【大知正紘】『Show Case LIVE』201
0年10月14日 at mother kurkku

撮影:Driftwood Records/取材:編集部

人の気持ちが発した想いが届く距離って、どのくらいなんだろう? 言葉にして音声として届くもの、コレは限界があるだろう。だけど、ポツリと呟いただけなのに心に深く刻まれるもの、コレには際限がない。大知正紘の発するものは確実に後者だ。“つながり”をテーマにリリースされた「手」。今回行なわれた招待制のShow Case LIVEに集まったのは、既に彼の心にシンクロした人たち。目深にかぶったハットは、表情を覆い隠す。人は情報の大半を視覚から得ているし、ライヴだから当然、観たい。ただ、観えないから、より深く感じる思いがあるのも事実だ。“やさしさ”って意味を、万人に説明できる言葉は存在しない。大知正紘が紡ぐ種まきは始まったばかりで、大輪の花が咲くのは、まだまだ先だろう。だけど、彼の憂い声が心根に植え付ける種は、きっと枯れることのない花に育つと信じられた。

大知正紘

オオチマサヒロ:平成3年生まれ、三重県出身。未完成な世界に散らばった、言葉の力を信じる20歳。小林武史がプロデュースを務め、2010年3月にデビュー曲「さくら」を発表した。

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