【LoVendoЯ】
ヴォーカルとかギターとか関係なく
3人という気持ちが強い
L→R 岡田万里奈(Vo)、田中れいな(Vo)、宮澤茉凜(Gu)
“Яe:Start”と題された今作からツインヴォーカルとギターの3人組となった、田中れいな(Vo)擁するガールズバンドLoVendoЯ。すでに新体制でのツアーも終えて次へと動き出している3人に、新たな試みも詰め込んだ作品について訊いた。
3人の新体制になって初のミニアルバムですが、収録されている6曲中半分の歌詞をれーなさん(田中れいな)が書かれていますね。
れーな
今ライヴでやっていない曲も含めると、1カ月という短期間で4曲の歌詞を書いたんです。ちょうどミュージカルをやっていた時だったから全然時間がない中だったんですけど、でも逆にそれが私の中では良かったみたいで。稽古の合間の休憩時間で、“絶対作るぞ!”って思って書いたから頭が冴えていたというか、そういう状況だったからこそすぐに出来上がったみたいなところはありますね。
3曲の中では、「ギラギラ伝説」が対外的なれーなさんのイメージにぴったりで最高だなと思いました。
れーな
これはコンセプトを考えるのに時間がかかりましたね。今までのLoVendoЯは女の子の気持ちとか、澄ました系のものが多かったので、ふざけた感じでダサい、“何、この歌?”って思われるようなものが作りたいって思って、その結果がヤンキーみたいな(笑)。実際はこの歌詞のような経験はしてないんですけど想像はできるし、きっとイメージに合うって言われるだろうなと思いながら書いてみました(笑)。実はこの曲ってデモの時は全然違かったんですよ。でも、私は今までつんく♂さんの曲で育ってきたから、つんく♂さんだったらこれをどう面白く変えるかな?って考えたり、モーニング娘。のちょっとふざけた曲を頭の中にいろいろと思い浮かべてみて、それのどこがどういうふうに面白いのかっていうのを集めるみたいな感覚で作っていったらこういう曲になりました。
今作には、岡田さん(おかまり)と宮澤さん(まりん)のユニット“おかまりん”がライヴで歌っている「出発の鐘」も収録されていますね。
おかまり
はい。作詞と初めての作曲もさせてもらったんですけど、これは1年ぐらい前にアコギで作った曲です。私は以前、歌詞を書く時は採用されることばかりに気を取られていたところがあって、いろいろ考えて書いても通らなかったから、ちょっと書くのが嫌になったりしていた時期があったんです。でも、自分の想いをそのまま書いたこの曲ができた時に、“とりあえずライヴでやってみなよ”って言われたんです。初めて自分の中から出てきたメロディーに素直な詞を乗せて、ライヴから始まった曲なので思い入れが深いですね。
宮澤さんは最初にこの曲を聴いた時はどう思いました?
まりん
ヴォーカリストが考えるメロディーラインってこんな感じなんだって思って、すごく勉強になりましたね。ギタリストはリフとかから考えることが多いけど、ヴォーカリストはメロディーを最初に考えるじゃないですか。そういうところで違いが生まれて面白いなって思いました。
今作からギタリストがひとりになったわけですが、宮澤さん的にギターの聴きところを挙げるとすると?
まりん
「ぶっぱなせ! Baby, I Love Ya!」のソロはチョーキングとかこだわって何回も録ったので、そこは聴きどころじゃないかなって思います。この曲は展開も目まぐるしく変わるから飽きないし、面白いですね。
歌入れに関しては今回こだわった部分とかありました?
れーな
ソロの「シンデレラタイム♪」はわざとかわいく歌っているんですけど、“ここはラジオヴォイスにしたいです”とか、“機械っぽく加工したれーなの声がいっぱい重なるようにしてもらえますか”とか、ずっとやってみたかったことを詰め込んでいて、「ギラギラ伝説」はどうやって歌ったら面白いか考えて、“ここは溜めて下から上がっていく感じでいきますね”“ここは巻き舌で入れたほうがいいですか?”っていろいろやったことが採用されている曲ですね。「GAME」はハモリにこだわっていて、今までだったられーながメインで歌っているところをおかまりがハモってくれるっていうのがパターンだったんですけど、今回は自分でハモってみたいと思ったので、そういうことをやってみました。モーニング娘。の頃からメインが良かったからハモリを歌うのは嫌いだったんです(笑)。でも、LoVendoЯになっていろいろ経験して、ハモリが好きになれたっていうのが今作の発見で、“ここも入れていいですか?”ってハモリ入れたい病になってましたね(笑)。
それはミュージカルをやったことが影響していたり?
れーな
あーっ! そうです! 今思い出しました(笑)。ミュージカルの時に歌が三層や四層に重なって伝わるから“何、この迫力!”っていつも鳥肌が立っていたんです。これを自分のライヴではなんでできないんだろう?と思っていて、ミュージカルでは違う人の声が重なるからっていうのがあるかもしれないけど、人数とか関係なしにLoVendoЯでも歌詞と音の厚さで気持ちを届けるにはどうすればいいかって考えたんです。
おかまり
私は今までよりも自由に歌えたアルバムだったので、そこがすごく楽しかったですね。例えばソロ曲の「出発の鐘」は歌入れの時に途中で切らずに流れで歌わせてもらえたから、感情が高まっていくところも全部入っているし、「ギラギラ伝説」は田中さんが歌っているところを見て雰囲気が分かったので、喧嘩上等!って感じの声で歌ったりとかしています(笑)。
では、最後にこの作品から始まる新生LoVendoЯの今後について聞かせてください。
れーな
今回MVやジャケ写での衣装を私が選んでいて、初めて3人お揃いのものにしてみたんです。それって多分4人の時だったら、それぞれに合わせてバラバラな衣装を選んでいたと思うんですよね。だから、“どうなるかなー?”って正直不安があったんですけど、出来上がった映像や写真を観た時に一体感をすごく感じて、これで良かったと思えたんですよ。それは多分3人になったから思えたことで、前はギターはギター、ヴォーカルはヴォーカルみたいな考えが自分の中にあったけど、今はヴォーカルやギターとか関係なく3人という気持ちが強くなっているので、まだ試行錯誤中ではあるんですけど、そういう一体感を今後は見せていきたいです。
取材:山村哲也
アーティスト
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