【KEYTALK】第二章が始まる気持ちは
あったし、もっと高みを目指したい
写真左上より時計回り、小野武正(Gu&Cho)、首藤義勝(Vo&Ba)、寺中友将(Vo&Gu)、八木優樹(Dr&Cho)
「HELLO WONDERLAND」「MATSURI BAYASHI」と2カ月連続シングルリリース! 昨年10月に行なわれた初の日本武道館公演を経て、新章の幕を開けた彼らの現在進行形が見える今作「MATSURI BAYASHI」について、たっぷり話を訊いた。
取材:フジジュン
2カ月連続でシングルをリリースしたわけですが、メンバーの中では連続リリースすることに意味があった?
小野
そうですね。ロックに焦点を当てた前シングル「HELLO WONDERLAND」をリリースして、ロックの聖地と言われるCLUB QUATTROを東名阪と回ったんですね。そして、これまでのKEYTALKの持ち味である、バラエティー感豊かな方向性のある今作の「MATSURI BAYASHI」をリリースして、全国ツアーを回って、さらに夏フェスも控えていて。すごく良い流れがあるのも大きくて、もしかしたらアルバム以上に濃いかもしれない2枚のシングルという気持ちがあります。
なるほど。では、制作前からツアーを含めた一連の流れが見えていた感じもあったり?
小野
そうですね。ライヴの流れは決まっていたので、制作もそこに照準を合わせて作ったところはあります。
昨年10月の日本武道館公演以降、KEYTALKの新章スタートみたいな気持ちは4人の中でありました?
小野
話し合ったわけじゃないですけど、自ずとそういうことなんだな、と感じてたところはありました。日本武道館以降もかなりライヴが続いたんですけど、ライヴハウスでやっていくことの楽しさも感じながら、もっと大きな存在になって、もう一度日本武道館に立ちたいという気持ちが強くなっていきましたね。
首藤
だから、今、すごくいい流れで来ているなと思ってます。日本武道館を経て小さいライヴハウスでやることで、バンドで出せる瞬発的な熱量も再確認できたし。そのあとにはもう少し大きい規模での全国ツアーやフェスが控えているので、その流れの中でバンドの底力を上げていけたらいいなと思ってます。
CLUB QUATTROも3年振りでしたしね。
小野
そうです。当時は僕らが立てる一番大きなステージだったんですけど、3年振りに立ったら、気持ちも景色も全然違ってて。
寺中
日本武道館はたくさんの人に観に来てもらって、すごく幸せな空間だったんですけど、CLUB QUATTROに立ってお客さんと音で会話しながら、“KEYTALKはやっぱここだな!”というのをひしひし感じていました。日本武道館はお客さんが近いって言いますけど、やっぱりライヴハウスのほうが近いんで。
それは実際、日本武道館に立った人しか言えない台詞ですね。
小野
あれ? 巨匠(寺中)、もしかして調子に乗ってる?(笑)
寺中
…すみません。熱いコーヒーを頭からかぶります!
八木
あはは。でも、やっぱりライヴハウスは熱くて最高ですよね。新曲たちもすでになくてはならない曲になっていて、ここからの全国ツアーやフェスもすごく楽しみになりました。
日本武道館の時は4人が支え合ってる印象だったけど、現在は4人が主役になってる感じがありますよ。4人それぞれが曲を作ったシングルにもつながるわけですが、例えば1曲の中でもそれぞれの見せ場があって、どんどん主役が変わっていく印象を受けました。
首藤
ありがとうございます。ライヴを観てそういうふうに思ってもらえたのは嬉しいし、こういう形態でシングルを作った意味がありました! 日本武道館以降、ここからKEYTALKの第二章が始まるという気持ちはやっぱりあったし、今はもっと高みを目指したいという気持ちになっているし。ざっくりしてますけど、この流れの中でKEYTALKの地力を上げていって、その進み続けていく姿を見せられたら良いなと思います。
そんな中、この2枚のシングルは具体的にどういう経緯でできていった作品だったのですか?
首藤
「HELLO WONDERLAND」は“ロック”というテーマを設けてそれぞれ曲を持ち寄ったんですけど、「MATSURI BAYASHI」はもうちょっとテーマを広げました。対比になるようなシングルにしたいと考えていて、最初は“ロック色の強い作品のあとに、歌モノ寄りの作品が出たら対比になるよね”という話だったんです。でも、「MATSURI BAYASHI」が完成した時、“歌モノに寄せるより、バラエティー豊かな作品にしたい”と方向転換して。結果、僕ららしいカラフルな作品になりましたね。
寺中
「MATSURI BAYASHI」はリリース後に夏が来ることを考えた時、爆発力がある曲が欲しいなと思って作りました。そういう考えで曲作りに挑むのが、インディーズの頃との一番の違いですね。この曲から“KEYTALKがこうなっていければいいな”ってところもイメージできるようになったんで、いろんなことを考えながら曲作りを進めました。
シングル曲にこの曲を選んだ決め手というのは?
首藤
やっぱりフェスとかで演奏した時、巻き込む力が強そうだなってところですね。お客さん参加型…初めて僕らを観る人も巻き込んで、みんなで楽しめる曲になりそうだと思いました。
小野
「MATSURI BAYASHI」はデモで一番パンチがあった曲で、「HELLO WONDERLAND」も強力なんですけど、さらに畳み込むキラーチューンになると思いました。「MONSTER DANCE」から始まり、強力な武器が増えていくのが心強いです。
いざ、完成してみての感想はいかがですか?
寺中
アレンジを進めていく中で、楽器のソロを回したり、それぞれの楽器の目立つところができたり、長いギターソロで雰囲気がガラッと変わって沸点が生まれたり、今までのシングル曲とは違う部分がたくさんあって、1曲の中にこれだけ見せ場があるんで、歌ってない部分でのお客さんの歓声も増やしたいと思いながら作り進めていました。自分以外の3人の力もあって、どんどん曲が大きくなった感がありましたね。
歓声が増えたらいいなと思いすぎて、実際に歓声も入れちゃって?
八木
それ、たぶん幻聴だと思いますよ。
え、イメージしすぎて聴こえた気がしただけ?(笑)
寺中
あはは。大丈夫です、入ってます。あれは聴いた人に笑ってほしいところですね、僕らも笑わせにいってますから。
八木
普段、僕らが面白いと思ってやってることが、あまり伝わらなかったりするんで。今回は笑ってほしいです(笑)。
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