【THE UNIQUE STAR】どんなふうに明
けていくか、感じてほしい

L→R カワダヒロシ(Ba)、エバタヒロカズ(Vo&Gu)、マツイリカ(Dr)、tomo(Gu&Vo)


取材:高木智史

誰の心の中にも光と闇があって、それは両方とも持ちながら歩いていかなければいけないなと思ってる。自分の中の闇の部分っていうのは一番深いところなんです。人にはなかなか見せない部分というか

エバタヒロカズ(Vo&Gu)が語った、その“光と闇”。今作『Good morning DEVIL』はそんな誰もが持っている心の相反するものを描いた作品だ。中でも「センチメンタリー」は彼が言いたいことを最も表した楽曲だと言う。

この曲に込めた意味は綺麗事ばっかり言っても僕らはそんなに強くないっていうことなんです。綺麗事ばっかり言っても、そこに定かなものは何もないし、聴いてくれた人の思考に入って言い切ることもできないし、自分に対する不安もあったりして。でも、光というか、誰でも闇の中にずっといたいっていう人はあんまりいないと思うんです。僕も含めて。どこかで光を見ていたいなっていう自分に向けて書いた歌でもありますし…そういう思いを歌詞にも表しているので、そこは気付いてほしいなって思う部分でもありますね。このアルバムを象徴しているような曲だと思っています

また、この「センチメンタリー」のサウンド面では、前作の「不敵な笑みを浮かべる日」にあるようなメンバー個々の音の応酬ではなく、バンドとしての大きい力を感じるようなサウンドに耳を惹かれた。

意識してそうしたわけではないんです。今までと同じで、みんなと意見をぶつけて作っていった結果こうなった感じですかね。歌に関しても、もともとポップな音楽が僕は好きなんで、歌うメロディーに関してはポップでありたいと思ってるんです。口ずさめるような。それは1stから変わってないですね

そして、作品を聴き進んでいくと、ラストの「この夜が明けたら、世界は僕のモノ」で闇から明けていくような、光が差し込むような温かい感覚を覚える。

でも、この中ではまだ夜は明けていないんです。このアルバムの中でひとつの答えとして書いた曲ですね。世の中に出すということは、明けたっていうことを歌っても意味がないと思っているし、僕が明けてもしょうがないんです。僕も含めて、この曲、この作品を聴き終わったあとに、それぞれどんなふうに明けていくか感じてもらえたらうれしいですね

THE UNIQUE STAR

ザ・ユニークスター:2008年、エバタヒロカズが中心となり結成。バンド名の由来は、“ただひとつしかない星”。鋭いエッジの効いたギターサウンド、エモーショナルなハイトーンヴォイス、高い演奏力に裏打ちされた爆発的なライヴパフォーマンスで熱く支持される。 

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