妖精帝國の終身独裁官ゆいが語るアニ
メソングへの思い 「現実ではおこり
得ない世界と現実とを曲でつないでい
く」
結成20周年を迎え、19枚目のシングル「flamma idola」をリリースした妖精帝國。6月17日には、東京・赤坂BLITZでのツアーファイナルを控えている。ボーカル・作詞を務める終身独裁官のゆいに、楽曲作りのエピソードやアニメソングへの思いを聞いた。
――「flamma idola」は、どのような経緯でリリースされることになったのでしょうか。
ゆい:複雑な話があったわけではなく、まずはライブをやりたいという思いがあり、そのためにCDを出そうとなったのだ。アルバムも20周年なので出すつもりではいるのだが、まずはシングルを作ろうと思ってな。
――今回のシングルは、海外も意識されているそうですね。
ゆい:有難いことに、ここ数年、海外のイベントで歌う機会が増えてきている。海外の人が聴いても楽しくて格好いいと思えるのはどんな曲だろうかということを念頭において作ったことは確かだ。
――シングル収録の3曲は、すべて違うメンバーの方が作曲されています。それぞれの持ち味を生かして曲作りをしようという考えがあったのでしょうか。
ゆい:我々の曲の作り方は、例えば「今回は、橘(尭葉)が作れ」「Nanamiが作れ」という風に、ひとりひとりに振っているわけではないのだ。とにかく皆で曲を持ちよって、その中からどの曲がCDに入れるのにふさわしいかを話し合う。そして、持ち寄った中にCDに入れるべき曲はないと決定されたら、また作る。それを何回も何回も繰り返して、場合によっては、この曲のこの部分だけを採用しよう、この部分は作り変えようといったやり取りがあって1曲が完成するのだ。
――作っては壊しの繰り返しで、1曲ができていくのですね。
ゆい:そうだな。そうやって完成したものだけがCDに入るといった感じだ。
――歌詞と楽曲が一体となった世界観が、妖精帝國の魅力のひとつだと思います。歌詞はどのタイミングで考えられているのでしょうか。
ゆい:曲ができてからだな。次のCDではこんなことを書きたいと始めから決めているパターンもあるが、いざ曲ができてみるとイメージが変わることもある。基本的には、できあがった曲のイメージを暗闇の中でふくらませながら書いていく感じだ。
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