【I-RabBits】私たちにとって
宝のような一枚が作れた
L→R トモ(Gu&Vo)、マイコ(Vo&Piano)、みづき(Dr&Cho)、イノ(Ba&Cho)
ライヴハウスシーンを賑わすピアノエモーショナルバンド、I-RabBitsが2ndフルアルバム『FREASURE』を発表した。1stミニアルバム『I LOVE IT』から8カ月という早さで届けられた本作についてマイコ(Vo&Piano)に訊く!
取材:土内 昇
本誌初登場となるので、まずはI-RabBitsがどんなバンドかについてうかがいたいと思います。資料に2004年に結成とあるのですが、最初からピアノでエモーショナルなロックサウンドをやろうと?
ジャンルとか特に気にしたことはなかったですね。当時はただがむしゃらにみんなが大好きになれるモノを作れたらなぁと思ってました。
ちなみに“I-RabBits”というバンド名の由来というのは?
“みんなが大好きなモノ”という意味で、“I LOVE IT”(アイラビット)から名付けました。
なるほど。そんなI-RabBitsですが、3年間で400本以上のライヴを全国で行なったり、2009年には肉食系女子オンリーの夏フェス『響姫祭』を立ち上げるなど、ライヴに重点を置いた活動をされていますが、ライヴでバンドを鍛え上げていったという感じですか?
ほんとにそういう感じです。だから、ジャンルというよりも、ライヴでみんなが楽しいことを考えていったら今の音楽性になったという感じですね。
やはり曲を作る時もライヴありきで?
その通りです。曲を書く段階でも、ライヴをひとり妄想しながら書いてます(笑)。アレンジの段階でも、みんなで“こうしたほうが楽しくない?”とか言いながらやってますね。あと、曲作りではコーラスワークにこだわってます。基本的に4人で歌うので。で、歌詞はひたすら自分との闘いです。自分の中に、例えば闇があるとして、それを放つことで、誰かの共感とかそういうかたちで光になれたらいいなと。そういう希望を込めて書いてますね。
2011年2月に1stミニアルバム『I LOVE IT』を発表されましたが、今振り返ってみて、バンドにとってどんな作品になっていますか? 08年の1stフルアルバム『ハリウサギノジレンマ』以来の久々の音源となるわけですが。
『I LOVE IT』は再スタートとなる一枚でしたね。『ハリウサギノジレンマ』から3年の間、がむしゃらにライヴばかりでツアーを回っていたけれど、やっぱりCDをリリースしてからのツアーはお客さんの熱が違うなぁということを実感しました。CDはできる限り作っていかなきゃいけないなぁと。
その『I LOVE IT』から8カ月で、2ndフルアルバム『FREASURE』が届けられたわけですが、早くCDを出したかったと?
そうですね。年内にもう一枚、アルバムを出したいなぁとは思ってました。そして、次はよりライヴっぽいアルバムを出そうという話をしてましたね。ただ、前作『I LOVE IT』が自分たちでもかなり自信作だったので、それを越えるアルバムができるかなぁという不安はありましたけど。
10曲が収録されているわけですが、その選曲のポイントはどういうものだったのですか?
半分はアルバム用に書き下ろして、半分は昔ながらの曲で人気のあるものを入れて音源化したという感じです。
王道のエモーショナルなサウンドと違って、4つ打ちとオートチューンを使ったダンサブルなサウンドが、I-RabBitsのポップな面を際立たせている「ラッキガール」が新鮮でした。これは一緒のトライですか?
トライというよりは遊びです(笑)。ライヴでずっとやっていた曲なので、アルバムではちょっと遊ぼうという流れで、レコーディングの現場でノリでオートチューンを入れてみようという話になり。入れてみたら予想以上にハマったっていう。ただ、遊び過ぎて、歌入れ中は全員大爆笑でしたけど(笑)
midnightPumpkinを迎えての「幸連鎖」は? 原曲を作っている時から、ホーンのイメージがあったのですか?
これもノリです(笑)。ミッパンと一緒にツアーを回ってる時に、何かコラボしたいねという話になり、I-RabBitsの曲でホーンアレンジしやすいのはどれ?って訊いたら、『幸連鎖』か『ハダカノヒーロー』(『I LOVE IT』収録)がいいということだったんですけど、『ハダカノヒーロー』はサビで転調するので面倒くさいってことで『幸連鎖』に…。なので、原曲の段階からのイメージなんて毛頭なかったです(笑)
歌詞はさまざまなストーリーが綴られているのですが、中でも「未完成なあいのうた」と「ユアライブ」はマイコさんのパーソナルな感情が吐き出されてるように思ったのですが。
まさにその通りですね。分かられすぎて怖いくらい(笑)。『未完成なあいのうた』は、もう自分の歌う原点ばりの想いが込もってますね。『ユアライブ』は3月11日の震災からツアーが中止になった1週間の間に、何か自分にできることを…と一気に書き上げた曲です。あの時の情景をよりパーソナルなままパッケージすることで、あの当時の記憶を閉じ込められるのではないかと思いまして。この曲を聴く度に、聴く人が“生きてるだけですごい”ってことを思い出してくれたらいいなと思ってます。
「WABF」は作詞のクレジットがバンド名ですが、どのようにして作られたのですか?
えぇ…この曲はどうしても煮詰まったまま抜け出せずに歌入れを迎えてしまい…徹夜でメンバー総出でなんとか書き上げたというのが本当のところです(笑)。でも、きっかけはどうであれ、メンバー4人で初めて作詞できたのはすごく良かったなぁと思ってます!
では、『FREASURE』ですが、どんな作品が作れた実感がありますか?
まさに“TREASURE”! 私たちにとって宝のような一枚が作れた実感があります。このCDを持って、また新しい“FREASURE”を探す旅に出るので、一緒にユニオン作りましょう! 各地で待ってます!!
アーティスト
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