【SPYAIR】今できることを必死にやる
しかない だから今、とりあえず燃え
てみようぜ!
L→R KENTA(Dr)、MOMIKEN(Ba)、IKE(Vo)、UZ(Gu&Programming)
「ROCKIN' OUT」から4カ月振りのシングル「ファイアスターター」はSPYAIRの王道と呼べる表題曲の他、カップリングには2ndシングル収録曲の「Just Like This」の再録を収録。自ずと原点回帰した一枚になった。
取材:榑林史章
「ファイアスターター」はツアーファイナルでも披露されて盛り上がった、ドラムが印象的な曲ですね。
KENTA
ああいうふうにビートが最初に入ってくるので、すごくインパクトがあると思いますね。
前作の「ROCKIN' OUT」は打ち込みを使っていましたが、今回は4人の音だけという。
UZ
前回はひとつの挑戦として、アレンジャーさんを迎えて制作した曲でした。今回はまたセルフプロデュースに戻って、俺ららしい曲、こういう曲をみんなは期待しているだろうなと思う曲、自分自身でもこのバンドでやりたいと思う曲を目指して、真っ直ぐに作ったので、SPYAIRらしさが出ているかと。
IKE
歌っていて、単純に気持ち良い曲です。ド直球で自分の声質に合っているものだと思うから。サビの前のBメロがUZのラップで、そこで違うところに耳が行っているところで、サビが来るので、破壊力を持って俺の声が刺さると思います。
この曲は日テレ×Hulu共同製作ドラマ『THE LAST COP/ラストコップ』の主題歌でもあるのですが。
MOMIKEN
歌詞はドラマのことはそれほど意識しなくても、俺ら自身のことを書くだけで自然にドラマとリンクしていった感じです。サビの《名もない俺らに帰る場所はない》というフレーズは、IKEがふと話した言葉なんですけど。“俺らに帰る場所はない、だったら今できることを必死にやるしかない。だから今、とりあえず燃えてみようぜ”って。
IKE
休止していた時、実家の近所で犬の散歩をしていたら“IKEさんですよね!”って声をかけられて、どこに行っても“SPYAIRのIKE”だと言われ、もう平穏に過ごせる日常はないなって思ったんです。それでもしバンドを辞めていたら、人からは常に“SPYAIRを辞めたIKE”と見られるわけで。きっとすごく気を遣われるだろうし、そんな人生は絶対に嫌だ!と思ったという話をMOMIKENが拾って歌詞にしてくれました。
ドラマの主人公が30年の昏睡状態から目が覚めた刑事なわけですが、休止期間を経てという部分では、主人公の気持ちが分かったり?
IKE
ちょっと分かります(苦笑)。ドラマの中で“むしろ、ここからだ〜!”という台詞があるんですけど、それにはすごくシンパシーを感じましたね。
そして、カップリングの「JUST LIKE THIS 2015」ですが、この曲はもともと2010年にリリースした2ndシングル「Last Moment」のカップリング曲で、当時の音源と聴き比べると、IKEさんの声の太さが全然違いますね。前は尖った槍のような感じだとしたら、今回は太い柱がズドーンと迫ってくるような。
UZ
うん、分かります!
IKEさんの声が太くなったことで、3人の出す音に変化はありましたか?
IKE
出す音に違いはないと思うんですけど、ミックスは確実に変わりました。ヴォーカルを中心にドラムやギターなどの音の配分が変わるので、音源には影響していると思います。
KENTA
録り方の違いも大きいかもしれないですね。いつもオケ録りは楽器陣だけで行なうんですけど、この時は急遽IKEも入って一緒に歌うことになったんです。やっぱりIKEが入ったら、演奏が締まった感覚がありました。
MOMIKEN
レコーディングって真面目にカチッとやることを意識しがちだけど、エモーショナルになりましたね。
IKE
実際に、俺も歌いながらみんなのプレイに気迫が増しているのが感じられたし。グッとくるところにみんなで一緒に行けてる感覚があって、こういうふうにやったほうがいい音源が録れるんだなって、今さらながら再発見した感じです。
そもそも、この曲を今再録しようと思ったのは?
MOMIKEN
この曲はインディーズ時代にずっとやっていた名古屋の栄公園での野外ライヴを卒業する時に、最後のステージで歌うために書いたものなんです。“栄公園は卒業するけど、みんなと一緒に観ているライヴという景色は終わらず続いていくんだよ”という気持ちで歌詞を書いていて。
UZ
俺らの中で、そういう特別な意味を持っている大切な曲なんですけど、5年前の曲だから埋もれてしまっている気がしてて。それで、今年の夏に野外ライヴ『JUST LIKE THIS 2015』を開催するにあたって、曲も知ってもらった上でのほうが、より一体感のある空間を作ることができるんじゃないかと。
IKE
しかもこの曲は、野外のワンマンライヴでしか演奏しないという縛りを設けている曲なんです。
KENTA
だから、過去2回しか演奏したことがないんですよ。栄公園と日比谷野音だけ。今回が3回目になります。
IKE
夏の野外ライヴ『JUST LIKE THIS 2015』は音を鳴らし続ける空間であると同時に、ずっと続けていく意志でもあって、それはファンのみんなも求めているものだと思います。今年こうして『JUST LIKE THIS』を開催させていただけて、来年再来年と活動が続く限り、『JUST LIKE THIS』というイベントも続けていきたいと思っています。
歌詞に《ここまで来た10年》というフレーズがありますが、これは結成10周年という意味ですか?
MOMIKEN
それは当時、歌詞を書いた時、俺らが音楽を始めてからちょうど10年という意味だったんです。でも、今年が奇しくも結成10周年で、意味合いがちょっと変わりつつも、上手くはまりましたよね。
UZ
5年後の2020年は、デビュー10周年なんです。
KENTA
それで2025年は、休止から復帰して10年。
MOMIKEN
5年に1回何かしらあるっていう(笑)。
IKE
でも、もし『JUST LIKE THIS 2020』とか何かのタイミングでもう一度レコーディングするとしたら、今よりも相当上手くなってないとヤバいよ。
MOMIKEN
そうなったら、曲調をボサノバにするとか。
KENTA
最終的にはアカペラでしょ!(笑)
アーティスト
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