解散危機、メンバー離脱。。。それで
もBON JOVIが走り続ける訳。
解散危機、メンバー離脱。。。それでもBON JOVIが走り続ける訳。
デビューからのオリジナルメンバーであり、バンドの右腕としてボーカルのジョン・ボンジョヴィと人気を分けていたギタリストのリッチー・サンボラがツアー途中で離脱したのだ。ツアーは代役をたてて続けられたものの、その後リッチーは「家族との時間を大切にしたい」という理由で正式に離脱したとジョンが発表。
この出来事はジョンが「一時期歌うことが出来なくなった」という程ショックなものだった。バンドの今後の活動が危ぶまれたが、彼らは歩みを止めなかった。新ギタリストとしてPhil Xを迎え入れ、2016年に完全新作アルバム「This House Is Not For Sale」を発表し、全米チャート初登場1位を記録した。
アルバム表題曲「This House Is Not For Sale」はこれまでのBON JOVIサウンドが30年という歴史をぎゅっと凝縮して深みを醸し出しす爽快なロックチューンだ。リッチー不在で初めて作られたスタジオアルバムに込められた思いとは。あまり知られていないであろうバンドの歴史とともに、BON JOVIがなお走り続ける理由をこの曲を通して考えてみる。
「ストリートが燃えている」とあるようにもはやBON JOVIには逃げ道はなかった。周りを取り巻く環境が悪くても、家が壊れそうになったとしても家を売る、つまり解散する事は選べなかった。30年以上ボスとしてBON JOVIを動かしてきたジョンのバンドに対する責任はそれだけ大きかった。そしてそんなボロボロの家でも売らないと決めた清々しい潔さも垣間見える。その証拠にルックスの良さにも定評があったジョンはリッチー脱退後、髪を短くし白髪のままで表舞台に戻ってきた。ジョンはインタビューにて「白髪になったってもう髪を馬の尻尾みたいな色に染めたり、カツラをかぶったりしたくないんだ。」と言う。割れた窓、蝶つがいが外れた扉も隠さずに受け入れるという決意のもと、BON JOVIは再び走り出したのだ。
その後も、キーボードプレイヤーのデイヴィッドが電動ノコギリで手を負傷したり、リッチーが離婚騒動でアルコール中毒になってしまったりと何度となくバンドに困難が訪れた。だがその度にBON JOVIは絆を深め何かを学び取り、それを歌に込めて戻ってきた。「もう鉄球くらいでは壊せない」とあるように、もはやBON JOVIの絆は何があろうと脅かされるようなものではない。誰の手も届かないような次元にあるのだ。
歌の随所で高らかに歌われるこのフレーズ。進化を止めない強さと同時に、どんなことがあっても変わらずにここにいるという安心感を漂わせる。リッチーがいなくなり、ファンは少なからず動揺しただろう。
バンドはどうなってしまうのだろうと。しかしBON JOVIは長年応援してきてくれたファンに対するメッセージとして絶対帰ってくるよと歌っている。辛い別離を乗り越えて、BON JOVIがなお走り続ける理由。そこには30年以上BON JOVIという家を支えてきたファンの存在があったからなのだ。
アーティスト
おすすめ記事
-
『OKMusic』サービス終了のお知らせ
2024.02.20 11:30
-
音楽ファンの声、エールを募集! music UP's/OKMusic特別企画 『Power To The Music』 【vol.89】公開
2024.02.20 10:00
-
今年でデビュー50周年の THE ALFEEが開催する、 春の全国ツアー神奈川公演の チケット販売がいよいよ開始!
2024.02.13 18:00
-
音楽ファンの声、エールを募集! music UP's/OKMusic特別企画 『Power To The Music』 【vol.88】公開
2024.01.20 10:00
-
宇多田ヒカル、 初のベストアルバム 『SCIENCE FICTION』発売決定& 全国ツアーの詳細を発表
2024.01.15 11:00
人気
-
【エレファントカシマシ】今しっくりくるものを必死で探してきた
2017.03.20 00:00
-
【連載】 Mrs. GREEN APPLE 大森元貴 『ナニヲなにを。』 - 第1回 『自己紹介を。』 -
2014.12.20 00:00
-
【連載】 Mrs. GREEN APPLE 大森元貴 『ナニヲなにを。』 - 第16回 『巡り合いを。』 -
2016.03.20 00:00
-
COMPLEX、21年前と同じセットリストで東京ドームに帰還
2011.08.01 14:00
-
【連載】 Mrs. GREEN APPLE 大森元貴 『ナニヲなにを。』 - 第3回 『魔法の言葉は在るということ、を。』 -
2015.02.20 00:00