CANDY GO! GO!が10周年、名古屋単独
公演で仲間たちと築いた途切れない、
途絶えない絆。
SEが鳴り響きだすと同時に、フロア中から起きた熱い手拍子。ステージ袖からは、メンバーたちの気合いを入れる声も漏れ聞こえる。2020年最後となるCANDY GO! GO!のワンマン公演は、互いに熱い気持ちを蓄えた中で幕を開けた。
「CANDYいくぞーっ!!」「オーッ!!」「HOLIDAY NEXT一つになろうぜっ!!」の熱い声を受け、CANDY GO! GO!のライブは「神様のイジ悪」からスタート。気持ちに熱いエナジーを注ぎ込む楽曲を歌いながら、メンバーたちが、そして観客たちが心のアクセルを力強く踏み出す。「全員で力強く拳を上げろ!!」の煽り声に呼応するように、無数の拳がフロア中から突き上がる。意地悪な神様による声を出せない環境があるとはいえ、舞台上も、フロア中の人たちも、互いに、ここから始まるドラマへの期待を高ぶらせていた。
さぁ、心のギアを一気にトップへぶち込め!!荒ぶる演奏を背に、メンバーたちが気迫満載の声で「Yes-Yes-Yes」を歌いだした。躍動する楽曲に乗せ、ダイナミックなステージングを描きだすメンバーたち。その姿に触発され、フロアから熱い手拍子が飛び交えば、大勢の観客たちが身体を大きく揺さぶり、7人が突きつける熱を全身で受け止めていた。彼女たちの「強く生きろ!!」の歌声の、なんて力強かったことか。CANDY GO! GO!は歌を通して伝えてきた。どんな逆境が目の前に広がろうと、互いを信じあえば乗り越えていけるんだと。簡単に降参するような人生など歩むことはないと…。
宇野みずきの歌から、楽曲は「こころのうた」へ。彼女の爽やかな歌声が、楽曲へ嬉しい高陽を与えてゆく。その想いを、メンバーたちが次々と受け継ぎながら歌声を響かせていた。風を切って疾走する楽曲へ爽快な歌の風を注ぎ込むメンバーたち。序盤に勇ましい姿を示していたぶん、「こころのうた」のような開放的な歌に触れることで、気持ちが嬉しくはしゃぎだす。心を笑顔で騒がせる愛らしい表情もCANDY GO! GO!には欠かせない。
景色を塗り替えるように、次のブロックは、なぎさりんがむせび泣く想いで歌いあげる「Let it rain」から始まった。込み上がる痛い心模様を、胸の内に渦巻く叫びを、心を震わせるような声に乗せ、なぎさりんが、磯野未来が高らかに歌っていた。突き刺す痛い感情を、奮い立つ楽曲と歌声に投影しながら、CANDY GO! GO!はフロアにいる人たちの心へ涙の雨を降らせていった。
永瀬りかがリードを担う「漆黒のCANDYSM」の登場だ。闇を背負いながら激しく疾走する楽曲の上で、永瀬りかの歌声が一筋の光となり、想いを注ぎだす。その想いを受け継ぐように歌う宇野みずき。全員で声を一つに重ねたときに生まれた歌の重厚さ。それを受けたうえで、ふたたび永瀬りかが光となる声を降り注いでゆく。とても躍動した姿だ。凛々しいステージングを通し、黒いドラマを描く楽曲へ、彼女たちは乱反射する七色のプリズムのような光(想い)を、触れた人たちの心へ降り注いでいった。
名古屋のアイドルユニット「ナト☆カン」と一緒にコラボレートした「スペクトル」の登場だ。カラッと晴れたビートパンクナンバーを、彼女たち自身もカラッと晴れた気持ちと笑顔で。そこへ力強さを加味し歌いながら、舞台の上で弾け飛んでいた。舞台上でわちゃわちゃ弾けた姿は、この歌に似合う表情だ。
さぁ、お洒落なパーティロックチューンへ一緒に飛び乗り、力強く元気にジャンプしよう。気持ちを熱く躍らせるファンキーでソウルフルなブラスロックナンバー「HONEY TRAP」を通し、明るいセクシーさも示しつつ、メンバーたちが今の気持ちをアドリブで叫びながら,熱狂のドラマを描くようにせまっていた。「楽しい」という言葉が胸の中で激しく点滅してゆく。身体が熱く騒ぎだす。フロアでも観客たちが大きく身体をシェイクしながら、心躍らすパーティに嬉しく溺れていた。こんなハニートラップなら、いくらでも仕掛けられたい。
「The last of days」「Infinity」、この日が初披露となった新曲「Sinse 2010~」のMVを挟み、ライブは中盤へ。
舞台には、磯野未来とフードを深くかぶった菜月アイルの姿が。2人は内側に渦巻く気持ちを曝け出しながら、自分たちの存在を探し出してと声を上げるように、高陽した声でラウドな「Find it!」を歌っていた。心に渦巻く痛い感情を力強い歌声に乗せ表現するのが得意な彼女たちのように、英詞を軸に据えたエモーショナルでパワフルなエモロックは2人にとても似合う表情として見えていた。
歌のバトンを受け取ったのが、永瀬りか。彼女は、夏井さらと宇野みずきをダンサーに迎え、ぶりっとした愛らしさを振りまきながら、「Natalie」を通し、澄み渡る晴れた歌声と笑顔で乙女の恋心を爽やかに届けてくれた。途中、歌のバトンを宇野みずきへ渡すなど、3人は乙女となり、愛らしさたっぷりにフロア中へ浪漫を降り注いでくれた。
「Kiss me more」と言えば、そう、杉本莉愛の感情込めた歌声を味わえる楽曲だ。彼女はメンバー全員を引き連れ、愛しい想いを少しでも輝きに変えて解き放そうと歌いだした。杉本莉愛の歌のバトンを永瀬りか、菜月アイルと受け継ぎ、ふたたび杉本莉愛へ繋ぎながら、乙女の胸の内に広がった切ない恋心をドラマチックに描きだしてゆく。愛しさを募らせながら、想いを膨らませてゆく様が胸をキュッと締めつける。歌のヒロインが憑依したように、切ない恋心に揺れる乙女の心情を、壊れそうな儚さと愛しさで杉本莉愛は歌いあげていった。
ライブは、熱狂を塗り重ねる後半戦へ。ふたたび気持ちに熱を注ぐように、CANDY GO! GO!は「Fake News」を歌唱。荒ぶる演奏の中へ開放した空気を詰め込んだ楽曲を背に、なぎさりんがもっともっと気持ちを騒がせろと熱く誘いをかける。彼女の歌を支えるように杉本莉愛や菜月アイルが歌えば、サビではメンバーみんなで歌声を重ね、気持ちを騒がせていった。メンバーの誘いに乗り、フロア中に生まれた手拍子が音をどんどん大きくしてゆく。軌跡なんて起きるものじゃない、自分たちで起こすもの。改めてその気持ちを、CANDY GO! GO!としての姿勢を、この歌が伝えてくれた。
気持ちが熱く騒ぎだす。CANDY GO! GO!は、騒ぎたい気持ちへさらに刺激を注ぐように「overdrive」を突きつけた。歪みを上げて爆走する楽曲へ飛び乗り、メンバーたちも荒馬を乗りこなすように激しいパフォーマンスを描きながら、熱狂という暴れ馬(空気)にどんどん刺激を与えながら、さらに激しく攻め続けてゆく。沸き立つ感情をマックスまで高めながら、全力で飛ばし続けろ!!
彼女たちは何時だって、いくつになってもキラキラ輝く自分になれると信じているシンデレラたち。触れれば壊れそうなガラスのような存在?!それはもう昔の話だ。今じゃ、ちょっとやそっとじゃ壊れない耐火ガラスのような強靱なハートで、自分たちが輝けることを信じながら走り続けている。何時だって彼女たちはガラスのピンヒールを履いた乙女ぶった姿で、舞台の上から力強く反逆のキックをぶち噛ましてゆく。気持ちを熱く高ぶらせる「Cinderella Call」に触れながら、自信漲る笑顔で、7人と想いを交わしあっていた。「夢を信じてる」の言葉は、僕らと彼女たちを繫ぐ合(愛)言葉。その歌声の鍵をまわし、心の扉を開ければ、そこにはきっと輝く未来が手招いているはずだ。何時までも、そう信じていたい。
けっして平坦な道じゃない。いや、今でもデコボコ歩きにくい登山道をCANDY GO! GO!は登り続ければ、彼女たちの汗流すひたむきな姿を、ファンたちも汗を迸らせながら一緒に登り続けている。目指す頂きはまだ見えていない。いや、登るたびに次々と山々が広がるからこそ、また気持ちを奮い立たせたくなる。最新ナンバー「Since 2010~」を聞きながら、歩みを止めない彼女たちの背中を力強く押したくなっていた。彼女たちも背中越しに手招いている。互いに伸ばした手の温もりを感じながら、これからも進み続けていきたい。たとえ、その先にどんな未来が待ち受けていようとも…。
彼女たちは、何時だって気持ちのアクセルをグッと踏み込みながら走り続けている。ときに制御不能なほど壊れることもある。でも、一度走りだした以上、ブレーキはもう踏めない。いや、踏みたくない。力強く、凛々しく、攻めるように、彼女たちは熱い感情をぶつけながら「The last of days」を歌っていた。今を、この一瞬一瞬を後悔することなく過ごしたいからこそ、7人は全力で想いをぶつけていた。彼女たちは、自分たちの熱い生きざまを最後に示しながら観客たちと熱い気持ちの抱擁を交わせば、今を、最強の日に塗り上げていった。「これからもCANDY GO! GO!と相思相愛でいてください」の言葉が、胸に強く突き刺さった。
「みなさんの心の声を届けてください」(夏井さら)の言葉を合図に、心の鐘を鳴らすように響いたのが「ファンファーレ」だ。リードを担った夏井さらは、楽しさを隠しきれず、満面の笑顔で歌を届けていた。彼女たちの眩しくカラッとした歌声をつかむように、手を伸ばしたい。メンバーの誰もが心開放した最高の笑顔で、このひとときを仲間たちと一緒に楽しんでいた。心一つに躍進しよう。未来へ向かって立ち上がり、立ち向かおう。互いに、そうエールを送りあうように、心の鐘を鳴らしながら「ファンフォーレ」を歌っていた。
「いつまでもみんなとの絆が一つに繋がっていられるように」。なぎさりんの言葉を受け、CANDY GO! GO!は「endroll」を歌いだした。大切なライブの最後は、何時だってこの歌が飾ってくれる。その場にいる人たちと一緒に、これからも未来へ向かってともに歩んでいこうという約束を交わすように。いや,交わした約束の紐を、さらに固く結び直すように、CANDY GO! GO!は「endroll」に想いを込めて、互いにまたこの場所で逢おうと、訪れた人たちに熱いエールを送っていた。
TEXT:長澤智典
★インフォメーション★
10周年記念Single!!
Tr.1「Since 2010~」(リード曲)
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