【観劇レビュー】劇団四季『ノートル
ダムの鐘』~人間と怪物、どこに違い
があるのだろう~
劇団四季『ノートルダムの鐘』
つまり、人間と怪物が(その外見により)別個に存在しているのではなく、ひとりの内面に人間と怪物とが混在しているという意味だ。だからこそ、冒頭では俳優がそのままの状態で登場し、舞台上で顔に色を塗り、背中に曲がった背骨の餡(あん)を入れて”カジモド”になり、終盤ではカジモドを演じた俳優が元の状態に戻って、カジモド役以外の俳優たちが”怪物”の姿になる。人間と怪物は異なるふたつの存在でなく、ひとりの中にその両方が宿っているということだ。
劇団四季『ノートルダムの鐘』(撮影:阿部章仁)
私たちの誰もが心に宿す「光」と「闇」。その両方をアラン・メンケンのドラマティックな音楽とスコット・シュワルツのソリッドな演出で15世紀末のパリの街に映し出す『ノートルダムの鐘』。作品の力と俳優の技術、熱量とが最高の融合を起こし、観る者の心を突きさしてくる傑作である。
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