【SPYAIR】これが俺たちのロックのや
り方!
L→R KENTA(Dr)、MOMIKEN(Ba)、IKE(Vo)、UZ(Gu&Programming)
昨年末のさいたまスーパーアリーナ公演において、東京ドームでのライヴを宣言したSPYAIR。約9カ月振りのリリースとなるシングル「THIS IS HOW WE ROCK」は、そんな彼らを象徴するスケールの大きな楽曲となった。
取材:榑林史章
「THIS IS HOW WE ROCK」は、これぞSPYAIRの王道だと思える、分かりやすくてシンプルなミクスチャーロックになっていますね。
UZ
はい。去年のさいたまスーパーアリーナでの『DYNAMITE』あたりから、SPYAIRってどんなバンドなんだろう?と、改めてよく考えるようになって。それで、もう一度デビューし直すとしたらどういう曲がいいかなと自分の中でテーマを設けて作ったんです。実際のデビュー曲「LIAR」を何度も聴き直して、今デビュー曲を作るならどういう感じになるかなって。
KENTA
でも、決してデビュー当時のままではないし、もっと大人になって洗練されてて、メンバーそれぞれのスキルや人間としての器の大きさ、出す音とか、何を目指したいのか、何を世の中に提示したいかが、すごく明確になっている曲ですね。チャートを意識するのではなく、これをチーム一丸となって推していこうって、腹を括った感じがカッコ良いと思いましたね。
IKE
みんなでめっちゃ話したんですよ、SPYAIRってどういうバンドなのかって。でも、結局メンバーもスタッフも誰ひとりとして、何か具体的な言葉で表すことができなくて。そんな中でこの曲が上がってきた時、“なるほどね”って思ったんです。イントロでドーンときて、シンガロングがあって、ラップが入り、サビは突き抜けていて…聴いた時にすごく腑に落ちた感じがあったというか。曲が大きさを持っているだけじゃなく、SPYAIRらしさもある。曲中で「LIAR」のワンフレーズが使われているんですけど、そういう小技が“憎いな~”って思ったし。聴いた瞬間、何かパズルのピースがはまったような感覚がありましたね。
SPYAIRはどういうバンドなのか、その答えはこの曲を聴けば分かると。
UZ
結果論ですけど。小さいライヴハウスでこぢんまりではなく、ちょっとくらいダサくてもいいから、でかいところで爆音を鳴らしてる。そういうイメージですよね。
KENTA
そういうゴールのイメージが見えていたのは、すごく良かったです。不思議なもので、イメージが頭で鳴ってるのと鳴っていないのとでは、出す音がまったく違うんですよ。派手ではないけど、メンバーみんなの今が封じ込められています。無理に背伸びとかしていないけど、それでもカッコ良く演奏できるんだということを提示できた。これができたことで、自分たちの伸びしろが改めて見えました。
IKE
俺も曲を聴いて、とにかくでかさでしょ! 直線的にザッといけ!みたいなことしか浮かばなかったし。この曲で小技を入れてふわふわ歌っちゃダメでしょ!って。
アルバム『MILLION』(2013年8月リリース)の時、ジャケットの説明でそういうイメージを話していましたよね。なんだかんだ言って、SPYAIRが目指すのは、昔から変わっていないのかもしれない。
UZ
結局はそうなんでしょうね。
MOMIKEN
例えばMAN WITH A MISSIONならオオカミのバンドとか、SEKAI NO OWARIならファンタジーとか、そういう何かひとつ、イコールで結べるものが欲しくて。
IKE
きっと結局、俺らは“でっかいバンドになりたいバンド”というところで止まってて。“SPYAIR=でっかいバンド”って言われるようになっていかなきゃいけないんです。
タイトルからも、具体的な言葉なんかいらない!みたいな意志が感じられました。
MOMIKEN
そこまで核心的なものではないけど、おっしゃる通り、言葉なんかいらないと思える、そういう指針になる曲だと思っています。この曲がドンとここにあることで、他にどんな違ったジャンルをやっても大丈夫だと思える安心感がある。そういう大きな太い幹になれるような曲ということで、タイトルも“これが俺たちのやり方だ”と。
歌詞を読むと、これまでの歩みやカッコ付けずにやっていきたいという想いが表現されていて、勇気付けられる人も多いのではないかなと思いました。
MOMIKEN
ありがとうございます。
IKE
俺自身も勇気をもらいましたよ。KENTAも言ったけど、壊れてもやってやるって、この曲で腹を括れた。またどこかで心が折れてしまうようなことが起こっても、最初にこういうことを歌っていれば、それが力になってくれる。
MOMIKEN
特に歌い手や作詞をする人間は、自分が発信するメッセージとのギャップに耐え切れなくなって、曖昧に濁す方向にいってしまいがちですけど、それを楽曲を通して言い切ることで、自分たちを支えるんだろうと思います。
曖昧に受け答えするのは、時として大人の処世術だったりもしますけどね。
IKE
でも、曲や歌の中でならどんなに角張ってても、美化してトゲトゲしていてもいいと思います。
UZ
それに客観的に見て、俺らにフワッとしたメッセージを求めてる人は、ほとんどいないと思うので。SPYAIRには、こういう曲を求めている人が多いんじゃないかって。
昨年末に東京ドーム宣言をして、そこに向けての一発目ということで、狼煙を上げる曲ですね
KENTA
第二幕のスタートです。ロゴが変わったのもそうだし、気持ちとしても心機一転というか。
MOMIKEN
もう、ライヴで演奏しているイメージしかないよね。まずは7月30日に開催する『JUST LIKE THIS 2016』で聴いてもらって。
UZ
シンガロングの部分があるので、そこをみんなと一緒に歌えるのが楽しみですね。
IKE
その光景は、誰も観たことがないもの。そこがこの曲の見せ場だと思うし。ぜひ来てくださいね。今回はメンバープロデュースのお店を出したり、ライヴ以外の部分充実させて、1日通して楽しめるイベントにするので!
アーティスト
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