布袋寅泰、ヨーロッパで絶大な人気を
誇るズッケロとコラボレーションライ
ヴ
5月28日@六本木ヒルズアリーナ
オープニングは最新アルバム『Black Cat』に収録された「Partigiano Reggiano」。そして、布袋がレコーディングにギターで参加した「Ti Voglio Sposare」が続く。ソウルフルでブルージーなズッケロの歌声と、布袋のシルバーに輝くゼマティス・ギターによるプレイは相性が良かった。
布袋はMCで、ズッケロのイタリア語によるトークを「日本に来てとても嬉しい。イタリアにもこんなにかっこいい男はいないぞ、生まれ変わったら布袋になりたい、……なんて言ってませんけど(笑)」と、翻訳して話そうとするなど、ジョークでも会場を沸かせた。
3曲目は、ズッケロがエリック・クラプトンとイギリスのロイヤル・アルバート・ホールで共演した際に披露した哀愁漂うバラード「Hey Man」、渋みを感じさせるせつなポップな「Senza Una Donna」で会場を魅了していく。初夏の風が心地良い屋外ステージだ。
5曲目に披露されたダンサブルなポップチューン「Baila(Sexy Thing)」は、イタリアで1位を記録した人気チューンということもあり、共に歌い踊るオーディエンスが多かった。続く「Diavolo In Me」は、イタリアで最高の800万枚のセールスを記録したアルバム『Oro, incenso & birra.』に収録された人気チューンだ。賛美歌のような荘厳なイントロ・フレーズから、一変してファンキーでダンサブルなポップソングによってフロアの熱量も最高潮へ。
ラストは、カナダのロックバンド、ステッペンウルフの1968年発売の人気曲のカバー「Born To Be Wild」を、ツイン・ヴォーカルで大団円を迎えたステージ。両手で固い握手を交わしていた布袋とズッケロの姿が印象的だった。イギリスへ活動の場を移し、海外展開を続ける布袋寅泰のフットワークの良さ、そしてワールドワイドな交流を垣間みた夜だった。
Text:ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)
Photo:外山繁 / Shigeru Toyama
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