【THE 夏の魔物】
THE 夏の魔物とは何ぞや?が分かるE
Pが完成
L→R 大内雷電、鏡 るびい、泉 茉里、成田大致、麻宮みずほ、アントーニオ本多
“ペンライトをふれるロックンロールバンド”を掲げ、今年1月に結成されたTHE 夏の魔物がメジャー第一弾EP『シン・マモノボンバイエEP』をリリース! 成田大致と鏡るびいがロックに対する熱い想いを語る。
音楽そのものをちゃんと評価してほしいと考え、THE 夏の魔物という新バンドを今年1月に結成したそうですね。
成田
そうです! 俺たちってロックバンドをやっているにもかかわらず、いろいろライヴ中に面白いことやっているんでしょって言われがちで…。昔は例えばライヴ中にプロレスの試合をやったり、いろんなことに挑戦してたんですが、この1年くらいは“もっと歌をしっかり聴いてもらいたい”とだけ思ってやっています。どうしてもそのイメージがまだ拭い切れていない状況を変えたかったんで、その手始めに“THE”が付いていたら、みんなロックバンドとして見てくれるんじゃないかとライヴ制作の担当の方に提案されて。Theピーズ、↑THE HIGH-LOWS↓、そしてTHE 夏の魔物と(笑)。音楽的な要素を見てもらいたいという気持ちは常に本気だったんですけど、外から見たら分かりづらかった。キャニオン期の夏の魔物時代は男女混合エンタメユニットとしてやっていたんですけど、今はメンバーひとりひとりの背景が見えるとか、このメンバーじゃないと出せない音とか、そういうバンド感を一番大事に作品、ライヴとも取り組んでいます。
今回の作品も「シン・魔物BOM-BA YE ~魂ノ共鳴編~」をはじめ、圧倒的にロックを感じさせる一方で、ロックのひと言には収まりきらない魅力がありました。それにもかかわらず、どうしてそんなにロックにこだわるんだろうと思ったら、そういうことだったわけですね。
成田
誰かがお膳立てしたわけでも、曲をただもらっているわけでもない。俺たち6人に加え、一緒にライヴをやっているシン・マモノBANDのメンバーが4人いるんですけど、そのひとりひとりが見える作品を作ることが今回のコンセプトだったんです。
曲をもらっているわけではないとおっしゃいましたが、今回の全5曲は麻宮さんが作詞した「ハジメまして」と鏡さんがスクリーム部分の作詞をした「マモノ・アラウンド・ザ・ワールド」以外は、外部の作家さんが作っていますが。
成田
基本的に、俺が作家さんと密にミーティングしながら、イントロからアウトロまで、自分の頭の中にある“ここにこのリフがきて、リズムはこれで”っていうアイデアを一緒に構築して作ります。さらにそれをバンドメンバーともやっている。歌詞に関しても、例えば「マモノ・アラウンド・ザ・ワールド」は浅野尚志さんと作ったのですが、ただ“ロックな歌詞にしたいです”ということだけを伝えるのではなく、具体的に単語や言葉とかをたくさん羅列して“この言葉をこういうふうに”というところまで伝えて、それを歌詞にしてもらいました。
いろいろなロックのアイコンと言える言葉が散りばめられていますが、オマージュだったのですね。
成田
いや、意味はないですよ。もちろん、フェイバリットなバンドだけ入れたんですけど、女子がこういう歌詞を歌ったら面白いと思っただけです。
鏡
私のフェイバリットもいっぱい入っていました。
成田
女子が“グラストンベリー”って言ってたらなんかいいじゃないですか(笑)。深い意味はないです。ただ、そういうところに気付いてもらえることが、これまでの活動ではなかったんですよ。真剣にロックが好きで、真剣にやっているのに、そこが世の中に伝わらないことが悩みだった。それが去年の秋から激変して、自分たちの作品を聴いて、ライヴに来てくれる人とか、日常的に俺たちの音楽を聴いてくれる人が出てきたんですよ。それで今の方向性に振り切ることができたんです。
今回はどんな作品になりましたか?
成田
“夏の魔物”から“THE 夏の魔物”に変わった意味が分からないって人もいると思うんですけど、これを聴けば今の俺たちがやりたいことが分かるというか、俺たちがどういう人間で、どういうライヴをやっていて、どういうことを歌っているのか一発で分かるものになりました。現在の6人が巡り合えたのも奇跡なんですけど、今作は特にサウンドを作ってくれるシン・マモノBANDのメンバーの存在も大きいです。だからこそ今回、生演奏で録りたかったんです。
そのメンバーは越川和磨さんをはじめ、ロック好きなら“おおっ!”となる人たちばかりですね。
成田
みんなすごい人たちだし、やっていたバンドが偉大ってことは分かっているんですけど、それだけで選んでいるわけではないです。西さん(越川和磨(Gu)のニックネーム)や、ハジメさん(ハジメタル(Key))と一緒に音を出したい、中畑さん(中畑大樹(Dr)/syrup16g)や、えらちゃん(えらめぐみ(Ba))じゃなきゃって必然性がないとバンドをやる意味がない。THE 夏の魔物のサウンドや世界観を表現するには、このメンバーで!っていうのがあるんです。
鏡さんが担当した「マモノ・アウランド・ザ・ワールド」のスクリームについて聞かせてください。
鏡
デモを聴いた時、血がたぎりました。だから、スクリームを入れてほしいと言われた時は嬉しかったです。普段私はもやもや生きているんですよ。ずいぶんと良くなったんですけど、“自分なんか…”とか“周りはあんなにキラキラしているのに自分は…”とかって気持ちがあるんです。だから、そんな気持ちとともに隣り合わせの“やってらんねぇよ!”とか“みんないなくなれ!”とかって想いを全部ぶちまけました。
成田
今作は特に、(麻宮)みずほちゃんが書いた歌詞もそうですけど、作品を通してメンバーひとりひとりのパーソナルな一面がより伝わったらいいと思っているんです。るびいは見た目とこういうたまに見せる沸々としたもののギャップがとにかくすごいので、ぜひそれを歌詞で表現してほしいなと思って作詞してもらいました。
アルバムのレコーディングも進めているそうですね。
成田
はい。10月にリリースします。普段僕らがやっているライヴのようなアルバムになります。“THE”の付かない夏の魔物時代の曲もバンドで録り直して、ライヴの鉄板曲を全部入れようと考えています。
取材:山口智男
アーティスト
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