【STREET STORY インタビュー】
出来上がってきたイメージを崩して
もっといろんな顔を見せていきたい
L→R Fin(Vo&Gu)、沢城千春(Vo&Gu)
声優の沢城千春とSEPTALUCKのFinが立ち上げたロックバンド、STREET STORYが1stミニアルバム『Way of life』を完成させた。同作は彼らならではのさわやかなロックチューンを核にしつつ、バラードやEDMが香るナンバーなど、新たな顔を見せていることが印象的。意欲作を世に問うふたりの最新の声をお届けする!
こんな時代でも
ハッピーなことはいっぱいある
今回がmusic UP’s初登場ということで、まずはプロフィールをお聞きしたいです。STREET STORYはどんなふうに結成されたのでしょう?
沢城
僕は声優をしているんですけど、5年くらい前にニコニコ生放送でギターの弾き語り番組『チハ生』を始めたんです。その番組をやっていく中で、いろんな人と音楽を楽しみたいと思うようになって、まずFinさんを誘いまして。その後、やっぱりドラムとベースも欲しいということで、僕の高校の同級生だったサンライズ太陽(メメタァ)に声をかけたら“ぜひやりたい”と言ってくれたんです。ベースは当時の僕の事務所の社長がELLEGARDENのメンバーさんと仲が良くて、“高田(雄一)くんだったら弾いてくれるよ”と言ってきたのでビックリしました。
Fin
僕らはELLEGARDENが大好きなんですよ。ふたりとも学生時代から熱心に聴いていたんです。
沢城
そう。CDだけじゃなくて、DVDも買って観たり。だから、“そんなことあるわけないでしょう!? ELLEGARDENですよね? そんな緩いテンションで大丈夫なんですか?”みたいな(笑)。でも、本当に高田さんが来てくれて、それから5年くらい高田さんにカバーをやらせていたという(笑)。そうやって活動していく中で、オリジナル曲を作って、さらにちゃんと活動していきたいなと。で、2019年5月に1stシングル「もっと明日へ」を発売させていただいて、昨年から僕とFinのふたり体制で新たなスタートを切りました。
沢城さんはどんどん音楽にのめり込んでいかれたんですね。オリジナル曲を作ることになった時点で、目指す音楽性なども見えていましたか?
沢城
先にそういったイメージがあったわけではなく、Finさんが曲を作っているんですけど、“じゃあ、とりあえず一曲作ってみるよ”という感じで始まりました。だから、Finさんの得意なジャンルを活かしたものが最初にできて、その流れで今に至ってます。
Fin
僕はいわゆるポップパンクと呼ばれるジャンルが大好きで、自分のバンド(SEPTALUCK)でもそういう曲をやっているんです。STREET STORYもポップパンクがベースになっているのは変わらないけど、ヴォーカルが千春なので、一緒にバンドをやる以上はアニソンも視野に入れたいというのがあって。僕なりのポップパンクと、自分が聴いてきたアニソンのテイストをうまく混ぜることを考えてSTREET STORYの曲を作っています。
キャッチーなメロディーを活かしていることも特徴と言えますよね。それぞれの音楽的なバックグランドや最近好きなアーティストなども教えていただけますか。
沢城
さっき話したようにELLEGARDENも好きですし、HYがずっと大好きです。最初はみんながカラオケでよく歌っている印象だったんですけど、高校3年生の終わりの頃、家にアコースティックギターがあったので始めてみたんですね。それで、何の曲を弾こうかと考えた時に、当時はHYの「AM11:00」がすごく流行っていたので、それをコピーしようと思って。頑張ってコピーしていたら指使いが分からない場所があったんで、それをチェックするためにDVDを買ったんですよ。それをきっかけにどんどんHYにハマりました。
Fin
僕は邦楽ではダントツでSIAM SHADEです。SIAM SHADEは激しさとキャッチーさを併せ持っていて、そこがすごく魅力的だと思うんですよ。本当に大好きで、楽曲にしても、栄喜(Vo)さんのメロディーラインにしても、僕はすごく影響を受けています。STREET STORYを始めてからアニソンをよく聴くようになって、最近はCHiCO with HoneyWorksもすごくカッコ良いなと思って聴いてます。ファンの方が勧めてくれて聴いてみたのがきっかけで好きになりました。
おふたり揃って、気持ちを駆り立てる部分とキャッチーさやエモさを併せ持った音楽が好きなことが分かります。では、ここまでの話を踏まえてSTREET STORYの1stミニアルバム『Way of life』について話しましょう。本作を作るにあたって、テーマやコンセプトなどはありましたか?
沢城
最初の段階では特になかったです。とりあえず曲を作ろうということでFinさんが曲を作って、それに僕が歌詞をつけて進めていったんですけど、最終的にミニアルバムとしてまとめようとなった時に、そこにテーマがあることに気づいたんです。アルバム名を“Way of life”にしたんですけど、僕がアプリで意味を調べたら“人生の道”と出てきたんですよ。本当は違うと思いますけど(笑)。
Fin
いや、そんなに離れてない。“生き方”的なことだから。
沢城
そうなんだ。今回のアルバムは詞の面でも“夢に向かって頑張っていくぞ!”という歌だったり、愛について語った歌、葛藤を乗り越えて前に進んでいきたいという歌だったりと、いろんなものが一枚の中にあると思ったんです。今の世界はコロナ禍に覆われていて気持ちが沈んでしまうことがあるけど、それでも前に向かって進みたいという想いがあるし、こんな時代でもハッピーなことはいっぱいあると思うし。そんなふうにさまざまな感情が詰め込まれたアルバムというのは、いろんなことがある人生に通じるものがあると思ったので、“人生の道=Way of life”というタイトルにしました。自信作なので、より多くの人に届いてほしいです。
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