【アルディアス】さらなる高みへ前進
し続ける5人の女戦士たち
L→R Yoshi(Gu)、サワ(Ba)、Re:NO(Vo)、トキ(Gu)、Marina(Dr)
2016年は3本の全国ツアーをはじめ、『SUMMER SONIC』『LOUD PARK』『VISUAL JAPAN SUMMIT』など大きなフェスにも出演したアルディアス。そんな彼女たちがタイプの違う3曲を表題曲とするニューシングルをリリース! これまでにない曲調や表現も取り入れ、バンドの新境地を切り拓いた力作だ。
取材:舟見佳子
今作の「Female Warrior」と「ノスタルジック」は、EARTHSHAKERのSHARAさんがプロデュースなのですね。
Yoshi
SHARAさんは褒めて伸ばすタイプという感じで(笑)。なので、すごく楽しくレコーディングできましたね。レコーディングの仕方は昔ながらって感じで、頭からお尻までノンストップで録りました。今まではギターのピックアップの切り替えがある時はそこで1回ギターのフレーズを切って、そこからまた別トラックで録るのが当たり前だったんですけど、弾いてる途中にピックアップを切り替えて録ってしまうというのは初めてだったので、自分の中では斬新な感じでしたね。
「Female Warrior」はイントロからすごい音数ですね。
トキ
デモを聴いた時、無茶苦茶驚きました。こんな複雑な曲、絶対弾けないって(笑)。楽器隊が攻めまくりで、そこにヴォーカルも入ってきて、ワーッ!みたいになってるのに、サビではやっぱりメロディアスになるっていうのがヨッシー(Yoshiの愛称)のすごいところやなって。この曲を弾きこなせるようになりたいって思って、ひたすら練習しました。レコーディングの日に、集中しすぎて熱が出たんですけど(笑)、弾けるようになったらギタリストとしてはすごく楽しい曲で。刻みまくりっていうのが気持ち良い。
サワ
すごく難解な曲で、音数もものすごくて。レコーディング前にスタジオでちょこちょこ合わせてたんですけど、みんな凄まじいことやってるから、もう何をやっているのか分からないような状態だったんですよ。なので、ベースは逆にシンプルめに、底を支えるようなフレーズにしてあります。分かりやすい感じで、かつ、ギターとユニゾンもしつつみたいな。
Marina
私もデモを聴いた時に、今回攻めてるなっていう印象を受けたのと同時に、リズムパターンも結構変則的に変わっているので、自分的にもハードルがすごく高い曲だなっていうのは思いました。やっぱりドラムは縦の軸っていうか、縦を意識してやっていかないとみんながバラけてしまうので、そこはすごい気を付けましたね。
歌詞は曲を聴いたイメージで?
Re:NO
何かに立ち向かっていくような、暴風の中をガーッと突き進むようなイメージがパッと浮かんで。今年はツアーを3回やらせていただいてるんですけど、各地方に行くのもゲームで言うクリアーしていくみたいな感覚なんですよ。“何々県クリアー! よし、次いくぞー!”みたいな。この5人の戦士で。そういうイメージもあって、“女戦士”っていうタイトルにしました。
一方、「ノスタルジック」は歌謡テイストのミドルナンバーで。
Yoshi
曲自体がすごく私らしい曲に仕上がったというか。メンバーにも哀愁漂う感じの曲って言われたんですけど、私自身、哀愁の漂う曲が大好きで。アルディアスらしいけど、真新しいフレーズとかもいろいろと織り込まれたものに仕上がりました。
Re:NO
歌詞についてはやっぱり哀愁や昭和感を意識して、地元で生活してた頃のことを思い浮かべて書きました。学校帰りに咲いてた紫陽花とか、実らなかった恋とか。まさに歌詞のまんまなんですよ。好きな人がいて、でも実らなくて、久々に地元に帰ったらばったり道で会っちゃって…みたいな。まぁ、ちょっと盛ってはいますけど(笑)。“なんであんなに好きだったんだろう?”っていう感じって、女子のトークの中で“分かる!”みたいな(笑)。“懐かしいね、そういう感じ!”っていうところから書いてきましたね。
「fragile」はRe:NOさんとShinYMGこと山口慎太郎さんの共作ですね。
Re:NO
これは山口さんにピアノでコードだけ何パターンか送ってもらって、それを自分で組み立てていって、メロを付けました。今までやったことのない曲の作り方だったので、自然と自分の頭では作れなかったメロディーになりましたね。で、歌詞については、ツアー中だったので、その時にずっと抱えていた悩みだったり、幸せだったりっていうのをそのまま素直に書きました。
“fragile”は“壊れもの”という意味ですよね。
Re:NO
大事すぎて大事すぎて自分で壊してしまうんじゃないかっていう意味での“fragile”なんです。相手を壊しちゃうんじゃないかっていう不安が曲になってます。去られるよりも自分が壊しちゃう怖さのほうが本当に怖いっていう。
これは地獄カルテットの小林伸一さんがプロデュースですね。
Yoshi
「fragile」は基本的に小林さんとトッキー(トキの愛称)にアレンジを詰めてもらいました。この曲、ストリングスを生で録ってるんですよ。メタルバンドが生のストリングスを入れるってなかなかないと思うので、そこは聴いてもらいたいところですね。
トキ
この曲はハードロックのバンドがやってるような壮大なバラードにしたかったんですよ。ギターもがっつり…何て言うか、ねちっこいギターソロみたいな。小林さんにアドバイスをたくさんいただいて頑張りました! でも、完成して聴いてみると、もっとねちっこく弾きたかったなって思います。もっとこう、口がオワー!みたいになってるような感じで。それはライヴでの課題ということで…顔で弾きます!(笑)
DVDに収録されるMVはどのような感じの仕上がりですか?
トキ
「Female Warrior」は空調が何もない場所で、夏の暑い中の撮影だったんです。全身汗みどろで体もテカってるんですけど、そこがまさに“Female Warrior”感が出てて…洋画とかで戦う女の人っているじゃないですか。戦ってるぜ!っていう感じのツヤ感。そんな感じがありますね。
Yoshi
「fragile」は海辺で撮りました。風が強い上に砂浜を歩いたりしてたんで、髪の毛がバーッと全部上がってる状態を撮られて、“わ、恥ずかしい”みたいな(笑)。今までのアルディアスのMVにはなかったタイプに仕上がってますね。
今作リリース後は、12月まで続くツアーですね。
Yoshi
ツアーの本数は今までと比べて圧倒的に少ないので、一本一本に力を入れて、細かいところも改めて見つめ直してやってきたいですね。特に今回は難しい曲も増えているので、ピッシリ合わせて。今回のシングルは3曲が表題曲なので、どれもしっかり聴いて覚えてきてもらいたいなと思います。
アーティスト
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