこれからの段階ですけど、俺たち20周年です!ってことを大々的に旗振っていこうとは思ってますね。
結成20周年ではないですよね。
荒井
ちゃんとやり始めて20周年(笑)。
原
紙資料に“1998年”って書いちゃったからね。
荒井
出会ったのは16歳くらいだから、25年くらいになるんですけどね。ちゃんとやって20年。
原
まぁ、そんな奴いないと思うけど、“俺らのほうが先輩だよ”とかいうクソバンドがいたら、“いや、やっぱ25年だわ”って言って、意地でも先輩面するけど(笑)。
一同
(笑)。
原
そいつの前だけではいぶし銀ぶるっていう、一番ダサいことをしたいと思ってます(笑)。
取材:土屋恵介
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