【逗子三兄弟】いろんな引き出しが僕
らにはある

L→R 翔馬、優己、大雅

“逗子三兄弟=夏”というイメージを覆すミニアルバムが完成! しっとりとハートフルに聴かせつつ、アッパーにも弾ける新作について訊いた。
取材:土内 昇

ミニアルバム『Z3 DRIVE MUSIC』が完成しましたが、どんなビジョンを持って制作に挑んだのですか?

大雅

僕らのイメージってインディーズの頃から“夏”だと思うので、まず冬に挑戦したいと思い、「Love For You... with 中村舞子」を作りました。

優己

夏に出した「サマーウルフ」がイケイケの攻撃的なものだったので、冬はしっとりと…“逗子三兄弟ってこういう歌もできるんだ”っていうところを見せたいなって。僕たちのコンセプトっていうか…聴いてくれた人のワンシーンにBGMとして逗子三兄弟の曲があったらすごく幸せだと思っているので、冬のワンシーンにはまる曲を作ったという感じです。

そんな冬仕様のしっとりとした男女間の恋愛の曲もあれば、“No Regret No Life”な「リグレット」もあると。

優己

恋愛って幸せなことばかりじゃないと思うんです。歌詞にもあるように“あの時、こうしておけば良かった”と思う…でも、いろんな後悔があるからこそ良い経験になっているわけなので、そういうことを直球で伝えたかったんです。女々しいと思われるかもしれませんが、それって男性のリアルだと思うし(笑)。

そういう方向性で曲を作ることも三人で話し合って?

翔馬

僕らってちょっと特殊かもしれないんですけど、全体の芯を決めてから書くっていうことはあまりしないんですよ。大まかなことだけを決めて、自分が歌うパートは各自で歌詞とメロディーを作るんですけど、出来上がったら自然と話がつながっているっていう。もちろん、細かい調整はあるんですけど。

「純白の花嫁」は感涙必至のウェディングソングですね。

優己

ウェディングソングって主役のふたりにスポットを当てた曲が多いと思うんです。でも、結婚式のその場にいてふたりが思うことって、今日という日まで育ててくれたお父さんとお母さん、プラス相手のお父さんとお母さんへの感謝だと思うんです。だから、そこにスポットを当てた曲を書きたくて。僕たちが一番大事にしているテーマでもある“家族”を強く出せるとも思ったし。

「ディスコ☆デラックス」「逗子3コール選手権」は「サマーウルフ」の流れというか、ライヴ仕様の曲ですね。

大雅

冬だからこそアツく!ってところですね(笑)。「ディスコ☆デラックス」って古いイメージがあると思うんですけど、そこには僕らの好みも入っていて…80年代や90年代のポップスが僕らのルーツの一部分だったりするので、そういうテイストがありつつ、未来的なところも入れているんで、それらがミックスされた曲なんですよ。「逗子3コール選手権」は自己紹介を兼ねて、飲んで暴れようっていう曲ですね(笑)。

思ったのですが、トラックがバンドっぽいですよね。

優己

バンド上がりなんで(笑)。バンドで“生”感を経験してきているからこそ、他のクラブアーティストの曲とはちょっと違うっていうか、“自分たちにしか書けないような曲=僕たちの強み”でもあるのかなって。

では、本作はどんなものが作れた実感がありますか?

大雅

ひとつ底が上がった感じがあります。冬をテーマにしたことで新しいものが出せたし、従来のルーツでもあるドライブミュージックっていう部分も研磨された気がします。

翔馬

でも、もっといろんな引き出しが僕らにはあるし、今後もそういう部分をどんどん出していきますので注目していてほしいですね。

逗子三兄弟

ズシサンキョウダイ:写真左より、大雅、翔馬、優己。元ドラマーの父の影響もあって幼少の頃から音楽に慣れ親しんでいた3人が、2008年に“自分たちにしかできないかたちで音楽を表現したい”と集結! 10年7月に1stシングル「サマーウルフ」でメジャーデビューを果たした。

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