【松下優也】20歳から現在までの
リアルな僕が詰まってる
前作『I AM ME』から1年半。ネクストブレイクアーティストとして名高い男性ソロアーティスト松下優也が、待望の2ndアルバムをリリース。シングル6曲を含む17曲という渾身の一作。体で感じながら聴いてほしい。
取材:大庭利恵
17曲は、なかなかのボリュームですよね。
前作から1年半以上かかってしまったので、シングルも含め松下優也のサウンドをしっかりと聴いてもらいたいなと思って、入れられるだけ入れましたね。
オープニングの「Theme of 2U」や「INTERLUDE」などのインストも含め、かなりこだわりを感じましたけれど、制作時のテーマは?
1stアルバムは、音楽を始めた15歳の頃からデビューまでの5年間に作り上げた楽曲を詰め込んだ、10代の集大成って感じだったんですね。そういう意味では、今回は20代になってから現在までのリアルな僕を感じてもらえたらなと思って作った部分はあります。
デビューから現在までの軌跡が詰まっているような?
まさに、そうですね。アルバムを作るためというよりは、1年半の歳月をかけて作ったって感じなんで。例えば、『Bird』はリリースしたのは去年ですけど、作ったのはデビュー前だし、『Theme of 2U』は今年に入ってから歌入れしたものなんですよ。
6曲のシングルでも、R&Bだけじゃなくポップスやヒップホップにも挑戦してますしね。でも、だからこそ並べるのが難しい要素でもあると思うのですが。
確かに、さすがに曲数が多いだけあって、曲順はかなり悩んだんですよ。でも、17曲もあるなら、逆にライヴのセットリストを考えるような感覚で音の流れを考えてみようと思ったら、案外すんなりと決まって。
「Theme of 2U」から「SUPER DRIVE」の流れとか、まさにライヴが始まった時の高揚感がありますもんね!
でしょ? 『SUPER DRIVE』は力強くてスピード感のある曲なんで、これは絶対に1曲目にしようって思ってましたね。7曲目の『Paradise』から『Life in the Dark』の流れも好きですね。『Paradise』は出演させてもらったドラマ『カルテット』の主題歌だったんですけど、『Life in the Dark』はそのドラマの役からインスピレーションを受けて書いた曲なんです。サウンドは正反対なんだけど、同じ空気感っていうのかな。独特な流れを作れたと思いますね。
サウンドとしては、3曲目の「Naturaly」のポップさから「Beautriful Days」への流れが新鮮でしたね。
『Beautriful Days』はニュージャック・スウイングっぽい、90年代を彷彿させる懐かしい歌い方をしたんですよ。そこはシングルでは絶対にやらないことですからね。対比としては面白かったはずですね。
17曲目の「Step by step」の前向きな歌詞もラストにぴったりで。
“一歩ずつ前に進んでいこう”って曲なんで、中盤で言ってしまうよりも、ラストでみんなにちゃんとそういう想いを伝えておきたいなと思って。
これまでのインタビューでも、“伝えたい”という想いを感じるがことが多かったから、タイトルの“2U(=to you)”は、すごく“らしい”気がしましたね。
やっぱり、ライヴをやるたびにファンの人たちに支えられてるなって実感するし、“早くアルバムが聴きたい”って言ってもらうたびに、いいものを作らなきゃって気持ちになったしね。期待を裏切らない一枚になったんじゃないかっていう自信の意味と、もうひとつ…
もうひとつ?
僕、今年で22歳になるんですね。2枚目のアルバムで、2月22日発売。だったら、2にこだわって“2U”にしようと思って。もともとダブルミーニングになるようなタイトルにしたいと思ってたし、こんなぴったりな言葉はないと思って。5分で決めました(笑)
3月からスタートするツアーも、なんと22本ですしね。
こんな規模でツアーをやるのは初めてですからね。たくさんの人に観てもらえる機会に恵まれたんで、ライヴハウスでは一体感を得られるようなライヴを。ちょっと大きめの会場では、僕らしいショーっぽい部分を観てもらえるようにできたらいいなと思ってますね。
デビューから1年半の活動を含めて、この作品は松下優也にとってどういう作品になってると思いますか?
僕、普段あまり自分の作品をじっくり観たり、聴いたりしないんですね。どうしても、ここをこうしておけばよかったって気持ちが生まれちゃうから。去年はドラマもたくさんやらせてもらって、夏から秋にかけては、深夜に帰ってきて歌詞を書き終えて、さらにセリフを覚えなきゃいけないっていう、本当に“寝る時間がない”ってことを経験したんですよ。でも、その後、海外でのライヴを経験させてもらえたり…
マイケル・ジャクソンの追悼ライヴにも出演したり。
そうなんですよ! あれは、デビューしてから一番衝撃的だったことで、想像以上に素晴らしかったですね。マイケルのお兄さんの息子のジギーと一緒に歌ったんですけど、楽屋で“優也、これうちのお父さん”って紹介してくれて。“これって! マイケルのお兄ちゃんじゃん!”ってびっくりしたり(笑)。いろんな壁を乗り越えることで、ご褒美が待ってるんだなって思ったんですよ。それによって自信が生まれるし、また次も頑張ろうって思える。そう感じさせてくれる作品になったと思いますね。
アーティスト
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