【Tiara】心にずっと残っていける “
良い曲”を歌いたい

“恋愛ソングの歌姫”ことTiaraの新作アルバムは、日本を代表する12名の女性アーティストが書き下ろした12編のラブストーリー。珠玉の“大人恋愛白書”の誕生秘話を披露してもらった。
取材:道明利友

前作の『Sweet Flavor 〜cover song collection〜』が男性アーティストのラブソングのカバー集で、今作は女性アーティスト陣からラブソングを提供されたアルバムという。好対照な内容の2作品が並んだのは何か特別な思いがあったのですか?

そのカバーアルバムでいろいろなヒット曲を歌ったことで、名曲っていうのは世代を超えて歌い継がれていくんだな、ずっと人の心に残っていくんだなっていうことを改めて感じるきっかけになったんですよね。そこで自分はどうだろうって振り返った時に、心にずっと10年、20年残っていけるような曲ってまだまだ歌えてないんじゃないかなと思って。自分で曲を作って歌うのももちろん良いんですけど、もう本当に“良い曲”を歌いたいっていう気持ちがすごく強かったので、じゃあ今回は今まで自分がいちファンとして聴いてきたアーティストの方々に楽曲を提供していただいて、多くの女性の心に残るような曲を歌わせていただきたいなというところから始まったんです。

川村結花さん、古内東子さん、広瀬香美さん、熊木杏里さん…など大先輩から同世代まで、錚々たるアーティストが今回は集まりましたね。ご自身がいちファンだった方々との初対面も多かったのでは?

はい、緊張しました!(笑) 私にとっては大先輩の方が本当に多かったので、今回は。でも、例えば平松愛理さんは、直接お電話をくださって“じゃあ、こういう歌詞はどう?”って提案していただいたり…レコーディング当日も実際に来てくださって、歌い方だったり雰囲気を見てくださったりする本当に熱い方で、曲の最後まですごく情熱を持って見守っていただきました。今回は提供してくださったみなさん自身がアーティストなので、曲に対して子供のように愛情を持ってらっしゃる方ばかりでしたね。

そして、Tiaraさんが作詞作曲された「カムフラージュ」も今回は収録されていますが、この曲はTiaraさん自身の片思いの経験から生まれた、すごくリアルな曲という。

そうなんです。私は基本的に自分から告白ができないので、片思いの曲ばっかりになっちゃうんですけど(笑)。逆に言うと、私はそれしかできないというか。感情が高まっている時に曲を書くことがやっぱり多いので、そうなると私の場合は曲ができるのは自分に何かが起こった時っていうリアルな感じになってしまいますよね(笑)。そういう意味でも、今回の曲は自分にとってはすごく良い経験でした。矢井田 瞳さんとか岡本真夜さんとお会いした時は、おふたりのお子さんのお話を聞かせもらったりもして。で、これからの自分にもおふたりと同じようにいろいろなことが起こると思うんですけど、そういう中で変化していくものもたくさんあるんじゃないかなって。

かもしれないですね。女性は出産だとか、人生観が変わるぐらい大きな体験をすることもありますし。

結婚したら苗字も変わるし、出産は命がけですし…今は全然想像できないんですけど、でも、実際にそれを経験したら自分が今まで歌ってきた曲もまた全然違う心境で歌えるだろうし、自分で作る曲も今までとは違う観点で見られるんだろうなって気もしますし。これからどういう曲が作れるかは分からないですけど、女性ならではの変化が作品に反映してくるのかなって想像するとすごく面白いし、自分の今後が楽しみになりますね。

Emotion

  • Emotion
    CRCP-40336
    2013.01.23
    2800円

Tiara

ティアラ:静岡県浜松市生まれ。2009年9月「さよならをキミに… feat. Spontania」でメジャーデビュー。配信で累計100万DLを記録し、その後も留まることなくリリースを重ねている。Tiaraの詞の世界観、そして切なく透き通った歌声が、幅広い層の女性の共感を呼んでいる。

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